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水曜日の彼女  作者: 揣 仁希
第1章 出会いの春と進展の夏
29/98

僕等とリョータの月曜日

中々夏休みに入れてません(笑


「しかしだ・・・こんな美人さんが、彼女って。何がどうなってどうなったらお付き合いできるんだ?」

「うふふ。ありがとう」

「何がって、まぁ色々だよ。色々。」

鈴羽はちょうど仕事がひと段落したらしく、いつもの喫茶店に行く途中だったらしい。


リョータは、未だに信じられないといった顔で僕等を交互にみている。


「鈴羽、何か頼む?」

「あっ、そうね・・じゃあ」

テリヤキなやつのセットを頼んでから鈴羽がリョータに尋ねる。

「西尾君?は皐月君が言ってたけどお付き合いしてる人いないんだよね?楽しそうだしモテそうなのにね」

「はっはい。あのっリョータで結構です!今はもうそれはモーレツにフリーです!」

鈴羽って相手の目を真っ直ぐに見て話すから、見つめられてるみたいで照れるよな。


「ふふっ、じゃあリョータ君。私も鈴羽でいいからね」

「すっすっ鈴羽さん・・」

「リョータ?僕の彼女にときめいてどうするんだよ?」

「皐月〜お前なぁ、こんな美人さんだぞ!普通に喋ってるお前がおかしいわ!」

「いや、だって彼女だし。付き合ってるし」


そんな僕とリョータを鈴羽は可笑しそうに眺めてる。


「仲良しなんだね?2人は」

「心の友ですから!」

「気のせいだから」


「ふふっ、そうそう、予定だけど8月の4日で大丈夫かしら?」

「いつでもOKです!365日24時間大丈夫です!」

「はぁ〜〜」

「うん、じゃあそれで伝えとくね。仕事終わったら、どうしょっか?いつもの喫茶店でいい?」

「うん、僕はいいよ。リョータもいいよな?」

リョータがぶんぶんと首を振る。


「じゃあそろそろ行くね、またね、リョータ君」

「はっはい!よろしくお願いしますです!」

「変な敬語になってるよ?じゃあ鈴羽、また夜に」

「うん、晩御飯楽しみにしとくね」

席を立って、出て行く鈴羽の後姿を、ポーっ見ているリョータ。

「おい、僕の彼女だからね?」

「わっわかってるって!わかってるけど、普通見惚れるだろ?周りの男達みんな見てたぞ」

「そうだろうね。僕も始めはそうだったし」

最近では、鈴羽といる時間が長くなったからそこまで見惚れることはなくなったけど、ちょっとした仕草とかでドキッとするよな。


「晩御飯って言ってたけど何?食べに行くのか?」

「ああ、聞いてたんだ。いや、毎日帰りにうちに来るから僕が作ってるんだよ。1人だと食べきれないからね」

「お前、1人暮らしだったな。ってことは、いつも2人でいるわけか!くっそーこのチーレム野郎め!」

「僕に言うなよ。それにチーレムじゃないし」


そのまま興奮冷めやらぬリョータに、結局帰るまで絡まれ続けた。




お読み頂きありがとうございます(//∇//)

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