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ケース2|シティーライブラリー

 四十分後。

「ふぃ〜。ゴッソッサンっと」

 プルドは腹をさすりながら言う。それをあきれたように聞いたエニスは「どういたしまして。代金はまたツケ?」と言った。

「ああ、月末払いで頼む。二千万ブルが入りそうな仕事が来たものでな」

 プルドはそう告げ残して店を後にする。


 二十分後。第三区画シティライブラリー。

 世界各国、ありとあらゆる書物が集まる区画シティライブラリー。第三区画にも例外なくシティライブラリーはある。プルドはライブラリーに入り司書に尋ねる。

「すみません、過去の事件の資料をまとめてある場所ってどこですか?」

「ええっと、身分証明書を提示してください」

 プルドは胸ポケットから一枚のカードを司書に手渡す。

「ええっとプルド・エディケット一級探偵免許……はい。分かりました」

 司書はカードリーダーにプルドから手渡されたカードを差込み、パソコンのキーボードを叩く。

「セントラルライブラリーマザーから許可が下りました。奥のエレベーターから地下二十階のところがケースライブラリーフロアです」

「ありがとう」

 プルドは司書からカードを返してもらい、奥のエレベーターへ向かう。


 ケースライブラリーフロア。

 その階の入り口には厳重な扉がプルドの目に飛び込む。プルドは扉にあるカードリーダーに差込む。すると扉から重量感ある音が響いた後、開いた。

「さてと資料を漁るとしますか」

 プルドはビターチョコを口に含みながら中に入る。ケースライブラリーフロアは広い空間と膨大な書庫で構成されている。

「相変わらずケラフの空間拡張魔法は驚くなぁ」

 プルドはすぐ近くに設置されている端末に手を触れる。すると彼の目の前に無数のホログラムが浮かび上がる。

「検索キーワード”スライドマン”及び”ドーンスティンガー事件”完全一致」

 プルドのデマンドワードに端末は反応し素早くホログラムに複数の資料の名称を一斉に挙げる。

「検索一致資料のキャリングデマンド」

 再びプルドのデマンドワードに端末は反応し、書庫全体からプルドの要求にあった資料を彼の元へ飛ばす。次の瞬間にはプルドの前に綺麗に積みあがっていた。

「やっぱりケラフの端末も驚くなぁ」

 プルドはしみじみに思いながら大量の資料を手にする。次の瞬間にはプルドは資料に埋もれていた。

「お、重い」


 皆大好きニコニコ笑顔!


「ええっと、”スライドマン”……やっぱり三年前の”ドーンスティンガー”と関係あるか」

 プルドは資料をボウと眺めながら呟く。

「”スライドマン”の生い立ち……第一区画”ルフトス原子力発電所事故”……第七区画の”ドーンスティンガー”……よく考えたら第三区画関係ないじゃん!」

 プルドはポケットから携帯電話を取り出し、ショートカットキーを押して掛ける。

「こちらプルド。シティ管理局に報告です」

『こちらシティ管理局のミドヌ管理官です。プルドさん、どうしましたか?』

「第三区画に”スライドマン”いないはずだ。いるとすれば第一区画の”ルフトス地区”しかない。”スライドマン”……いや、”パレヌ・ボルディアグ”は”ルフトス地区”に異常なまでの帰属意識があるはずだ」

『分かりました。上に報告して置きます。とりあえずあなたの口座に報酬を振り込んで置きます』

「分かりました」

 プルドは電話を切り、呟いた。

「ああ、めんどくさい仕事だった」

【あとがき|ヘタクソケース】

第二話。

スライドマンの本名が発覚したり、魔法も普通に登場したり、もう最終回みたいな感じの流れだったりとわけわからない。

実を言うと俺が話を作っているわけじゃなく話が勝手に一人歩きしてる感じなんです。

適当に衝動でキーボードをダッダカダッダカと打っていたらいつの間にかこんな話に。

ひょっとしてこの話に嫌われてる?

第三話の完成度が不安だ。

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