第4話「陥落」
第一次地球防衛戦争が始まった。
鈴谷榛名と青葉なつの危機に謎の男レイ・ソードレスが現れる。
「イテテ…あれ?…ここは…」
「目が覚めたか。」
目覚めた鈴谷榛名にレイ・ソードレスが声をかけた。
「誰?アンタ」
「閃光の騎士、レイ・ソードレス」
「はぁ?」
「安心しろ。味方だ。」
「つーか敵は?」
「お前達の安全を最優先にした。」
「なつは?」
「もう一人の娘ならトイレに行っている。」
「本当でしょうね?」
「何故嘘をつく必要がある?」
「まぁ…いいわ。助けてくれてありがとう。」
「応急処置はしておいたが手の火傷が酷い。しばらく安静にしていることだな。鈴谷の娘。」
「なんで私の名字知ってんのよ?」
「擬似太陽を生み出せるのは鈴谷一族しかいない。」
「そういうアンタは?能力者なの?」
「高速移動、高度殺傷能力、高度防御能力、真理の目、雷装の五つの能力を持っている。」
「能力者は一つの能力の所持が限界のはずよ?」
「俺自身が所持しているのは高速移動だけだ。他の能力は魔具によって所持している。」
「魔具?」
「この鎧や剣といったように魔力が込められた装備のことだ。」
「アンタ一体何者なの?」
「…………。お前は知らなくていい。」
その時、レイ・ソードレスの足元に置かれた古いラジオからニュースが流れた。
「お知らせします。今朝から続いていた異星人侵略災害について速報です。たった今首都が陥落したという情報が入ってきました。政府は首都を放棄し、第一ターミナルビルに臨時対策本部を設置すると宣言しました。政府は……」
そこから後は聞こえなかった。
そこに青葉なつが戻ってきた。
「大変です!トイレから首都の方を見たら火災が!それに敵の戦艦もたくさん!」
レイ・ソードレスは立ち上がり、鈴谷榛名と青葉なつに言った。
「ここを出るぞ。」
「どこへ向かうって言うのよ?」
「第一海上基地へ向かう。」
「そこって榛名お嬢様の…」
「ええ。父が働いているところよ。」
「まずは首都脱出が最優先だ。時間がない。行くぞ!」
こうしてレイ・ソードレス、鈴谷榛名、青葉なつの3人は第一海上基地へ向かうこととなったのだった。