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疾走者の不変世界(リフレインソング)  作者: 絵之色
第七章 煌めく流星の涙
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230.調査員任務 学園の調査 2

 俺はリアナさんと別れ、今回の調査対象の少年を見る。

 金髪の生意気そうな少年が、スタスタと外を歩いて行く。

 少し目にかかりそうな前髪をした、中々のイケメンな少年である。


「……よし」


 写真で確認した通りの見た目だ。

 彼がクレス・クラーク……性格は粗暴で、不真面目な不良と聞いている。

 俺は壁際で隠れながら、クレス少年の後を追う。

 クレス少年は、学校の通路に段ボールを見つける。

 座らず、立ったまま段ボールに入った物をじっと見つめる。

 おそらく猫か犬が捨てられているのだろう、なんで学校に? なんて言いたくなったけれど……少年はぽつりと呟いた。

 

「……お前、ひとりぼっちなのか」


 ……うわぁ、漫画とかで見た不良が可愛い動物を助ける的な感じな奴だ。

 現実にあるんだな、漫画の世界での展開だと思ってた。

 後ろから、他の不良そうな生徒たちがぞろぞろと集まってくる。


「おいおい、クレス君。こんなところでなにしてんのぉ?」

「……なんだよ、お前ら」


 不良たちがクレス少年を囲み、乱暴な喧嘩が始まった。

 人数が多いせいか、クレス少年は数人を倒しつつも、身体のあっちこっちに殴られる。

 口から血を零しながら、クレス少年は腹を抑えて、跪いた。

 

「おいおい、この程度ぉ? 弱すぎない?」

「……うるせぇ」

「――――見てらんないよ、こんなの」


 俺は勇気を出して、一歩踏み出そうとすると、一人の女性がクレス少年を殴ろうとした少年の頭を蹴り飛ばした。


「――――あぁあぁ、看守の命令で来てさっそくいじめ発見しちゃいました! あはは! ついてるって奴ですね!」


 赤毛に髪の先が白のメッシュが入ったツインテールの少女が現れる。

 琥珀の瞳をした彼女は黄色いラインが入ったネコミミヘッドフォンをつけている。

 黄色のバニーガールの服に拘束具を合せたような衣装をまとった彼女は、白いふっくらとした両袖は指先しか見えず、萌え袖、というのを再現していた。

 なぜか服についている黒猫の尻尾は、そのヘッドフォンとの親和性を深めている。

 指先には綺麗な黄色のネイルが施され、指先にはレモン系っぽそうな棒付きキャンディを舐める。


「……誰だ? アンタ」

「ああ、気にしないでください。アタシ……こういうことする奴だーい好きな、だ・け♡ だって殺した時、後悔しなさそうでしょ?」

「――――は?」

「じゃあ、やっちゃいますかぁ」


 少女は身丈に合わない巨大のハンマーを出現させた。 


「な、なんだよそれ!!」

「……それじゃ死ね。ざぁーこ!!」


 一人の不良に向かってハンマーを叩き落した少女は、血飛沫が彼女の体に飛び散る。


「う、うわぁああああああああああああああ!!」

「あれぇ? 逃げるんですか? ザコですねぇ、逃げなくても殺すのに♡」


 目の前に圧死させられた少年を目撃した他の少年たちは一目散に逃げ始める。

 喜々爛々と笑う彼女は、狂気的だ。

 もしかして、知覚者……!? 服装には、イエローの差し色が入っている。

 クリフさんが言っていた破戒の囚人院か? おそらくはその囚人!? だったら、人殺しにも抵抗がないはずだ。

 と、とにかくリナアさんに伝えないと……!!

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