表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/6

No.0001 価値ある勇気

会議室の空気をひんやり漂わせた。

「えっ・・・それ言う???」

誰かの小さな声が天井にはじける。ざわめきの中一人立っている一ノ瀬凛。


空気の読めない女?いや、読まないのか?または、雰囲気を読み取る考えがないのか?

彼女は上司の発言を真っ向から否定し企業案の矛盾を淡々と指摘した。言い方も表情もありのままで。

「数字が合いません、プレゼンの資料の6ページ、今朝と内容が変わってます」

 会議の終わり、上司が

「ちょっと残ってくれる」

と低い声で言った。

周囲は目を合わせないように視線を落とし凛だけが素直に頷いた。


翌日・・・

その上司が突然社内から姿を消した。

 机の上には、「内部告発・証拠資料」そして、凛の名前が記された書類。

「やっぱり、やったのはアイツじゃないの?」

「究極レベルの非常識だからなぁ・・・」

まわりの声は、凛の耳にはギリギリ届いていない。


凛は何も知らないまま、いつものようにオフィスに現れ、その瞬間空気は凍りついた。


「おはようございます」

誰も挨拶を交わさない。それでも何もなかったように、彼女は席に着き、モニターを付け業務を始めた。

凛の非常識の条件は"罪の意識がないこと"なのかもしれない。

でも、その奥にあるのは誰も知らない、彼女が持つ"正しさ"だった。








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ