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異世界転生妄想部  作者: 安田座


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3/10

三話:エルフが居た

 

 翌日、由美香は、昨日よりも少し早めに帰路についていた。

 手にはスマホが握られている。非常時用だろう。

 だが、三軒並んだ飲み屋の二軒目に通りかかった時、大き目のワゴン車が横で停止した。スライドドアが勢いよく開き、大きな手が由美香の腕を掴んで引き寄せた。 そのまま華奢な体は重さが無いかのように一瞬で車内に取り込まれてしまう。 手にあったスマホはむなしく車内を転がった。

 腕を掴んだのは手の大きさに見合う大柄の男で、そのまま口を押さえて、身動きも許さない様に抱え込む。

 車内には、運転手としてこれも大柄の男と昨日の男達三人が乗っている。 皆、いやらしく声を出して笑っている。

 ワゴン車はそのまま十分ほど走り、止まった。

 スライドドアが開く。 目の前に倉庫の入口が開いている。

「降りろっ」

 大柄の男は由美香を押し出す。 その先には運転手が先に降りて待っていた。

「帰してください。 お願いします」

 由美香は、運転手に引きずり降ろされながらも懇願する。

「ここは、建て替え予定の倉庫で、来月取り壊すまでは誰も来ないのさ、だから声は好きなだけ出すといい」

 運転手が、手を引きながら説明した。

「え……」

 由美香は、状況が最悪な事は既に把握していても、あらためて告げられて言葉を失う。

「さすがに今回はナイトさんは来てくれないだろう。 まぁ来たとしても、そちらの方々がお相手してくださるけどね」

 昨日の太目男が言う。 今日は、大げさなカメラを持っている。

「こんなとこ誰も来る訳ないだろ。 ま、時間つぶしにいちおう表を見てくるか~」 

「せっかくなんで何人か声かけときますかね。 まさか、ここまでうまく行くとは……」

「おお、そうしろ。 今夜は長くなりそうだ」

「おいカメラ野郎、俺たちが戻ってくるまでにお前らの用事は済ませとけよ。 ほんと、胸がありゃ最高なのによぉ」

 大柄の男二人は、そんな会話をしながら連れだって外へ出て行った。

「へいへい。 さて、せっかくここまでしたんだ、今回はパンツ見せて程度じゃすまなそうだから覚悟しといてね」

 太目男は、大男に適当に応え、由美香にも追い打ちを伝える。 表情は、ニヤつきを隠せない状態なのがわかる。そして、すぐに表情が消えた。

「そんな覚悟いらないぞ、来たし」

 守護が立っていた。

「お前、なんで? 早すぎる。 いや、あのふたぶぇっ」

 守護は既に太目男の前に立ち、その言葉が終わる前に拳を振るっていた。

 即、呆気にとられる他の男二人を叩き伏せる。今日は中身は同じだが黒Tと黄色の柄Tだ。

「ぐえっ」「あがっ」と倒れた男達は苦鳴をもらしながらのたうち回る。 皆、顎が少しおかしな形をしている。

「大丈夫だった?」

 守護は、由美香に近づきやさしく声をかけた。

「は……はい……わたし……わた……」

 よほどの恐怖だったのだろう、震えていてうまく話せていない。

「間に合ったのならいい、無理にしゃべらないで。

 なぜかは知らないけど俺のスマホに連絡くれた人が居て、勇の自転車借りて急いで来た。 自転車にはスピード違反無いから……無いよな……いや、ゆっくり走って来たから問題なし」

 守護は、由美香はまだ動けそうにないと判断したのか、ハンカチを手渡しながら少し会話を入れた。

「ありがとう……ございます」

 由美香は、やっとお礼を告げることができて少しだけ安心したのか、さらに涙があふれだした。

「これ中身確認できる?」

 守護は近くにあったスマホとスクールバックを手渡す。 そしてカメラを拾うと、メモリカードを取り出す。 ついでに何やら操作する。念のため内部メモリの有無を確認したのだ。

「大丈夫そうです。 本当にありがとうございます」

 由美香はすぐに確認して返事とまたお礼を返した。

「どういたしましてだ。 そして、ごめんなさい。 よっと」

 守護は、由美香の回復を待つよりも、この場をすぐにでも離れるべくお姫様だっこをして駆け出す。詫びは断り無く体に触れる事に対してだ。

 さっきの大柄の二人が転がっている横を通り、横目に見えた乗ってきたであろう自転車も置き去りにして走る。 人を抱えたとは思えない速さで。


 舗装はされているが周囲に木々しか無い道をしばらく走ると、大きくは無いが人通りも多少はある通りが見えた。

「歩ける?」

 守護は、お姫様抱っこの姿を他人に見られたく無いだろうとの配慮で聞く。

「もう、大丈夫です」

「残念、もちょっと抱えていってもいいよ?軽いし。 本当に降りる?」

「すいません」

「男って、こういうとこやだよね」

「すいません」

「では……どう?」

 守護は、名残惜しそうにもう一度確認した。

「大丈夫……です。 降ろしてください」

 由美香は片手を守護の肩に置くと、守護のサポートをうけつつ片足ずつ降ろし、立つとすぐに離れた。

「じゃ、今日は家の近くまで送って行くよ。 時間平気?」

 昨日は駅までだったが、今の状態はさすがに心配になる。

「間に合うと……思います」

 由美香はスクールバックに仕舞っていたスマホを取り出して時間を確認してから答えた。 電車の時間もある程度は計算済みだろう。

「そか。 戻って自転車取ってくる手もあるが、まぁ歩こうか」

 二人乗りを想定してるわけでは無く、自分は当然走る気だ。

「はい」

 由美香は答えると歩き出した。 守護も続く。

 しばらくは無言で歩いていたがふと由美香が質問した。

「どうして、来てくれたのですか?」

「このタイミングで聞かれたら、ちょっと答え方に悩むけど。 来た理由は、俺にはなんとかできる力があったからで、知らない人でも助けにきたよ。

 ただ、心境は聞かないでくれると助かる。 たぶん、その分の力は余計に入ってたから」

「ありがとうございます」

 由美香は、また涙をこぼし、お礼を言う、細い声の言葉が震えているのが痛々しい。 思い出したのだ。

「やっぱり警察に相談した方がいいんじゃ無いかな?」

 守護は、今回自分に知らせた者について知らないのだ。 今後も同様の事件があっても、誰かの助けが入るとは言い切れない。

「ごめんなさい、急いで帰らないと……」

 少し視線を泳がせながら、話を逸らす。

「そうだね。 今は帰ろう」

 守護は、由美香にそれ以上言えなかった。 助けた恩人の立場とは言え、友人というにも関係が浅すぎるのだ。 実際、帰る事の方が重いというのは理解できなかった。

 その後、駅までも電車内も特に会話は無かった。



「あの角を曲がればもう少しですので、この辺までで大丈夫です」

 駅から続く住宅街を五分ほど歩いたところで由美香が守護に告げた。 普通の口調だったことでほんの少しだけ空気が軽くなった。

「おーけー、じゃ、角を曲がった先の安全確認するとこまでな」

 守護は、なんとなく手振りを含めてせっかくの軽さを増すべく演出していた。

「はい」

 由美香が小さく返事をした時、その角を曲がってくる女性の姿が見えた。 五十メートルほどの距離でもわかる美人だ。

「ゆみかっ」

 その美人が名前を呼んだ。 家族が迎えに来たのが守護にもわかる。

 小走りで近づいてくる。そうとうに心配しているのかもしれない。 そして近づく距離に応じて美人度が加速度を持って上がる。揺れもわかる。 

「ありしゃ……」

 守護がそう言った様に由美香には聞こえた。

「由美香、よかった」

 美女が由美香の前で止まり、大きな胸を撫でおろしながら声をかけた。 二十代後半くらいか。

「ただいま、お母さん」

 由美香が応じる。 母らしい。 双方美しいが、方向性は違ってそれほど似ていない。

「帰りが遅いから、心配で出てきちゃった」

 美女が言葉を続けながら、守護に視線を向ける。

「お姉さん?」

 守護は、お世辞のつもりでも無く由美香に確認する。

「……母です」

 由美香に代わって答えたのは美女で、一瞬戸惑った様にしてから笑顔で美しさをプラスした。

「なるほど、ん? 母? はははは……やっぱりお姉さんとかじゃ?」

 守護は、必然と思えない内容に聞き間違えたと、再度挑戦する。

「由美香の母です。 あなたは?」

 由美香母は、制服から同じ学校なのはわかるだろうから関係を聞いたのだろう。

「部長さんです。 帰りが一緒になったから近くまで送ってくれただけ」

 一瞬固まる守護に代わり、由美香が慌てるように紹介した。

「道仙守護と言います。 お姉さん」

 その一瞬遅れて、守護も答える。己を貫く事にしたようだ。

「母です」

 由美香が、強調する。

「ところで、どこかで会った事ありません?」

 守護が、由美香母に聞く。

「母ですが、私、口説かれてます? そして、私もあなたには何かを……あっ」

「では、部長、送ってくれてありがとうございました。 行きますよ」

 由美香は、守護に定型文のお礼を早口で言いつつ母の腕を引っ張って行こうとする。 妙なやりとりと雰囲気が気になったのだ。

「由美香、ちょっと待ちなさい。 部長さん、もしお時間あればうちにいらっしゃらない? すぐそこなの」

 由美香母が、開き直った様に守護を招待する。

「いや、そういう仲では無いので遠慮しておきます」

 守護は、勢いに飲まれないようにきっぱりと断る。

「だめ、私がお話したいことがあるの……らい?」

 母は、由美香を振り払って、守護の腕を引く。 最後の二文字は守護に接近してから本人にしか聞こえないくらい小さかった。

「え……あ、え~と……ふむ、じゃぁ、お邪魔で無ければ」

 守護は、なぜか一転して情緒不安定な感じで応じた。

「決まりね。 晩御飯も食べて行って……それ、部長さん、ごあんな~い」

 母は、そのまま嬉しそうに守護の手を引いて歩き出した。

「……あ」

 由美香は、いったい何が起こっているのか分からなかった。 一瞬、今日起こった不幸さえも忘れてしまうほどに。 いや、既に守護が傍に居ることで安堵できていたのかもしれない。



 応接室にて、守護と由美香はテーブルを挟んで座っていた。視線もあわせず、なんとなく気まずい雰囲気で、特に会話を交わしていない。

 しばらくして扉が開くと、母が入って来て、三人分の紅茶を並べてから由美香の横に掛けた。

「お母さん、わたしそろそろ……」

 すぐに、由美香が席を立つ、声音は焦りを含んでいるかの様だ。

「だめよ、ここに居なさい。 大丈夫だから、ね」

 叱るわけではないが、命令に近いと瞳が告げていた。

「でも……」

「ええと、用事があるなら気にしないでいいよ。 俺、これ飲んだらお暇するから」

 守護は、今日の件についての話になると予想し、本人はいない方が良いとの判断だ。

「もうすぐなのよね? いつもより速いけど」

 母は、守護の言葉は無視し、由美香の腕を掴み退席を許さない意思を示した。

「お母さんっ……」

 由美香は、母へ懇願するように言うと、へたり込むように座る。耳を押さえて。

「由美香を見て」

 母は守護の視線を由美香に向けさせた。

 その時、由美香が手で押さえた耳がその手を押しのける様に少しづつ伸び始め、現実では無い場所で見た事のある形を作った。 さらに、髪色が薄くなりつつも金色が見え始めて、つやとともにエメラルドの様な輝きを徐々に増す。 そして、顔を上げた。 その開いた目には、真っ青な瞳が涙に潤んでいた。

「え、える……ふ?」

 守護は、想定外過ぎる事態に驚きつつ、見ている事実を自分の知識から導いた言葉を口にした。

「そう、これを見せてからで無いと話を始め難かったの、由美香ごめんね」

「どうして……」

 由美香は、うつむき、小さく泣きそうな声で呟いた。

「話とは?」

 守護は、由美香を賞賛する言葉も慰める言葉も判断できず、今は話を進めるのが最適解と理解した。

「さて、あなたは、ライメルくんでいいのよね? 私は、ミル・アリーシャよ」

「姫様か?」

 守護が、驚くように応じる。

「ひ……め?」

 場違いな呼び方に由美香が反応する。

「なんでだろう、すぐにあなただってわかっちゃった」

「俺も、なんとなく知ってる人間な気がしたのですけど」

 名前らしきつぶやきは聞かれていなかった様だが、あえて告げないのは照れ隠しかもしれない。

「ええ~、なんではっきり気付いてくれないのよ」

「すみません、で、お話とは?」

「今は、由美香に優しいのね」

「そういう関係では無いです。 ですので、話を進めてくれませんか」

 守護は、少し照れ隠しの様に話を促す。

「この子は転生者では無いの、でも、この姿では表に出られない」

「てんせい……?」

 またしても、場違いな単語に由美香が反応する。

「父親は?」

「違うわ、見た目も純粋な日本人。 なので、遺伝に近い突然変異かなと」

「向こうの世界のエルフ、髪と瞳の色は希少種王家の血筋、あなたがそうだった」

「でしょ」

「それで、どうされたい?」

「この子を守ってくれないかしら?」

「今日のみたいな奴らからでしょうか?」

「今日?」

「何かあったのね。 あ、由美香はもう部屋に行ってて頂戴ね」

「え?」

「いいから、晩御飯できたら呼ぶから、後、今夜、いろいろ教えてあげるから、ね」

「は……い?」

 先ほどは退出したがっていた由美香は、しぶしぶと応接間を出て行った。

「ちなみに旦那は海外赴任中よ」

 母は、守護に向き直って意味深な言葉を言う。

「なんですか、そのギャルゲーみたいな設定は」

「気になるでしょうけど、そこは置いといて、本題ね」

「じゃ、なぜ言う」

 母は、守護のツッコミは流して、由美香が自室に入ったのを扉が閉まる音で確認してから話し始めた。

「クラファル様は知ってる?」

「ああ、こっちでは倉田ね。 俺、そこの養護施設に……いや、わたくし、彼の養護施設にお世話になっております」

「じゃ、あなた倉田園の?」

「左様でございます」

「ええと、とりあえず、普通に話してくれる? さっきまでみたいな感じでもいから」

 母は、守護を睨むようにして腕を組む。 従者の様では無く、普通の大人と高校生男子レベルを要求しているのだ。

「姫が、そうおっしゃるのであれば……いや、そう言うのなら」

 母は、守護が言葉を訂正するのを待っていた様に、にっこりとしてから話を続けた。

「わたしは、由美香が生まれて戸惑っている時にアドバイスをいろいろとしていただいたのよ。

 魔法も使えるようにしてくれて……由美香の見た目を一時的に変えるくらいだけど」

「この世界で魔法? しかも、かなり高度な……」

「ええ、それについては、そのうち機会があれば教えてあげます」

「わかりました。 続けてください」

「見た目の魔法、効果には時間制限があるのよ、

 だいたい十二時間くらい、朝、出掛けに魔法をかけて、家に着くまでなんとかなる感じ」

「そういうことか……」

「そう。 それでね、制限時間は心臓がドキドキとかしちゃうとその分短くなるの。

 学校には心臓病と言う事にして体育の見学とかを認めてもらってるけど、突発的に何が起こるかわからない。

 昨日、学校帰りに何かあったみたいで、家に入るとすぐに戻っちゃって」

「あれか、俺が助けた」

「そうだったのね。ありがとう。心から感謝します。 ……もしかして、今日も何かあったの?」

「似たような事があった。 だから送ってきた。

 そして、映画の日に言ってた余裕ってのが魔法を掛けた時間のことで、襲われても警察沙汰にしたくない理由も理解した」

「あぁ……あの娘、本当に可愛いでしょ。 だから、いつかそういう事があるかもとは思ってたけど……でも、少し別な理由もプラスされてるかもね」

 母の少し頭を抱えるような仕草は対応の遅れた後悔か、そして改まって守護に向き直る。

「なるほどな。ん?プラス? ……じゃ、俺に頼みってのは彼女の護衛かな? 了解した」

「さすが、話が早いわね。 お願いできる?

 私をあんなに守ってもらって、またお願いするのは本当に申し訳無いし、今は、お願いできる立場でもない。

 もちろん四六時中とか言わないから、できる範囲で……って、え、もう了解?」

「こう言ってはなんだが、あなたを守れなかった俺が、汚名挽回のチャンスを頂けた光栄、断れる訳が無い……というのが、今の俺の建前」

「そう?……じゃ、本音は?」

「俺、この世界で生きる目的が無いんだ。 死ぬタイミングを待ってるだけだから」

「何を言って……もしかして、あなた、向こうに還る……の?」

「ああ、そういう約束なんだ」

「いつ?」

「わからない……わからないから、どうしようも無い」

「あら~」

「そういうことで、それまでだけど引き受けたい」

「じゃ、ず~っとの可能性もあるのよね?」

「いや、それは無いと思う……俺がこの世界に来れた時点でね」

「あなたが戻る理由はなんでしょう。 …………復讐とかなら、なおさら……」

「戻ってやる事は復讐かもしれません。 だけど、戻るのは約束を守るためです。 こうやって生かしてもらった」

 守護は、真摯に答えたかったのかまた少し丁寧口調に戻っていた。

「やめちゃえばいいのに、頑固者ね。 でも、その気になると良いなと思います」 

 母は、その話はここまでと言う感じにやれやれと両手を振りながら言う。 少し、鼻息が漏れた様にも見えた。

「じゃ、俺は帰りますね」

「え?……晩御飯、食べて行ってよ」

「バイトがあるんだ。 初めから話を聞くだけのつもりだったし」

「そう……それじゃ、バイト頑張ってくださいね。 そして、今度、あらためて食べに来て」

「姫様の手料理を私風情が頂くのは、たいへん恐れ多く思いますが、次の機会には是非とも……それから、勇者と賢者も来ておりますので、その時にご紹介させていただきます」

 守護はかしずきながら言葉を返した。

「あの高名なお二人に会えるのなら、まぁ、よろしい」

「高名かぁ、合わない方がいいかも?  あ、一つ聞いてもいいかな?」

「なんでしょう?」

「今、お幸せですか?」

「ええ。 だんな様が、あんまり居なくて少し寂しいけどねっ」

 答える微笑みは、その言葉を強く肯定していた。

「そか……じゃ、また」

 この時、守護の返した優しい微笑みは安堵の表情を含んでいたのかもしれない。





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