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水曜日の彼女  作者: 揣 仁希
第1章 出会いの春と進展の夏
27/98

夏の予定と土曜日

世間はまだまだ寒いですけどね。

風邪など引かれませぬようにm(_ _)m



「う〜ん!皐月く〜ん!」

実家から帰ってきて、僕と鈴羽は当然僕の家でくつろいでいた。

僕に前から後ろから横から、抱きついてくる鈴羽。


「うんうん。寂しかったね、ごめんね」

よしよしと頭を撫でて、ちゅっとキスをする。


「えへへ〜ちゅってされちゃった〜」

キスをすると蕩けた顔で僕にもキスしてくる。

これ終わらないやつだ。


そんな鈴羽を抱きしめたままで僕は家についての話をすることにした。


「鈴羽、僕の家のことなんだけど聞いてくれるかな?」

「ええ。いいたくなければ話さなくてもいいのよ」

上目遣いで僕を見上げてトロッとした表情と話し方の差がすごくて説得力が皆無だ。


僕は、産まれたときからのこと、妹のこと、父さん母さんのこと、何となく僕が感じてきたわだかまりというか言葉にし辛い感情のこと。

鈴羽は黙って僕の話を聞いてくれた。


「・・・というわけなんだ」

一通り話し終えると鈴羽は、ぽか〜んとした表情で

「皐月君のお母さんて、立花和さん?あのテレビとか雑誌に出てるひと?」

「うん。そうなるね」

昨今の芸能人が出ている教養バラエティなどで度々テレビには出てるのは知っていた。

あの性格というか、雰囲気だから浮くのかと思いきや妙に受けたみたいで以前よりも露出が多くなってる。


「じゃあ、お宅紹介で映ってた山の頂上に建ってた家が?」

「うん。僕の実家だね」


はぁ〜とため息をつく鈴羽。


「びっくりした〜。緋莉ちゃんがちょっと話してくれてたけどまさかと思ったよ」

「別に何がどうってことじゃないんだけど、きっと鈴羽をいずれ連れて行くから早いうちに話しておかないとね」

「ありがとう。うん、心の準備はしておくね。」



ひと段落したところで、僕が夏休みに入ってからの予定の話をする。


「じゃあ7月中は鈴羽の休みに多く合わして出かけるとして」

「8月に入ったら、ほら?リョータ君に紹介するんでしょ?」

「あ〜そうだった。学校行ったら予定空けとくように言っておくよ」

「お盆は私が家のほうにいないとだからちょっと逢えないかな?緋莉ちゃんはお盆明け?」

「うん。お盆明けの20日くらいじゃないかな」

僕等は夏休みの予定を組んでいく。


「8月の最終週に、2人で旅行だね」

「うん。楽しみにしててね!どこ行くかはまだ内緒だよ」

「えっもう決めてあるの?」

「うん、夏休みだもの、早めに予約しないと部屋とれないよ。せっかくの2人きりの旅行だし」

鈴羽が恥ずかしそうにうつむく。


それもそうか、海とか行楽地は予約で一杯そうだものな。


「楽しみにしとく・・」

言い終える前に僕の唇を塞ぎ、甘い声で囁く。


「だから、まだ我慢しとく・・」


お互いに思うことは同じみたいで。


「ははは」

「うふふ」


なんとなく顔を見合わせて笑ってしまった。







いつもお読み頂きありがとうございます(//∇//)

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