漫才「幼馴染」
笑ってもらえるとうれしいです。文化祭、学園祭、会社の余興などで使ってもらえたら、なおうれしいです。
登場人物 二人
幼馴染女子(25歳)やさしい、友達思い、甘い
幼馴染男子(25歳)気が弱い、勇気がなかなかでない
「幼馴染っていいよね」
「うん、なにかと相談を持ち掛けやすいんだよね」
「そうそう、気心が知れてるからね。ちょっと再現してみようか」
「うん」
〇女子の自宅、部屋の中(午後)
テーブルをはさんで向かい合っている。
男子「プロポーズの練習、付き合ってくれないかな?」
女子「いいけど」
男子「ありがとう」
女子「幼馴染なんだから、遠慮しなくていいわよ」
男子「助かるよ。持つべきものは幼馴染だ」
女子「この前はお食事デートの練習したでしょ」
男子「あのときは、ありがとう」
女子「その前はドライブデートの練習」
男子「ほんと、助かったよ」
女子「最初は、ラブレターの書き方だったわよね」
男子「あれは勉強になった」
女子「そのうち新婚旅行の練習しようとか言い出されそう」
男子「お世話になりっぱなしで、申し訳ない」
女子「ところでさあ、肝心のラブレターは出したの?」
男子「それが、まだなんだよね」
女子「早く出さないと、他のひとにとられちゃうかもよ」
男子「それは分かってるんだけど」
女子「まだ始まってもいないのに、プロポーズの練習っていうのも現実味にかけるしねえ」
男子「めんぼくない」
女子「練習ばっかりじゃだめでしょ。早く本番に入らないと」
男子「なかなか勇気が出なくって」
女子「ちなみに相手は誰なの?」
男子「君なんだ」
女子「え?」
男子「ついに言っちゃった」
女子「私が貰いたいラブレターの文面を、私があなたに教えてあげたっていうこと?」
男子「そうそう」
女子「私が行きたい場所でデートして?」
男子「うんうん」
女子「あなたったら、本人相手に練習してたの?」
男子「そうなんだよね」
女子「あきれたひとねえ」
男子「この方が無駄がないだろ」
女子「それはそうかもしれないけど」
男子「で、プロポーズの練習には付き合ってもらえるのかなあ?」
女子「それくらいは、ぶっつけ本番でやってごらんなさいよ」
男子「ドキドキしちゃうよ」
女子「それがいいんじゃないかしら」
男子「断られたらどうしよう?」
女子「自信ないわけ? だったら、断られたときの練習もしておく?」
読んでくださり、ありがとうございました。