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中学二年生  作者: 多摩屋
ニート編
28/33

第10話


 次の町に行くにしてもレベル1じゃ無理っすわ。



 しかしソロでスライム1匹倒せないってどんだけだよ。『スライム平原』でスライム1匹に対して3人で攻撃してたのはそういう理由があったんだな。でもさぁパーティ組むなんてコミュ障の僕に出来る訳ないし、どうしたものか……。


 あのこんぼう使いの肉男みたいにこんぼうを装備出来ればまた違うんだろうけど、無理だしなぁ。


 いや待てよ。何もこんぼうにこだわる必要は無いんだ。もっと軽くて良い武器が手に入れば何も問題はない。



 問題は金か。


 死んだせいでゴールドは半分の10ゴールドしか……あれ?何このお金。銅貨が半分に割れたようなのが5枚。5ゴールドって事?



 あるぇー?



 ①所持金50ゴールド

 ②教会でステータス見る(-10ゴールド)

 ③武器屋でひのきの棒買う(-20ゴールド)

 ④残金20ゴールドで死んで所持金が半分に

 ⑤だから10ゴールドあるはず

 ⑥でもなぜか5ゴールド




 あるぇー?

 落としたー?


 てか丸々銅貨だったのが半銅貨(?)になってる時点で落としたとか無いわな。



 ……たかが5ゴールドだし、別にいいや。




 (彼は神父に撲殺された事を知りません)




 よし、バイトしよう。


 そんなんがあるか知らんけど、普通クエスト的なのあるだろ。じじいにでも聞いてみるか。無けりゃまた風呂掃除をやらせろと言えばいい。



 とりあえずまた武器屋に行って、必要な金額を確かめるか。あ、防具も買おう。もうあんな痛いのごめんだ。






「邪魔するぜぇー」



 武器屋の扉を蹴破る勢いで強引にぶち開ける。



「……ここはぶきやだ。きょうはなんのようだい?(……二度と来ないんじゃなかったのかよ、コイツ)」



 ん?武器屋NPCの髭モジャも糞神父みたいに眉間に皺を寄せてやがる。いや、気のせいだな。



「僕が装備できる物で、一番良い武器はなんだ。んで、値段はいくらだ」



「あんたがそうびできるものは、うちのしなからだと……ひのきのぼう、せいなるナイフ、くさりがまの3つだな。ひのきのぼうは20ゴールド、せいなるナイフは250ゴールド、くさりがまは480ゴールドだ」




 くさりがまが最高か。

 しかし高い。それに扱える気がしない。




「おい、聖なるナイフはスライムを一発で倒せるか?」



「ん?なにかいったかい?」



「いや、だから一発で殺れんのかって」



「ん?なにかいったかい?」




 …………ゴミAIめ。

 この程度の会話も出来んのか。


 ペッと唾をカウンターに吐きかける。


 武器はとりあえず聖なるナイフ狙いでいいだろう。あとは防具だ。



「僕が装備できる物で、一番良い鎧はなんだ。んで、値段はいくらだ」



「あんたがそうびできるものは、うちのしなからだと……たびびとのふく、かわのよろい、くさりかたびらの3つだな。たびびとのふくは48ゴールド、かわのよろいは210ゴールド、くさりかたびらは520ゴールドだ」



「僕が装備できる物で、一番良い盾(ry」



「あんたがそうびできるものは(ry」



「一番良い兜(ry」



「あんたがそ(ry」



「靴(ry」



「あ(ry」





 てな感じで聞いた上で、僕の理想は以下の通りだ。



 武器:聖なるナイフ(250ゴールド)

  盾:鱗の盾(180ゴールド)

  鎧:鎖帷子(520ゴールド)

  兜:木の帽子(80ゴールド)

  靴:皮のブーツ(90ゴールド)



 しめて1120ゴールド也。

 風呂洗い23回やれば買える。



 おし、じじいのとこに行くぜ!


 ……中の人、居ませんように。




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