回復薬をいちご味にしただけですけど?
リオネラの薬店は王都の裏通りでも特に目立たない場所にある、知る人ぞ知るという店だ。
一応王都の取り締まりに引っかからないように、健全な商売を心掛けている。たまにおかしな客が来ることを除けば……。
「いらっしゃいませ」
そろそろ店じまいにしようかという時に、その男はやってきた。背が高く引き締まった体躯からして身体を動かす職種だろう。
そこまではわかった。だがフードを深く被っており、顔がよく見えない。
「……なにをお求めでしょうか」
なんだか厄介そうな奴が来た。笑顔を浮かべながらも、リオネラはまずそう思った。
顔を隠して店に来るなんて、後ろ暗いことがあるからだ。そういう人が求める薬は、その客と同じくらい厄介なことが大半だ。
「店主はいないのか?」
「はい、私が店主ですけれど」
「君が? ここはアレーナの薬店だろう」
最近は減っていたのだが、まだたまにこういう客が来る。
まあつまり彼女は、それだけ信用されていたとびきり腕のいい薬師ということだ。そう思うとリオネラには悔しさよりも誇らしい気持ちが湧く。
だがしかし、伝えるべきことは言わねばならない。
「少し前に引退しました、今は私が継いでいます」
「……そうだったのか」
男がフード越しに大きく息を吐いた。
アレーナというのはリオネラの祖母で、この店の前主人だ。長く店をやっていたこともあり、彼女を頼って訪れる者は今でも少なくない。
この男もその一人で、個人的に薬を調合していた客らしい。
「アレーナはもう店には一切関わっていないのか?」
「はい、ここにはほとんど来ません」
困ったな、男が小さな声で呟いた。
「あの、お婆ちゃんが作っていた薬ならば全て作れます、なにをお求めでしょうか?」
人によってはアレーナを越える腕だと評価してくれている。薬の調合に関してリオネラはそれなりの自信を持っていた。
男は、フード越しでも伝わるくらい気まずそうな雰囲気をしばし漂わせていたが、ようやく決めたらしい。
フードに手を掛けると、ふわりとそれを後ろに落とした。
短い黒髪をした精悍な顔立ちに深い碧色の瞳、こめかみに小さな傷がひとつあるがそれさえも彼の威風を引き立てている。
ずっと店にいて王都の事情に疎いリオネラだって、彼のことは見知っていた。
「ディルクという、今は王都の騎士を纏めているが、アレーナには長く世話になっていた」
「ど、どうも、リオネラです、祖母のアレーナからこの店を継いで、薬師をしています」
もしかしなくとも、王国騎士団長様だ。騎士から薬の依頼を受けたことはごく稀にあったが、団長直々に店に来るとはアレーナからも聞いていない。
思わず背中まで緊張が伝わり、リオネラはぴんと姿勢を正した。
騎士団からの依頼なら、怪しい薬ということはないだろう。だが、一体どういった用件なのか。
ディルクは、懐から小瓶をひとつ出した。
「……これと同じものが欲しい」
「拝見してもいいですか?」
小瓶は店でリオネラも使っているごくありふれた薬瓶だ。中の液体は透明で、灯りにかざすと薄ら青い色がついていた。
これは見たところ、普通の回復薬じゃないだろうか。
「この上級回復薬、なんの効果も付与されていませんね」
「それは、見ただけでわかるのか」
ディルクは感心したような声を出した。
しかしリオネラにわかるのはそこまでだった。なにしろこれは、アレーナが作った上級回復薬にしか見えない。
しかし本当に上級回復薬だけなら、騎士団長自ら来たりはしないだろう。
「すみません、これはどういった物なのでしょうか」
「効果は一般的な回復薬だ、ただその……」
そこでディルクは一旦口を閉じて視線を逸らした。
言い躊躇っているのだろう。気まずそうななんとも言えない表情は、初めに感じた印象よりずいぶん若く見えた。
「……味を、その、甘めに調整して貰っている」
「あまめ?」
しかし、回復薬の独特な味は、身を守るために敢えてそうしてあるものだ。リオネラはずっとそう思っているし、もし味が違っていたら警戒する。
それでも敢えて味を変えたいということは、あの清涼感が相当苦手なのだろう。
(まあ、依頼に来た団長さんが使うとは限らないわね)
目の前に立っている、精悍な佇まいの騎士はとてもそんなふうに見えない。
余計なことを聞かないのも、この場所で店を営んでいく上で必要なことだ。
「わかりました、作成に数日頂きます」
リオネラは既にある回復薬の小瓶を、ディルクに返した。
今見てどんなものかは分かったし、味を甘くするだけなら調合としては難しくない。それにいざとなったら、アレーナに連絡して聞くことだって出来る。まあそれは極力したくないが。
「アレーナはいつも三日から五日程度で用意していた、今回もその日数で頼みたい、金も同じ額を出すつもりでいる」
そう言ってディルクが提示した額は、上級回復薬の相場より三倍以上も高かった。もしやアレーナは、彼から代金を余計に取っていたのではないか。そんな風に思ってしまう額だが、リオネラはその額で応じると頷いた。
そこでアレーナの疑惑を大きくして、店の信用を失うのはよくない。それならば、受け渡しの時に安く出来たと返金しよう。
「承知しました、五日後にまたいらしてください」
「よろしく頼む」
リオネラがしっかりと頷いて見せると、ディルクはまたしっかりとフードを被ると、足早に店から出ていった。
話しているうちに、かなり時間が経っていたようだ。リオネラもその日の営業を終わるために、片付けを始めた。
片付けながら、受けたばかりの依頼について考え始める。
「うーん、甘めって指定だったけれど、どんな味にしようかしら」
リオネラ自身がひけらかさないだけで、薬師としての腕は王都でもとりわけ高い。単に味を甘くするだけなら難しくない。
敢えて甘く調合するというのなら、美味しくしたほうがいいだろう。
(これはなかなか楽しそうな依頼だわ)
リオネラは指先でリズムをとりながら、調合の準備を始めた。
***
五日後の閉店近い時間に、ディルクはやはりフードを被った出立ちでやって来た。
そろそろ来るだろうかと待ち構えていたリオネラは、薬棚を片付けていた手を止める。
「いらっしゃいませ」
「先日依頼した回復薬は出来ているか?」
ディルクはフードを外すなり、さっそく本題を切り出された。リオネラは背後にある薬棚の下の方から木箱を出して、台の上に置く。
結局色々と試し、揃えた数は木箱いっぱいの十五本だ。
「こちらに出来ています、少し多かったですか?」
「いや、持ち帰れる範囲だし、こちらとしても助かる」
小瓶にはそれぞれリボンを巻いてあり、黄色、青色、ピンクと三色である。
リオネラはまず黄色いリボンが付けられた小瓶を箱から出して見せた。
「今回は味を三種類にしてみました、効果はどれも同じ上級回復薬です」
「三種類も作ってくれたのか、それは楽しみだな」
ディルクはまるで自分が使うもののように、目を細めて喜んでいる。これはいい仕事をしたかもしれない。そう思いながらそれぞれの味の説明をする。
「この黄色は蜂蜜で甘くしたもの、青色は甘さが弱めの柑橘味です」
「甘さが弱め、とは?」
「これは敢えて、一般的な上級回復薬の中間ぐらいの甘さにしました」
「ふむ、あの苦味に慣れるようにということだな」
確かに上級回復薬は独特の清涼感があるが、そこまで苦いだろうか。ぼんやりそう思ったが、真剣に話を聞いてくれているディルクに余計なことは言わない。
そして一番良く出来たと思ったのは、最後にあるピンクリボンの小瓶だ。
「ピンクのリボンは、いちご味です」
「いちご……味」
ディルクは目を見開いて小瓶を眺めている。驚くのも無理はないだろう。リボンを外してしまえば、液体の色は上級回復薬と同じ薄い青色、とてもいちご味がするとは思えない。
しかしこれは飲むと口の中に、いちごの味が広がるのだ。いちごといっても僅かな酸味が飲みやすさとなり、あとは甘みが広がるように工夫してある。
ここ最近作った調合薬の中でも、会心の出来だと思えた回復薬だ。
「それぞれ五本ずつ用意しました、次回はこれを踏まえて依頼をして頂ければ対応します」
「ああ、ありがとう、いちご味か……聞く時点で良いな」
最後の言葉は、声が小さくていまいち聞き取れなかった。しかし満足して貰えたと受け取って良さそうだ。
ちらりと視線を上げると、ディルクの表情が優しそうに笑むのが見えた。こめかみの傷などから、厳しい印象ばかりを持っていたが、実際は違うのかもしれない。
これならディルクの部下という人も喜ぶだろう。上司の彼も、部下の回復薬嫌いを改善させることが出来るかもしれない。
「感謝する、支払いは約束通りで、十五本分を払おう」
十本分でいいと伝えようとしたのに、ディルクは上機嫌そうに支払いを済ませると、小瓶の入った木箱を抱え、フードを被り直した。
碧色の瞳が隠れる直前で手が止まる。そしてその瞳がちらりとリオネラへと向くと、わずかに弧を描いて優しい色になった。
その表情に、リオネラは何故かどきりと心が跳ねる。
「先日来た時はすまなかった」
「なにがでしょうか?」
「話もせずに、君の腕を疑うような言動をしたことだ」
そんなことないと、言葉を返そうと思うのに、跳ねる心のせいでうまく言葉が紡げない。かろうじてぶんぶんと首を振ってみせる。
意味は伝わったのか、ディルクは軽く頷いてすぐにフードを被り直した。
重い扉がギシリと軋んだ音をさせて開き、わずかに風が流れる。
「また利用させてもらう」
「はい、ありがとうございました」
良い薬が出来たという満足以外に、どうしてこんなに満たされたような心地があるのだろう。そう思いながらリオネラは、店の中からディルクを見送った。
***
それから数日経ち、リオネラは珍しく買い物のために外に出ていた。
普段はしっかりと結っている金の髪もゆったりと流し、すこしお洒落をしている。
「お天気もいいし、たまに外に出るのも悪くないわね」
ディルクからの依頼で、財布もかなり膨らんでいる。少し質の良い食材と、それから新しい調合用のすり鉢が欲しい。
そう考えながら、リオネラは鼻歌まじりに歩いていた。
「あら、あれは……」
王都の中心近くにある、噴水のある広場まで出たところで、見覚えのある人物に遭遇した。ディルクとそれから他に数人の騎士が立っているのが見える。
店に来た時はフード付きの外套を羽織っていたが、今日の彼は蒼と黒の騎士服を着て立っていた。
「ディルクさんだわ、なにかあったのかしら」
最初はなにか事件があって出張っていると思ったのだが、どうやら違うらしい。少年たちが賑やかに、ディルクの足へ何度も飛び付いている。
騎士団長が自ら街の巡回をしているなど珍しい。滅多に外に出ないリオネラはそう思ったが、実際そうなのだろう。
少年の他にも、華やかなワンピースを着て日傘を持った女の子など、様々な人が集まって話をしている。
「楽しそうだし、邪魔しないようにしよう」
ディルクがリオネラの店に来る時は、決まってフードのついた外套という出立ちだ。それは誰かに悟られたくないということ。つまりここでリオネラと知り合いだと思われるのもよくない。
そう思い、敢えて広場の外周を大きく回って反対側へ向かおうとしたが、誰かの声が突き刺さるように聞こえてきた。
「あら、魔女が昼間から外に出るなんて、どういうつもりかしら」
嫌味はあえて聞こえるように言っているのだろう。たまにあることだが、相手にはしたくない。
ちらりと見ると、思った通りの貴族令嬢だった。反感を買った覚えは全くないのだが、何故かこの人はリオネラを魔女呼ばわりしてくる。
おそらく覚えがないだけで何かあったのだとは思うが、相手にしたくないので名前も覚えていない。
気にせず無視して通り過ぎようとした時だった。
「やあリオネラ、今日は外出かい?」
「ディルクさん! はい、買い物に行こうと……」
急に名指しで声を掛けられて、リオネラは驚きに立ち止まってしまう。
ディルクは大股でゆっくりこちらに歩いてくると、すぐ隣に立った。
他の騎士は蒼と白の騎士服だが、騎士団長であるディルクは、蒼と黒に金の刺繍の入った制服を着用している。その威風のある立ち姿がとてもよく似合う。
すぐ近くまでやって来たディルクの深い碧色の瞳と目が合うと、その瞳が優しげに弧を描いた。
リオネラは何故かどきりと心が弾むような心地がした。
「荷物持ちが必要だったら引き受けるが?」
一瞬、何を言われているのだろうとぽかんとしてから、すぐに意味に気付く。
とんでもない! リオネラはぶんぶんと首を振って必要ないと示した。
「ただの散歩を兼ねているので、大丈夫です!」
まさか騎士団長様に荷物持ちをさせるなど、そんなこと出来ない。大したものを買う予定だってないのだ。
「そうか、……君は少し肌が白すぎる、それが美しさではあるが、少し陽を浴びることも必要だと思う」
「そう、ですね、いいと思います、お散歩」
一瞬、誰になにを言われているのか、理解できなかった。まるで他人事のように返事をしてしまう。美しさ云々ということは、おそらく解釈が違うのだろうと判断した。
ディルクは視線をぐるりと彷徨わせてから、小さな声で伝えてきた。
「その、リオネラが作ってくれた回復薬、……いちご味、とても良かった」
「へっ、え? ありがとうございます」
フードで隠して来るくらいだし、他の騎士などには聞かれたくないのだろう。ひょっとしたらその問題の部下がいるのかもしれない。
そう思っていると、ディルクは目を細めて思い出すようにしながらさらに続ける。
「甘くて飲みやすく、君の優しさの味が感じられた」
「それは良かったです」
優しさの味ってなんだろう。飲ませた部下がそう言っていたということだろうか。
よく分からないが、良い仕事だったと評価してもらえたことは嬉しい。
「また注文の際には、気軽に申し付けてくださいね」
「ああ、よろしく頼む」
薬が評価されることは嬉しい。思わずディルクに向けて笑顔を浮かべる。
すると彼の手が、優しくリオネラの頭に乗った。見上げると、ディルクが口角を引き上げ優しく笑っているのが見える。
心臓がドキリと跳ねて動けずにいると、ふわりと何度か頭を撫でてくれた。
「くれぐれも気を付けて行くんだぞ」
「はは、はい、ありがとうございます」
急なことにリオネラの頬には熱が集まっていく。きっとディルクはさっき少年たちに接していたから、その感覚が抜けていないのだろう。そうに決まっている。
「それじゃあ、私は行きます」
ぎくしゃくと会釈をして、その場から離れようとしたところで、噴水の向こうから声が聞こえて来た。
どうやら場を離れたディルクを呼び戻す騎士の声だ。
「だんちょー、俺らに釘刺しといて自分だって可愛い子口説いてるじゃないですか」
そんな文句が聞こえて、リオネラは思わず声のほうを見てしまった。
なんだか意味深に笑っている騎士の視線がある。それからもの凄い表情でこちらを睨んでいる名前を覚えていない令嬢と、ぽかんと見ている少年や街の人たちまでもが此方を見ていた。
「知り合いだったから声を掛けただけだ」
ディルクがそう答えながら、先程人だかりになっていた場所までゆっくりと戻っていく。
少し残念な気持ちになりながら、リオネラは足早にその広場から離れた。
***
リオネラの薬店に衛兵がやって来たのは、それからさらに数日経ったある日だった。
「薬師リオネラ、君が精製した回復薬は規約に反している疑いがある、知らないとは言わせないぞ」
言われたことが分からなくて、思わずぽかんとしてしまう。
規約に反した回復薬など作った覚えはない。ただ最近作った回復薬だったらアレのことしか考えられない。
(上級回復薬をいちご味にしただけですけど?)
そんな規約あったかしら? 考えながらもリオネラは大人しく従うことにした。
あれよという間に、数人の衛兵が入って来て、リオネラは取り囲まれる。
容疑の記された書状を突きつけられ、薬棚の前にも衛兵が立ち並ぶ。狭い店なのに、沢山の男たちが入り込み、なんだか暑苦しい。
書状を持っていたのは、客としてもたまに来る見覚えのある男だった。
「まずは我々に同行を願おう、そこで詳しい説明を聞く」
ちょうどおやつの焼き菓子を食べようと思っていたところだったのに。
そう思いながら、リオネラはゆっくりと立ち上がった。
素直に応じる素振りを見せると、背後の薬棚を眺めた衛兵が訊ねた。
「で、作った薬はどこだ?」
「この薬です」
大人しくいちご味の上級回復薬を差し出す。といっても見た目は普通の回復薬でしかなく、小瓶を揺らした衛兵は疑うようにリオネラを見た。
「隠してもためにならないぞ」
「本当にその回復薬です」
店を調べても構わないが、色々と物を散らかされるのは困る。それに薬草や薬の材料は、保管に気を遣っているものもある。それらを駄目にはされたくない。
そう思っていると、常連の衛兵は小瓶を摘むように持ち、軽く揺らしながら小声で言った。
「まったく、厄介なのに目をつけられたな、まあ少し付き合え」
心当たりがあるような、ないような。
よく分からないながらもリオネラは素直に頷いた。
結局、少しの罰金とたっぷりのお説教でリオネラはその日のうちに解放された。
本当に、単にいちご味が付いているだけの甘い回復薬だったためなのか、誰宛に薬を売ったのかなどは追及されていない。
ディルク当人が使ったわけじゃないにしても、彼まで咎められることがなくて良かった。
「喜んでくれていたけれど、いちご味はしばらく控えたほうが良さそうね」
店へと帰りながら、リオネラは呟く。あれはとてもよく出来ていたのに、残念である。
「でも困ったわ、ディルクさんには気軽に注文してくださいって言っちゃったし」
きちんと取り締られたと説明するべきなのだろう。しかしディルクの厳格な佇まいと、それが綻び笑った姿を思い出すと、なんだか言いにくい。
「いちご味じゃなければ、いいのかしら」
それからリオネラは、取り締まりを受ける度に回復薬の味を変え続けた。こけもも味、あんず味、りんご味と様々な味が生み出されていく。
味を変えているだけという程度だからか、取り締まりは決まって厳しくない。
そして決まって、購入者であるディルクの名前が出てこなかった。
それらが全て、あの名前を覚えていない令嬢の嫌がらせだなんて、リオネラは知らないし、気にもしていない。
ただ新しい味を作るたび、ディルクはまたいっそうリオネラに心惹かれるのだ。
厳格な騎士団長は、上級回復薬のあの独特の清涼感と苦味がとてつもなく苦手だ。
怪我を負わなければ飲まなくて済む。そう思うあまり、騎士としての任務や討伐、些細な模擬戦でも勝ち続け、積み重なった功績によりいつの間にか団長にまでなっていた、甘党の騎士というだけ。
そんな事実は、今日も甘く優しい味がする薬瓶の奥底に隠され続ける。
読んでくださりありがとうございました!