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132話 密集地②

「じゃあアパートの為に名義を借りた先が東妖衆で、その代わりとしてアイナに一室を?」

「だな。アイナはうちと違って荒事も行けるやつだ。

 戦力、情報収集の手数…ついでにそっち側の監視も兼ねてるだろうな。」

 と俺の確認にキリが答え、ローストビーフ握りをほおばる。

「でも、それだけで場所を使わせていただけるのだから、助かる話です。」

 そう言うハルルはなんだかんだで気に入ったらしく、4皿目のサーモンに醤油をかけながら。


「なぁ、オレ先に席外した方がいいか?」

 そんな会話の中、一人そわそわしてるショウヤにハルルが返答する。

「いえ、関わってしまった以上、話を聞くだけでもどうぞ。」


 改めてまとめてみると、確かに事との関りが濃いメンツだ。

 魔界側の住民であり、ソウクロウと対面経験があり、キリを通じて東妖衆と通じててもおかしくないハルル。

 東妖衆の身内であり、ハルル達魔界側に協力した事もあり、この間ソウクロウと一旦は和平を取ったキリ。

 魔界側の事情を知ってて、ソウクロウの仕事にも協力した事があり、東妖衆の活動にも巻き込まれかけてる自分。

 そんな中で、軽く情報を知っただけの一般人ショウヤは確かに場違いに思えても仕方ない。


「まぁ監視っつっても、形式的なものとは思うけどな。

 じゃなきゃもっとゴリゴリの武闘派の奴送られてくるだろーし。」

「アイナはそうとは違うのか?」

 キリの言葉の中で、気になった点を。

「戦力の面だけで言えば、武闘派に入る素質はあるな。

 けどあいつ、妖力の強さから人間との接触しないようにさせられてたんだ。

 だから社会勉強のついでってとこだろうな。」

「それを預けられるのが信用されてる証拠、という事でしょうか。」

 今度はハルルからの問いに、答えるキリ。

「うちもこの件に関しては部外者だが、察するにそうだろうな。」



「ところで、ソウクロウの『協力』は必要なのか?

 敵対行為でもしない限り黙認してくれそうだし、現状維持でも十分じゃないのか?」

 もう一つ気になってた事。

 協力関係を結ばなくとも、目的が同じで邪魔はし合わないなら、それでいいのではないか、と。

「アイナの言い方っぽくてアレだけど、情報が欲しいんだよ。この辺の詳細な。

 大物とか有名なところは東妖衆にも情報はある。けど細々としたマイナーどころは情報が無いし、いくらか意図的に隠されてるようなところもあるんだと。

 弱小怪異は基本的に初見殺し性能持ちだ。だから攻略情報の有無は特にでかいんだよ。」

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