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144話 確認事項②

 ソウクロウに言われて確かに思った。

 人狼の存在が有名過ぎて深くは考えずにいたが、具体的に現状どういう状態なのか。


 そもそも「人狼」自体、今の創作上じゃ設定がまばらだったりするし。集団的な認識が影響するなら、その特定から。

 とりあえず毎夜ではない事は既に分かってる。画像検索で満月を見ても、特に影響は無し。

 逆に月齢カレンダーによると、呪いを受けた日は丁度、満月と記されていた。

 正真正銘満月の夜だけの、古典的なやつで間違いは無いらしい。



 ついでにこれまで漠然と受け入れていた、身体の違和感を改めて確認。

 あの日の夜の変化から、どうにも完全に元の人間に戻ったようではないようで。


 まずは何より牙だ。2対の大きいのと、他のもギザギザ。狼の牙をそのまま凝縮した形状、だと思う。

 最初の頃は気になって仕方無かったが、今はそれなりに慣れてきた。

 なんて油断してると物を食う時に牙に引っかかったりして、不便と言わざるを得ない。


 五感の方は、鋭敏になったとかそんな感じはあまり無い。

 ただ意識的な面として、不意の音がやたらと気になるようになった。この間なんて小銭をこぼした音に驚いて、財布ごと落としかけたくらいに。

 慣れてくれば前よりよく聞こえるようになってるのかもしれないけど、まだ確かめるには至ってはいない。これから気にかけていきたいところ。

 それ以上に変化を感じないのは嗅覚だ。「人狼」のイメージからすれば一番鋭くなってそうなものだが、以前と全く変わりなく。

 逆に予期してなかった箇所として、夜目はかなり利くようになった。夜に明かりを消した時もすぐ見えるようになるし、街灯の無いもっと暗い場所でも見えるだろう。

 つまり人狼状態と比べて変化が大きい所は元に戻って、変化が小さい所が人狼状態に近いまま残ってる、といったところだろうか。

 ついでに筋力・スタミナも上がった感じはある。


 …こうしてみると、結構恩恵はあるなぁ。

 それだけに、満月の夜に集約されるであろう「呪い」の面が、どれだけ危険なものか。

 監視アリで縛ってもらえばとりあえず凌げる。けどずっとそれでいく訳にもいかないだろう。

 その一点に絞って解決できる手段があれば……。

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