237.体育館から外へ
翔太は、目の前に現れた男に驚愕する。
リアナさんを襲った赤コートが目の前にいることに、憤怒が湧いてくる。
「なんでお前が……っ!!」
「…………」
「お、おい!」
無視するアギレラに俺は怒鳴る。
なんでだ? なんでこいつ、俺を助けたんだ!?
翔太は逃げるという目的を忘れて、目の前の状況に困惑していた。
「はぁ? うそでしょ? なんでアンタがここにいんの?」
「お前に関係ねえ」
鎌を後ろにやりながら、キティナは驚いた様子でアギレラを見る。
きっぱりとアギレラに対し、キティナは少し笑った後、舌なめずりをする。
「……なにそれ。殺る気ボルテージ、上がっちゃうじゃん♡」
キティナはアギレラに鎌を構えながら駆け出すとアギレラの腕は漆黒の鉤爪へと変わる。
二人の金属音が体育館に激しく響き渡った。
「あはは!! アタシお前と一回刺し違えてでも殺り合いたかったんだよねぇ!!」
「……興味ねえ」
キンキンと、金属音のぶつかり合い。
鉤爪のアギレラと大鎌のキティナの戦闘は早すぎて目に負えない。
くい、っと袖をリアナさんがつかまれて、俺は彼女法に顔を向ける。
「青年、今のうちに逃げましょう」
「っ、で、でも!」
「いいから、クリフからの指示は撤退よ。それ以上にすべき行動はないわ」
「……っ!!」
翔太は苦虫を噛み潰して、撤退することにした。




