表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
48/68

【48話】 ポイント5倍DAY


街へ向かう途中、

ふと、思い出したみたいに俺は言った。


「……ちなみにさっきの蛇、

 何ポイントやったん?」


カツヤ

「あいつは……12ポイントやな」


「……強いんか弱いんか、

 よう分からんな」


カツヤは鼻で笑う。


「ちなみにワンはな、

 元々1万ポイントとか、

 1億とか言われとったで」


「誰もホンマに

 1ポイントやとは

 思わんかったやろな」


「……ほんまやな」


少し歩いてから、

俺は急に立ち止まった。


「あっ」


カツヤ

「なんや」


「忘れとった」


嫌な予感がしたのか、

カツヤは一瞬だけ黙る。


「……リナとユウタは!?」


カツヤ

「お前……

 今さらかよ」


「絶対忘れとったやろ」


「……否定はせえへん」


カツヤは肩をすくめた。


「まぁな。

 忘れとるぐらいで

 良かったって事も、

 あるけどな」


「どっちやねん」


カツヤ

「行こか」


「どこに?」


カツヤ

「街の家電ショップ」


「……は?」



店内は、やたら明るかった。


ピカピカ。

電子音。

値引きのポップ。


その奥に——


《最新モデル入荷》


超高機能冷蔵庫

《RINA》


最新型電気カーペット

《YUTA》


「…………は?」


説明文。


《生活最適化AI搭載》

《感情予測機能付き》

《人の気配を忘れない設計》


値札。


……高すぎて、

一瞬、脳が止まった。


「たっか……」


俺は、

恐る恐る冷蔵庫の扉を開ける。


冷気。


中は、

綺麗すぎるくらい空っぽ。


閉める。


——カチャン。


「……なんか」


喉が詰まる。


「ちょっとだけ、

 リナっぽい気、せえへん?」


カツヤは何も言わん。


俺は次に、

電気カーペットの上に立ってみる。


……じんわり、温かい。


「うん」


少し間。


「……いや、

 やっぱ分からんわ」


俺は頭をかいた。


「これさ、

 助けるとかちゃうよな?」


「買った所で、やろ?」


「てかそもそも、

 買えんけど」


カツヤ

「せやな」


「今はな」


俺は、

もう一度だけ値札を見る。


無理や。


今の俺には、

どう考えても無理。


……でも。


「なぁ」


俺は言った。


「いつか、助けるわ」


カツヤが、ちらっと見る。


「……いつかって、

 いつや」


「分からん」


正直に言う。


「かなり先かもしれん」


「でも、

 助ける」




 。



「せやからさ」


俺は店員を呼んだ。


「すいません」


「この冷蔵庫と、

 この電気カーペット」


「……取り置き、

 できます?」


店員は、

一瞬だけ不思議そうな顔をしてから、


営業スマイルで頷いた。


「かしこまりました」


俺は、

もう一度だけ、

RINAとYUTAを見る。


——今は、まだ。


でも、

どこにあるか分からんより、

ずっとマシや。


俺はスマホを見る。


ポイントは、

相変わらず、ほとんどない。


——助けるって、

決めるだけなら、

タダやからな。


〜つづく〜


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ