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地球戦争  作者: 洲本六文
第2章「船出」
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第1話 「襲来」




30XX年地球では急速な宇宙縮小化が国際問題となっていた。

物語はとある学校から始まる。


「はぁ…今日も平和ね。なつ、消しゴム貸してくんない?」

鈴谷榛名は窓の外を見ながら前の席の青葉なつに言った。

「ほいよっ、榛名お嬢様!」

青葉なつが投げた消しゴムを鈴谷榛名は空中でキャッチした。

「あーあ、何のためにこの能力があるんだか」

「榛名お嬢様〜、私達の能力は古より戦争を起こさない為に受け継がれてきた能力なんですよ??そんなこと言っちゃダメです!またお父上に叱られますよ?」

鈴谷榛名は百年以上続く名家の令嬢である。

鈴谷家の者はサンボールと呼ばれる擬似太陽を生み出すことが出来るという能力を持っている。

鈴谷榛名もその一人だ。

青葉なつはその鈴谷家に古より仕える一族の娘で能力者の接近を察知できるレーダー能力を持っている。

「だってさ…漫画やアニメじゃあるまいしこんな力持ってたって持て余すだけじゃん?」

その時だった。

凄まじい機銃音と共にガラスが粉々になって飛び散った。

青葉なつはいち早く気配を察知し、鈴谷榛名を窓際から離れさせた。

教室の中のあちこちからうめき声が聞こえる。

「イテェ…」

「目が…」

「助け…て…」

飛び散ったガラスによりほとんどの生徒が怪我をしていた。

「なんなの…一体」

鈴谷榛名は身体を起こし窓の外を見た。

窓の外には見たことのない飛行機が浮遊していた。

コックピットの扉が開き、何者かが出てくる。

鈴谷榛名と青葉なつは身構えた。

「なんだ…ガキどもか。」

コックピットから現れた男は身長が高く、髪が白く、瞳は赤く、異様な雰囲気を放っていた。

鈴谷榛名は立ち上がり、窓際へ行った。

「あなた、何者?」

「私か?フフ…私はギガス星ギガス帝国第一王子ギガス・アルタミナ。宇宙縮小化によって我が星が消滅してしまった故、この星を…地球を頂きに来た。」

「フフッ…ハハハッ…」

突如笑い出した鈴谷榛名にギガス・アルタミナは戸惑いの表情を見せながら問いかけた。

「小娘、何がおかしい?」

しばらくして鈴谷榛名は笑うのをやめ、ギガス・アルタミナの赤い瞳を見つめるとこう言った。。

「待っていたよ。こういうのを…」

「何を言っている?」

「お帰り願いましょうか。」

鈴谷榛名はそう言うと、擬似太陽サンボールを掌で生み出した。

粉塵と火花が交差するように飛び散り、野球ボールくらいの小さな擬似太陽サンボールがあたりを照らす。

「去れ。異星人。」

擬似太陽サンボールは鈴谷榛名の掌で凄まじい光を放ち、ギガス・アルタミナへ向かって一直線に放たれた。

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