01
アーサー=ブリテン・ヴォルシェーブニクという人物について。
確定事項
・男性。
・少年と呼べる程度の年齢。
・一人称は基本俺。
・導杖カリバーンの正式な所持者。
主点担当期間
第一部
00:雪花自裁。~05:自裁哀歌。全般(断章、他乱入は除く)
第二部
2-06:カサドル /捕喰者。
2-09:セカンドギア/余光。など。
*アーサーという人物。
端的に言えばとんでもなく気まぐれな少年だろうか、その突飛でもない発想や行動力は恐らく演者たちを全力で振り回している。
良くも悪くも「台風の目」であり主人公特有の存在感を持つ、誰にとっても厄介な存在。元々はダルクタウン(名称は実際出なかったがロトの暇つぶしで蒸発した街)のスラムだったが、殆ど完全で完璧な不運によって今の座に位置することになってしまった。恐らくマーリンやアヴァロンの計画の最大の被害者。
本名(とはいってもあだ名)は【ラッド】、家名、または譲り名などはない様子。
アーサーとしての証名は【ヴォルシェーブニク】、これはロシア語で魔法使いを意味する言葉から取られている模様。
ブリテン内での評価は上の下程、荒れに荒れている壊歴の大陸のなかではかなり優秀なほうだと民衆からは思われているらしい。ちなみに捕喰者からは「餓王」と呼ばれていたりする、彼本人曰くこちらのほうが気に入っているらしい。
*
何、俺の話が聞きたいって? 今更それを、よりにもよって俺に聞くのか?
面倒だから第一部見てこいといいたいが、それもそれでそっちが面倒か、仕方がない、面白くはないだろうが話してやる。それでどこから話せばいい。最初から、となるとダルクにいた頃からか。
ろくな人生じゃなかったな、少なくとも一般人と呼べるレベルではなかったはずだ。
俺は元々は獣人に拾われて育っていたんだが、あのひともかなり老いていたらしくて冬を越せずに死んでしまった。それ以降はあのおんぼろの……家? あなぐらみたいな場所で一人でどうにかやって過ごしていたよ。
友達はそう多いほうじゃあなかった、今と同じで知り合いのほうが多かったな。何人蒸発したかは知らないが、まぁ、いいやつ……ではなかったな、とんだ糞野郎だったわ。また出てきたら出てきたで放置するだけだが。
当時の生活? そりゃあ盗みと物乞いの連続だぞ。たいして覚えているものはないな。
つーかむしろ一般常識備えてた所為で逆に苦労したっていうか……。
一応、獣人のおっさんのおかげでその時から文字は読めていたぞ。なんでか知らないが古代レイ……なんだっけ、レイヤード? 多分レイヤード語だ、それまで覚えさせられた。今になって思うが古代語は便利だな、大抵の魔法構築は古代レイヤード語が使われている、聖剣名冠器もそうだ。しかしマーリン曰く普通はそんな言語の存在すら知らないらしい、そうなら他の連中はどうやってメンテナンスしてるんだろうな。今度聞いてみるか。
話がそれたな、じゃあえーと、あー……悪いがスラム時代のことは本当にあいまいなんだ。
他になんかあっただろって? 失恋話が聞きたいのなら他を当たれ、他のがよほど悲恋で悲劇的だ。あー思い出したら涙出てきた、飛ばそう飛ばそう、生憎自傷癖なんてバカバカしいもんはもっちゃいないんだ。
王になってからの話を聞かせてほしいと、空気を読んでくれてありがとう。お前はまだまともなほうだな。
王に理不尽に選ばれてからは書類処理だったり、国民たちの声を聴いて対策作って実行したり、細かいところは城の皆に任せたりするけど、まー基本多忙だ。
陰謀家はいないのかといわれるといないでもない、もともとブラックな国だしどうしようもないんだよな。
時折暗殺者がヤッホーって遊びに来るけど基本的にお茶して帰るぞ、なんなんだろうなあいつらは。
毒はたまに盛られるが死んでるから大したことないな、毒っていってもあれ、ばれないようにしてるのか
匂いが結構さわやかなんだ、便利だよな。ばれてるし効かないんだけど。
正直王っていっても大した仕事をしているって感じはしないな、マニュアル的なものは先代が残してくれているし、大体率直に「やべぇよ」って思ったところを直していけば大体正解だったりする。皆が想像しているであろう政治は、こっちでは本の中のものになっているからな。そこらへんはホワイトだぞ。給料もいいほうだぞ、おいでよ騎士団、絶賛人手不足中だ。
城の皆はなんだかんだいって優しいし、あんまり立場も感じないんだよな。先代からの慣わしらしくて
上下関係はあんまりそうでもないらしい、たまに厳しい人がいるぐらいでちょうどいいんだと。円卓の騎士たちも大体そんな感じだ、皆年上だし、ガウェインはいいお兄さんみたいな感じだ。ランスロットは正直苦手だ、話は通じるしいい人なのは分かっているんだが……なんだろうあの理不尽な敵意は。あいつ、譜面歴史知ってるんじゃあないのか。
ランスロットっていうと伝説のほうを思い出すが、今のところあんな状況にはならないだろうと思っているぞ。
そもそも俺はグィネヴィアに振られた、っていうか話し合い(世では見合いというらしい)をした結果。
「友達のままでいましょう」
「そうだな、そのほうが穏便にすみそうだ」
「それもそうですけれど、私、年上が好きなの」
「ああー……友達のままでお願いします」
「ごめんなさいね、父上の我儘に巻き込んでしまって」
おじ様好きには……勝てるはずねえよ……。
こちとら永遠の死体だぜ、無理だって。どう考えても無理、そもそも俺にはカリバーンがいるし嫁がいなくたって国ぐらい回せる。え、何、他はとっくに結婚してるって? あっはっはご冗談を。
でも友達としてのグィネヴィアはかなり面白い人だぞ、毒は吐くが気品があるし優しいし、何よりノリがいい。よく卓上ゲームにも混ぜてもらっている、異説会議が終わった後とかにな。
卓上ゲームを知らない? 最近はそっちでもそれなりに有名になっていると聞いたが、まぁあれだ、サイコロとペンと紙さえあればできる対話型ゲームだ。あれは楽でいい、レベル上げの必要がないのが素晴らしい。俺自身、そこまでサイコロには恵まれていないほうだがな。ジェシーがおかしいだけかもしれないが。
異説の面子とは結構仲良くやってるよ、なによりも「殴りかかるも自由」にしているからな。平和条約を結んでいるわけではないし、敵になることだってありえるかもしれないが皆そのつもりで来ている。後腐れを考えなくていいから、気楽でいい。
よくロトと喧嘩するが、基本的にフラットあたりに止められるのがいつもだ。たまに出てくるセージュもストッパーの一人だな、デュエルで決着つけてこいって外に放り出されるのが大体パターンだ。
……ってかすごいな、すごいどうでもいい話しかしてない。
ひとまずこんなところでいいか? もしまた機会があったら何か話すよ。