表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
162/231

162話 今の戦場①

 日を改め、ナナノハの部屋へ呼び出され。

 最初の頃のハルルの部屋より生活感が無い。というか物が無さすぎる。

 冷蔵庫や洗濯機といった家電どころか、寝床となる物さえも見当たらない。

 あるのはローテーブルに引き出し収納、そしてプラスチックの桶くらいのものだ。


「随分とシンプルな部屋なんだな。」

「まぁ、暮らすのに最低限必要な物が殆ど無いもので。」

「なんだっけ…確か自分の事を魔術兵器だとか言ってたっけ。」

 こうして話しててもあまりにも普通の人間にしか見えず、把握はしていても実感として薄い話だった。

「自律型魔術式武器、ですね。以前にも話した通り、AIのようなものです。」

「…そうやって自分を作り物みたいに言うの、抵抗とかないのか?」

「そういう葛藤フェイズはもう終わらせたので。

 では本題に入りましょう。」

 …そんな軽く流すような話なのか?


「しばらく戦線から離れてたとの事なので、現状の話を。」

 とナナノハが言い、部屋の壁に貼ってある地図の前へ。

「これは?」

「穏明寺院の書物の情報に、東妖衆の情報を加えた、怪異の分布図です。」

「…そっちの字、読めないんだけど。」

 市販の地図に、大量の付箋でメモが成されている。ハルル達の世界の文字だろうか、見た事の無い文字だ。

「需要の都合で、そこは申し訳ないです。

 仔細は実戦の時に追々として、おおよその密度などを見てもらえば。」

 付箋は2色。大量の黄色と、散るように置かれてる赤。

 黄色の分布にはムラがあり、密集地帯の様相はまるで──

「…川?」

「やっぱりそう見えますよね。

 黄色が確認できた情報、赤がレイドボスに指定された記録です。

 初期の記録はこっちの外れにあるのですが、今は的確に集団の中を指定してきています。」

 そう言いナナノハが前者はぽつんと集団から外れてる赤を、後者は川のような黄色の集合体の中心にある赤を指さす。

「でも、それで何か変わるのか?」

「そうですね、一度見ておくべきと思います。これからお時間大丈夫でしょうか?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ