174話 最終調整④
サモンシフト:ワイバーン。
ウルフが光エフェクトに包まれ飛び上がり、腕翼の竜へと姿を転ずる。
ゲージを最大まで溜めずの召喚、持続はそう長くない。ここからは時間との勝負。
魔力ワイヤーでワイバーンの方へ。空飛ぶ相手、当然こちらも空中へと。
方向転換するリガトーニに真上からの振り下ろし。ダメージエフェクト、それも隙というのならやりようは増える。
同時にワイバーンから炎ブレス、でもこれは属性耐性があるのか効いたようには見えない。
着地隙を回避でキャンセル、だけどリガトーニの取った行動は咆哮。小ふっとばしを受け、その間にガトリーニは次の行動に移ってる。
赤熱を帯びた大剣でのジャンプ斬り。規模は小さめながら爆発、打ち上げられる。
ダメージはそこまで大きくはない、が、リガトーニが口に炎をため込む。これコンボで確定するやつか?
受け身ワイヤーで空中移動。さっきまでいた場所を火球が通り過ぎる。
途中で移動キャンセルして縦回転空中攻撃、からの派生で着地地上横2回転撃。長いモーションの間、ワイバーンに次の攻撃の準備を指示。
振り終えた後隙をワイヤーキャンセル、ワイバーンが起こした竜巻に乗り、螺旋の連撃を叩き込む!
多段判定の途中からガードされる音。距離を取って行動警戒に戻る。
一連のラッシュでまとまったダメージが入った。けど同時にワイバーン召喚のゲージ切れだ。
ワイバーンがウルフに戻り、反動で全ての技がしばらくクールダウン待ちに。ワイヤー移動も使えない、通常攻撃しかできない状態。こっちの操作の工夫も無いし、自動行動に一旦切り替える。
ウルフのダメージは多少通るとはいえ、どうにもウルフの攻撃に対しガード反応をしてない。挑発が効いてない間、ターゲットに取られてもいない。技を使えない間、ウルフの作った隙に攻撃、というのは期待できそうにない。
となれば正面からの殴り合いだ。
ガトリーニの赤熱した大剣が地を抉り、土を飛ばす。避けて土が背後へと飛び、木に当たり爆発を起こす。
その隙に接近、しかし接敵初撃はガードされる。派生技もガードされるが、モーション中の移動で位置関係を整える。
咆哮、距離を取って範囲外に。地面爆発のジャンプ斬り、こちらは突進斬りを重ねる。パリィ不可技だがアーマーで突き抜ける、打ち上げられなければコンボ派生はしない。
一撃入れる、が出の早い大剣の一振り。反応できず、弾き飛ばされる。
間髪入れずに爆発土ショット。回避はするが、爆発の端に当たり少量のを受ける。
だけど斧の性質もやはり持つハルバード。被弾直後の赤ゲージがある時は、火力アップの攻め時。
そして丁度、ウルフの技の一部が復活する。離された距離を、ワイヤーで詰める。
気は焦るが、このまま殴ってもガードされるだけ。正面からは殴らない、背後に回るまで攻撃を溜めつつ我慢する。
ギリで間に合う咆哮バフ、鳴る最大チャージ完了の音。
旋回の小さな隙に、最大級の一撃が入った。