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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

俺と姫は今日も一応仲良しです

作者: 浅葱雪兎

短編の『僕とあの人は今日も元気です。』と『私とあの子は今日もラブラブだ。』

の続きです!

今回は『僕とあの人は~』で、ほーーーんの少しだけ出てきた友人視点

のお話です。

「え?友人って誰?」って思う方が大半だと思いますが、気にしないでください(笑)

    報告書



〇月〇日晴れ


今日の姫はいつも通りでした。


〇月✖日晴れ


今日もいつも通りでした。


〇月△日晴れのち曇り


なんでもいいから書けって言ったの貴方じゃないっすか。文句言わないでください。

とりあえず次からはもう少し詳しく書きます。その代わり報酬増やしてください。

ついでに姫は今日授業中にどっか行ってました。昼寝をしていたそうです。


〇月□日曇り


本日の姫は少しだけしょぼくれていました。理由は知りません。

でも食欲は普段通りで、昼飯をしっかり食った後にパフェ食ってました。


〇月*日曇り


言われた通り理由聞き出しました。どうやら前に貴方がくれたニャンダーなんちゃらって

やつのグッズを失くしたそうです。嫌われちゃうってベソかいてたのではやく

慰めてやってください。あ、あと、理由聞き出したんで追加分の報酬お願いします。


〇月#日晴れ


今日の姫はご機嫌でした。貴方からもらった新しいグッズを首から下げて

見せびらかしてました。気分がいいから校内を散歩してくると言って、何故かしら

3人の不良をボコボコにして引きずって帰ってきました。

血に濡れた顔でポヤポヤ笑いながら悪いことはメッ!って言ってました。

すぐに暴力を振るうの貴方が止めて下さい。俺の手には負えません。


〇月%日晴れ


昨日ボコ殴りにした不良3人が姫のとこに来て、弟子入りという名の下僕になりました。

これで26人目です。

お友達増えたねぇって笑顔で言ってくる姫に俺はツッコみたくて仕方ないです。

どうにかしてください。


✖月〇日雨


何度も言いましたが、ツッコミたいってのは貴方が考えてるような下品な方じゃない

って言ってるじゃないっすか。いい加減あなたの下品な妄想に俺を巻き込むの

やめてください。変な言いがかり付けるなら報告書書くのやめますよ。

それと、今回の言いがかりにより俺の心は深く傷ついたので報酬上乗せよろしく。

姫は今日も元気でした。


✖月✖日曇り


今日の姫は下僕を引き連れて楽しそうにサッカーをしていました。

喧嘩だけでなくスポーツもできる姫に下僕たちは更に惚れこんでいました。

ヒョロい姫がガチムチの下僕を引き連れて遊んでる姿はシュールです。

残念なことに俺はあの光景を見ても他のチワワ達と違って『素敵~』なんて

なんねぇのでマジ勘弁です。姫の、不良を下僕にするスキルどうにか貴方が止めて下さい。

姫が俺の傍にいる=姫の傍にいるガチムチも俺を取り囲む

この方程式どうにかしてください。


✖月△日雨


今日の姫は裏庭で歌を歌ってました。本人曰く『雨さん素敵の歌』だそうです。

歌詞はともあれ歌声は良いので、通りがかった奴が次々倒れました。

天使の歌声に心奪われたそうです。パッと見、セイレーンの歌声聞いて魂抜かれた

みたいな感じに見えましたが、感じ方は人それぞれなんで許すとします。

でも所かまわず歌いだすの俺が恥ずかしいんで止めて下さい。


✖月□日台風


今日の姫は『飛ばされそうで面白いね~』って言いながらこの台風の中外に出て

走り回ってました。下僕たちが必死に止めてましたがアイツらに止められるなら

俺はそもそもこんなに苦労してません。

明日熱を出すかもしれないので看病お願いします。俺が学校休んで看病しても

いいっすけど、また変な言いがかり付けられたくないんで貴方がやってください。


✖月*日晴れ


案の定姫は休み。


✖月#日晴れ


本日も姫は休み。

看病しに行った貴方が余計姫の具合を悪くしていないことを祈ってます。


✖月%日晴れ


姫復活。

姫の声がかすれてる気がするのは風邪のせいだと思うことにします。

今日の姫は病み上がりなのもあって下僕共が甲斐甲斐しくお世話してました。

本人はそれに気づいてません。天然すぎるのも罪だと思います。


✖月!!日晴れ


今日も姫は元気に不良を始末してました。

今回の相手はタチが悪かったそうで、言うことを聞かないからお説教しますと

言いながら、気絶して意識のない奴らに2時間ほど説教をかましてました。

今回の不良共は相当恐怖を感じたらしく弟子入りはなさそうです。

それから、教師から姫の不良へのお説教を少しお手柔らかにしてくれるように

注意されました。一応俺からも言っておきましたが、貴方からも一言ぐらいお願いします。


✖月@日晴れ


貴方が注意して姫が落ち込んだからって俺のせいにしないでください。

大人のくせに子供のせいにするなんて卑怯だぞ。

貴方の残酷なやり方に俺の純粋な子供心が切り裂かれたのでボーナスよろです。


✖月※日曇り


今日は姫と買い物行ってきました。おそろいのストラップ買いました。

あと、アイスの食べさせあいっこしました。俺と姫は今日もラブラブ(笑)

ざまーみろ。



__________________________________

__________________


ガチャ


「おや、なんでお前が理事長室ここに・・・?」

「あー兄貴。なんでってあんたの上司に呼び出されたから。」

「またなんかやったんですか?」

「別に大したことはしてねーよ。ただ昨日の報告書で問題があったみたいで。」

「あぁ…あれ、まだ毎日やってるんですか。一日一回一メール報告…。」

「本当マジで面倒くさいんだからアレ。てきとうに書くとすげー文句言ってくるし。

かと言って詳しく書くとまさか姫のこと好きなのか!?って勘ぐられるし。」

「あの人はもう…駄目なんですよ。」

「兄貴の上司でしょ…。」

「それより…、姫って呼んでるの?」

「下僕共が呼び出したんだけど、あの人が彼にピッタリだーってほざいて、それから

報告書上では姫呼び定着。」

「はぁ・・・警察呼びたい・・・。」

「兄貴の上司なんだから何とかして。」

「無理です。で、昨日の報告書の何が問題だと言われたんですか?」

「ん~これ。」

「・・・。これは・・・、お前、理事長を焚き付けるのやめなさい。」

「だってムカついたもんだからさ…。」

「はぁ…これが原因か。」

「何が?」

「今朝、いきなり買い物に行くって言いだして何時間もアクセサリーショップで

うんうん悩んでたよ…。彼に似合うものがどうのこうの、おそろいがどうのこうのってね。」


「うわぁ~・・・学生と本気張り合うなよ・・・。

俺そんな理事長がいるこの学校にいるのがなんか不安になって来たわ…。」

「それを言うなら、とっくの前にそんな上司の元で働くことが私は不安になってますよ。」


本人のいない理事長室で、何の因果か兄弟二人迷惑をかけられている現実にため息を吐き出す

俺たちだった。

問題の理事長の本性を知らないのは姫だけである…。



はい、御友人と理事長の秘書は兄弟です。

ただ・・・それだけです・・・。

面倒な人と縁を持ってしまった哀れな兄弟たちの苦労はまだまだ続く

・・・かもしれない。

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