216話 そして近付く大一番②
会合の翌日、ナナノハから話を聞いた。
集合場所、時間、大まかな作戦の流れ。
細かいところは当日説明されるとの事で、それまではフリーだ。
とはいえ暇という訳でもなく。
むしろ、当日への雑念を解消する為に、やっておかなければならない事は見えていた。
いつにも増して少ない人通り、いつもの河原。
もう封印は完全に解けたようで、違和感は全く感じない。
相対するのは召喚したロロ。まだ繋いでる意識伝手に言葉を伝える。
分かってる、ロロにとってまだハルルの事が大事だって。だからハルルが帰るとなったら、着いていきたいんだろ?
けど、そう簡単に移住なんてできる訳じゃないし、俺自身、こっちの世界の成り行きに関わりたい。
だから、決めなきゃならない。
この決戦が、終わった後の事を。
中途半端に不安を残したまま、挑みたくはない。
俺が勝ったら、こっちの世界で一緒にいてもらう。
ロロが勝ったら、要求をひとつ呑もう。魔界に行きたいって言われても、方法と落としどころを探しながら善処しよう。
…伝わってくる肯定の意思、それとともにロロが身構える。
こちらも全力で行く。人狼姿を纏い、ハルバードを構える。