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154話 呪いの化身①

 それから日を改め、再び呪いを形にし。

 寝る前の時間でひとつ決めた。こいつの名前は「ロロ」だ。

 呪を分解して「ロロル」と名付けよう、というのが最初の考えだったが、「呪」のパーツがそのままだと呪いのままであり続ける。そんな気がして、あえて少し削って「ロロ」とした。

 名前を決め、自分とは別の存在と明確に意識する。向かい合うべき相手として見る為の、第一歩だ。



 …そんなロロだが、ベッドの上をがっつり占領し、昼寝にいそしんでいる。


 前みたいに暴れたりはしないのは助かるが、それはそれとして相手してくれないのは扱いに困る。

 …これって俺が下に見られてる、って事かなぁ。この間の事が、大きく響いてしまったか。


「調子、どうでしょうか?」

 と、やってきたハルルが。

「だめ。俺の事、まったく相手にしてくれない。」

 と答える傍ら、ロロが立ち上がりハルルの側に付く。

 そしてハルルの足元で丸くなり、居眠りを再開する。

「…それは相変わらずなんだな。」

「…以前もでしたが、これはどういう反応なのでしょうか…?」

「狼…というかイヌ科の性質だな。立場が上の相手には従う、っていう。

 向こうの世界じゃ珍しいものなのか?」

 ハルルが屈み、ロロを撫でる。

「魔物は危険なものであり、まともな接触はできなかったもので。研究を目的とした捕獲でのみ街に持ち込めましたが、それに触れる環境にはいませんでした。

 なので、実際の性質は違うとしても、見た目似た存在がこうして近くに居るのが、なんだか新鮮で。」

 ハルルに撫でられてるロロは、まるで飼い犬のようだった。

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