表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
167/231

167話 同盟結成?③

「無理と思ってたら実行してねーんだよ。

 ほら、とっとと取り掛かんぞ。」

 アイナの放った炎が、眼前に広く走る。

「待て待て、こんな林で炎なんて使ったら!」

「そんなアホなヘマすると思うか?」

 見ると、炎が通った後は燃えておらず、焦げ跡すら無く。

 しかし見た目には派手だし、何らかの威力を持ってそうな魔力が込められていた。

 驚いた小動物…いや、今なら分かる。情報的にも、霊感的にも。そういう姿をした妖怪がこちら側へと逃げてくる。

「文字通りあぶり出しってなぁ!」

 そしてそれらの背後の炎と挟むように、こちら側からも炎の壁。どうやら霊的な物だけ焼く炎らしい。

 炎の中にわずかに見えるそれの消失は、まさに消し炭にされるようだった。


 そして炎が消え、静寂が訪れる。

「…この調子でずっといくのか?」

 初手からこの調子、探索範囲の広さに不安が付き纏う。

「そーだよ! 全部こうしていきゃ、いずれ終わんだろ。」

「とはいえ流石にあの範囲、無茶じゃないか?」

「人数に差があるとはいえ、これくらいの事を異界の連中はやってんだ。

 あたしらの立場を思い知らせるには、これくらい片付けなきゃ、だろ?」

「だろ?って言われても」

「舐められたら終いなんだよ、こういうのは。」

 別に現状のままでも特に問題には発展しないだろうとは思うが、今はアイナの調子に合わせる事にしよう。

「…分かった。今回はその案に乗ろう。けど、一つ言わせろ。

 その話、俺が組み込まれてないだろ?」

 ここまでの雰囲気、完全にアイナの単騎行動の流れだ。

「…そういやそうだな。

 で? お前には何ができんだ?」


 使役する狼、ロロを呼び出す。

 ロロと意思を通わす時間は十分あった。町の防衛がハルルの防衛にもなるって事、それに伴うという形にはなったが、とりあえずの協力関係。

 そしてロロありきでの調子を確かめたりして、分かった事もある。

「俺が場所を指示する、探知は任せろ。」

 ロロによる魔力探知能力は、魔界組やキリにソウクロウ、その誰よりも高かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ