表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
221/231

221話 当日を迎え②

 もはや道とは到底呼べない、山のふもとの森の中。

 山へと集まり溜まる、魔力の高まりを感じる。

 けど、前を歩かせてるロロは何の反応もキャッチしていない。連合メンバーの活躍によるものなのだろう。

 そしてショウヤは後方、荷物を背負ってついてきてる。


「どうかしたか?」

 ショウヤの事を気にしてるのに気付かれてか、声を掛けられる。

「いや、やっぱなんか俺が楽してるような感じがさ……。」

 今やロロを維持し続ける程度なら何ら問題無い。それにこの場所の魔力の影響だろうか、普段よりさらに消耗が少なく感じる。

「さっきも言っただろ、より戦力になれるお前の体力温存の為だ。」

「それは分かってる、けどさ……。」

 理屈で分かるのと心境的なものはまた別な訳で、どうしても居辛さというものがある。


 警戒をロロに任せ、受け取ったアナログ地図と、GPSの位置を参照する。

 地図には5箇所の目印。ソウクロウがやってるのを見た事がある陣と同じ、円周上の配置だ。そこに術のマーカーであり増幅器である杭を設置するのが目的。

 1つ赤く協調されてる目印、それが俺達の指示場所だ。



「大体の位置でいいんだよな?」

「あぁ、そう聞いてる。」

 ショウヤの返答を聞きながら、地図とGPSを交互に見て場所をチェックする。

 赤い印とGPS、双方とも同じ場所にある…と思う。

「じゃあこの辺りで、えっと……。」

 本体である杭と共に、杭を保護する簡易結界も設置する。その為のスペースを、周囲から探す。

 傾斜ではあるが、土の露出した隙間の場所。あの場所なら使えるだろう。


 ショウヤが荷物を下ろし、包みを解く。

 術の掘られた木の大杭1本と、札と小杭がいくつか、そして打ち込むためのハンマー。

 …よく持ち運べたな、なんて感心してる場合じゃない。ショウヤがハンマーを手に取る。

「最初だけ、そのデカいの支えててくれ。」

「おっけ。」

 隙間の中央付近に杭を軽く刺し、支える。1度、2度と振り下ろされるハンマーによって、杭が土に沈んでいく。

 …それと共に、ロロの探知に変化あり。


「待って。何か来る。」

 ショウヤが杭に力を入れてみる、が簡単には倒れないくらいには刺さった。

「十分だ。あとはオレだけでやれるから、そっちは頼む。」

 地面の下、龍脈の流れに乗ってきたのだろうか。

 近くの地面が直線状に、ワープゲートのように黒く染まる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ