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第一章 ここも変化がある
超魔王に対抗するための、いわば「研究機関」だった国家・キティルハルム・・・
ここが、実は最も様変わりしていた。
「宗教禁止法」が撤廃され、「天敵」だった神聖アトランティア法国改めアトランティア評議国は、聖職者の中から、「神学者」を選出し、送り込んでいた。
今回、ハルモニアたちに動向しているのは、ユイ・アイン・ライテスだった。
「この無愛想の女王のかあ様だと、どうなんだろ・・・」
コハルが、呟いた。
「人のことは言えないわ。」
人・・・これを「同類」と呼ぶ。
「一度、来て見たかった。」
ユイは、ふっと笑った。
「数多くの二つ名を持った王・女王を輩出した国家・・・初代の「黒猫先生」ノワール一世、「教授女王」キティルハルム、「火葬パーティーの主催者」ニウ一世、「外交参謀」ニウ二世、「航海王」ライル二世、「画伯女王」ニナ、「ノワール一世の生まれ変わり」ノワール二世、「絶倫女王」キティ二世・・・」
指折り数えて、のどが詰まったような表情になる。
「凄い二つ名が、出てきたわ・・・」
ハルモニアは、頭を抱えた。