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プロローグ


 ――「初恋は実らない」なんて、一体誰が言い出したんだろう? もし初めて恋に落ちた相手が運命の人なら、一〇〇(ひゃく)パーセント実らないとは限らないのに。


 実際、わたしがそうだった。生まれて初めて恋をした相手が運命の人になったのだ。

 わたしの名前は(しの)(ざわ)(あや)()。現在まだ一九歳という若さながら、日本屈指の大財閥〈篠沢グループ〉の会長兼CEOである。

 そして、わたしが初めて恋に落ちた相手は(きり)(しま)(みつぐ)。わたしより八歳年上で、会長秘書兼わたしの個人秘書でもある男性だ。

 彼との出会いは今から二十ヶ月前。先代会長だった父・篠沢(げん)(いち)の四十五歳の誕生日だった。

 わたしと彼との間には年齢差や経済格差、身分の差など様々な障壁があったけれど、それらを乗り越えて無事に結ばれた。わたしの初恋は見事に実ったのだ。


 わたしは今、彼が初恋の相手で本当によかったと心から思っている。彼と一緒でなければ、父を早くに亡くした悲しみを乗り越えることも、現役高校生として大きな組織の(かじ)取りをすることもできなかっただろうから。


 そして今日この日、わたしは愛しいこの男性(ひと)と新たな旅立ちの時を迎えようとしている――。


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