第三話 トカゲ女
一応新キャラ設定を紹介します
トカゲ女【吉田呂南 ヨシダロナ】
小学5年生。見た目は普通の女の子だが、下半身を切り離すことができる。翌日に下半身が生え変わる
いたずら好き
商店街
白い夏服でホットパンツを履いた十一歳の少女が両手にメロンを持って店員から逃走していた
「待てコラァァァァァァァァ!!」
「やなこった!」
「これで25回目だぞてめぇぇぇぇぇ!!」
少女は店員にあかんべをして、華麗に投げてくる空きビン投げ攻撃を避けていた。左右二つの道の左からナタを持った肉屋のおっさんが少女の方に向かって追いかけてきた
「うちの商品にしてやらぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
少女は迷うことなく右に逃げた。誰だって左から敵が来たら右に逃げる。当たり前だ
だが右からにも酒屋のおっさんが追いかけて来ていた
「くそがきがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
少女は引き返す気もなくそのまま突進する。酒屋のおっさんの全身が見える視線になると少女はジャンプして飛び箱のように酒屋のおっさんの頭に手を乗せて飛んだ
「うお!」
酒屋のおっさんは思わず後ろを振り向く。少女は決めることなく前へと逃げる。そのあと後ろを向いて舌を出した
「これで諦めると思うなよ!!」
そう叫んだ店員は無線機を取り出してこう叫んだ
「吉田呂南のクソガキがまた現れやがった!!」
吉田呂南視線
商店街の店からさすまたを持った店主たちが現れて吉田を襲おうとしている
「パターン前と変わんないねキャキャキャ!」
吉田は余裕な顔で振り向かずに走る。次々とさすまたの攻撃をしゃがんだりジャンプしたりして避けて出入り口に向かおうとしている。門から100m
「向かわせるな!あれを持っていかれたら3400円がパーだ!!」
無線から店員の声がしてそんなことを叫んだ。全員分かったように承知した。魚屋の店主がテレビの様なリモコンを取り出して端っこにある赤いボタンを押した。シャッターが急速に閉まり始めた
「うそ!早!!」
吉田の足の速さでは全然間に合わない。1秒もかからずに閉ろうとしたが、下に着いた衝撃で潜り抜ければ出れるぐらいの穴が空いた
「ラッキー!」
吉田が水に飛び込むように滑り、穴に目嗅げて滑った。が、尻がつっかえて出れなかったため足をジタバタさせて出ようとしていた
走ってシャッターの近くまで来た店主達がその光景を見て笑った
「馬鹿だな!そんなちっぽけな穴で出れると思ってたのか!!所詮頭は子供・・・!!」
酒屋のおっさんが喜んでいるようにそう叫び、吉田の足を右手で掴んで引っこ抜いた。その時だった。酒屋のおっさんがいきなり声を殺した
「どうしたんですか荻元さん?」
メロンを盗まれた店員が酒屋のおっさんにそう言った。酒屋のおっさんは全員の方を向いてこう言った
「逃げられた」
酒屋のおっさんの右手には、トカゲのしっぽのように動いている下半身だけの吉田を掴んでいた。上半身はどこへ行ったのだろうか
フジシマ高校 玄関前 放課後
授業が終わり下校の時間に帥丙と松沢と勝谷があるいていた
「ねえ、今日ラーメン食べにいかない?」
「御免俺バイト」
帥丙はそう言って松沢と勝谷から離れた
「別によかよ。なん食べしゃしぇてくれると?」
「学校から200m離れた所に最近出来たラーメン屋が出来たんだって。しかもコラーゲンが入っていて美肌効果もあるんだよ」
それを聞いた勝谷は興味あるような顔になる
「来る!金は誰の払うと?」
「お金持ってる?」
「まあ財布ん中に五千円ならあると」
「じゃあ大丈夫だ。僕は財布に50円入ってるよ。僕の言うラーメン屋案内するから付いてきてよ」
松沢はそう言った後前へ歩きだす。勝谷は松沢に着いて行く
「ちゃが、50円しかんと?自腹やんにゃあ?どげんやって50円でラーメン屋食べに行こうっちしたばいと?」
「食い逃げ」
商店街 谷ビル会議室
0型の机の前でいままで吉田の被害にあった店主達が集まり、15人席に座っている。合計16人だが、座っていない一人は酒屋のおっさんだ。静かになった吉田の下半身を自分の席の机に置いた
「これで26回目だ・・・」
「どうします?やっぱり銃とかの方が・・・」
「坂本さん!ここは日本ですよ!銃なんて使ったら銃刀法違反で捕まりますよ!私だって銃使いたいですよそりゃあ!」
「やっぱりね、相手はトカゲ女ですし網とかで捕まえた方がいいのでは?」
「そういう捕獲作戦は12回も試しましたよ。ですが全部あの野郎に読みとられて全滅ですよ」
みんな頭を抱えて悩む。酒屋のおっさんは怒りが収まりきらなく「糞が!!」と叫び吉田の下半身を浣腸した
「もうアイツ出入り禁止にしよう!それが一番いい!」
電化製品店の店主が頭に血が昇ってる状態でそう叫んだ
「それじゃあ意味が無いよ軽木さん。出入り禁止にしたって意味が無い。また入って来るよあいつは」
「大丈夫だ増田さん!うちの息子は科学大学に4年も通っている!親孝行の息子だから先月
あのガキの事を話した!そしたらあいつ、この商店街に高性能の監視カメラを設置すると
よ!」
細村がそう自慢げに言った後、店主達は驚いた表情になった
「なんで早く言わないんすか細村さん!」
「それさえあればトカゲ女は檻の中も同然じゃないですか!」
「ああ!その高性能カメラが今日完成した!会議が終わったらすぐさまうちの店に集まって
くれ!高性能カメラとナビ付き警報機を渡す!」
「分かった細川さん!今日の会議はこれで終わりだ!細川さんの店に集合せよ!」
坂本が会議を終わらせた。全員立ち上がりすぐさま自分の店に向かった細川に着いて行く
「あのガキをとっ捕まえる日がついに来たぞ!!」
「あ、ちょっとすみません」
魚屋の店主が全員を呼びとめる。全員立ち止まり魚屋の店主の方へ向く
「なんだい川越さん」
「このトカゲ女の下半身どうするんですか?もう入りきらないですよ」
魚屋の店主はドア側の端にある吉田の下半身が盛りつけている透明箱に指を指した
「ゴミの業者を呼べばいいだろ。邪魔」
坂本がそう言い返した。魚屋の店主は分かったように携帯電話を取り出して壁に貼ってあるゴミの分別ポスターの端に業者の電話番号が書いてある。それを見て携帯を打ち、呼び出した
『お電話ありがとうございます。こちら出張ゴミ処理センターです』
「あ、もしもし。新宿の谷ビルの川越でございます。ちょっと捨てたいゴミがあるのですが」
『はいゴミの収穫ですね。それはどのようなゴミで』
「燃えるごみです」
出張ゴミ処理センター
「はいかしこまりました。新宿の谷ビルですね。少々お時間がかかりますがよろしかったでしょうか?」
『はい』
「かしこましました。すぐに向かいますので。お電話ありがとうございます」
事務室の所長が受話器を下ろす。電話を切った後に席の横のドアから帥丙が青い作業服を着て
現れた
「おはようございまーす」
「ちょっと帥丙君。バイト二日目で悪いけど新宿の杉ビルまで運転してくれないか?」
「俺免許無いっす。高校生っすよ?」
「いいよいいよバレやしないんだし警察だってまれにしか免許調査しないんだし」
「別にいっすよ。俺一度ゴミ収集車で運転してみたかったし。いろいろ壊せるでしょ?瓶とかテレビとか人とか潰れる所見てみたいよ」
すると所長が帥丙から出てきたドアに指を指す
「じゃあゴミ収集車に乗って。あの01と書かれている奴ね」
帥丙は「分かりました」と答え、01と書かれてある車へと向かい、ドアを開けて乗った
「あれ?01ってプレス機構故障してたんだっけ?まあいいか」
車の中はトラックと変わらない狭さだった。助手席側のドアだったので運転席に移動してハンドルを握りアクセルを踏もうとすると、隣に30代の男性が座っていた
「よう新入り!今から行く仕事場は楽勝だぞ!ゴミを回収するだけで良いからな!お前いくつ?」
「15っす」
「そうか!じゃあ谷ビルに向かえ!仕事場はそこだ!」
30代の男性がそう叫ぶと帥丙はブレーキを踏んだ
「あれ進まねえぞ?」
「お前馬鹿か!?アクセルはこの縦の方だ!15歳なんだから分かるだろ!?」
「すみません」
「ほら早く運転する!」
帥丙は言われたとおりにアクセルを踏む。ゴミ収集車は前進してコンクリの壁を突き破って道路に入った
「ちゃんと運転しろ!」
「どうやって曲がれば良いんスか?」
「自分で考えろ!男だろ!」
吉田の家 居間
吉田が下半身のないまま寝転がってテレビを見ていた。見ている番組はマゾレンジャーというアニメである。それを見てマゾレンジャーを応援していた
『げっへっへっへ!人間どもよ!今からこの俺様がボランティア活動をして貴様らを助けてやるぜぇぇぇぇぇぇぇぇ』
『待て!そんなことはさせないぞ!!』
『誰だ!あ!お前はマゾレンジャー!貴様ら5人はいつも俺たちの邪魔をしやがる!』
「ちょっと呂南!また商店街の店の人の物を盗んで来たの!?」
「だって楽しくて仕方ないんだもん」
吉田がテレビを見ながらそう答えた
「これじゃあ二度と商店街に行けないじゃないのよ。こんな子供にさせた覚えはないわよもう」
「別にいいじゃない。あの商店街あんまり人気無いんだし、盗んだって誰も困りやしないし潰れたって誰も気にしないよ」
吉田が軽々しくそう母親に言った。母親はあきれて物も言えなかった。長いため息を吹いた後、キッチンに戻り、肉じゃがの入った鍋に火を点けた
「あんた財布は?」
「え?」
吉田は母親の方に顔を向く
「だから財布。あんたお菓子買うって言った後、コンビニの会員カードと1000円渡したでしょ?ズボンのポケットに入れなかったっけ?」
吉田は母親に軽々しくこう言った
「もう忘れてくんないそれ?」
「あんた下半身と共に置いてきたのね!!あのコンビニのカードは49999ポイントも貯まっててあと一ポイントでロンドン旅行なのよ!?あの財布はベルギー製で50万円もしたのよ結婚祝いで!!」
それを聞いた吉田は拒絶した
「は!?なんでそんなもの小学生に渡したのよ!!」
「今日は大丈夫だと思ってたのよ!もう万引きしないって!だけど今日もするなんて思わなかった!予測外れよ!!」
「早く言えば万引きなんて馬鹿なことしないのになんてことを!早く取り戻しにいかないとあいつらに使われる!!」
吉田は急いで両手を動かしてテケテケのように玄関へ向かいドアをジャンプで開けてすぐに手放して商店街へ向かった
商店街 谷ビル玄関前
「お、来た来た」
10分が経ち、車道からゴミ収集車が酔っ払い運転のように現れた。ボロボロでゴミや血の跡があった
「ちぃーっす。ゴミ処理センターでーす」
帥丙がやる気なさそうにドアから降りて魚屋の店主に言う
「こら!お客様だぞ新入り!お客様の対応の仕方はこうだ!」
30代の男性が車から降りて魚屋の店主に向かってこうあいさつした
「どうもゴミ処理センターです。それではゴミを回収しますね」
そういって魚屋の店主を持ち上げる
「あ、ごめんなさい。ゴミと間違えちゃいました。はははははは」
魚屋の店主は「このやろう!」と叫びながら30代の男性の顔を殴る
殴る
殴る
殴る
「今度ゴミと言ったら殺すよ」
「で、回収したいゴミはなんすか?」
帥丙は気絶した30代の男性を無視して魚屋の店主にそう質問した。魚屋の店主は隣にある大量の吉田の下半身に指をさした
「これです。万引き女の大量の半身。もう入りきらなくなってしまって」
「気持ち悪いっすねそれ。うちの車で証拠隠滅っすか?」
「万引き女はトカゲのように下半身を切り抜き何度も何度も捕えるのを失敗した結果、このように溜まってしまったんですよ」
「うちじゃなくて警察に電話して罪嗣なった方が良いんじゃないんすか?」
その時、魚屋の店主が急に帥丙の方に振り向いた
「人の話聞いてんのか!!誰も殺したなんて言ってないだろ!!さっきトカゲのように下半身を切り抜くって言ったよね!?とっとと早く処理してくんない!?ここに置いてると邪魔なんだよ!!」
どうやら早くこの大量の下半身を処理してほしいそうだ。帥丙は舌打ちをして30代の男性と共に大量の下半身の入った箱を持ち上げる
「せーの」
大量の下半身をプレス機構の中へと入れる。全部入りきった後、ついさっき起き上がった30代の男性が運転席に戻りプレス機構の作動ボタンを押した
帥丙は場所を動かずプレス機構の方を見ていた。動く気配は無い
「先輩、早くしてくださいよ」
対して大声ではない声で運転手に聞こえるようにそう言った
「あ?動いてるだろ?」
「動いてないっすよ、ちょっとこっち来てくださいよ」
30代の男性は車から降りてプレス機構の方に向かう。本当に動いていなかった
「あのくそハゲめ、故障した車を乗せやがって。新入り!一回この車叩け!」
「え?」
「叩けっつってんだろ!」
帥丙はめんどくさそうに車を片手で叩いた。ポンという小さい音が響く
「やる気あんのか!!」
30代の男性の怒鳴り声が町全体に響くようだ。帥丙はビビり、思いっきり車を叩いた。動く気配は無かった
「・・・やっぱ動きません」
「分かった。もういいよ。本部帰ってから別の収集車で所長もスクラップしよう。次は商店街の騎士島スナックだ。乗れ」
「分かりました」
帥丙は30代の男性に従い車に乗る
「またのご連絡をお待ちしてます!」
30代の男性が窓を開けて魚屋の店主の方へ向き、帽子を頭から2cm離れさせ持ち上げてそうお礼を言った
その時、電柱が頭に当たり、肉が壁に当たる音がした。電柱に少量の血がかかり30代の男性は頭を引っこ抜いて車に戻った
「馬鹿野郎!!どこ見て運転してんだ!!」
「え?安全運転してましたけど?」
「俺の頭見てわからんのか!!電柱に当たったぞこの野郎!!」
「あ、すみませんでした。今度から気を付けます」
ラーメン屋
勝谷と松沢は二人用の席に座りどのラーメンがおいしそうかメニューを見ていた
「松沢、これなんてどげん?」
勝谷はメニューにある黒とんこつラーメンを松沢に見せた
「いいよ、僕台湾ラーメンが食べたい」
「台湾ラーメンは死ぬほど辛かちゃ。じゃあうちはズワイガニラーメン」
注文が決まり、勝谷が「すみません」と頼む。若い男性の店員が伝票を持って現れる
「へい、ご注文は?」
「台湾ラーメンとズワイガニラーメンお願いするけんね」
「分かった。台湾ラーメンとズワイガニラーメンね。二つともハバネロがつがつ入れちゃうアル!」
「いや、うちはよござ・・・」
「台湾ラーメンとズワイガニラーメン!ハバネロ二つずつネ!!」
店員は厨房の方に向かいながらそう叫んだ。その後小声で「これでハバネロコース注文出来た。クビにならずに済むネ」と呟いた
「何ばアイツ!うち辛かん好かんなんに!」
「まあ演出からしてみればこの店のハバネロはあんまり辛くない。激辛主張に大げさで言ってるだけだから多分唐辛子位だろうね」
確かに、あれはこの店のジョークかもしれない。勝谷は「そうやな」と分かってくれた
厨房では、店長が大量のデスソースを取り出して全部スープに入れている
「よくやってくれたバイト。これでデスソースを初めて使えるよ」
「しっかしこんな大量に入れてお客さん大丈夫アルか?」
「日本人は訴えない主義なんだよ大丈夫だって」
そう言ってデスソースを赤くなるまで全部使い切った。地獄の様な色をしている。厨房にいる料理人達はそのデスソースを煮込んだ匂いの充満により鼻と目とのどが激しく痛み始め、急いで出入り口に出ようと走りだす
「うわぁぁぁぁぁぁ!」「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁ!!」「テロだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
商店街 3番通り
「え~と?騎士島スナックってどこでしたっけ?」
「おい新入り!俺は先輩だぞ!後輩が俺に指図すんじゃねえ!」
「道ぐらい教えたっていいでしょうがよ。俺あんまりこの道知らねえんすよ」
「俺も知らねえんだ!ぐずぐずしてないで看板とか見て調べろ!」
ムカついたのか、帥丙は舌打ちをした。30代の男性の言われたとおりに窓を開けて道路の看板を探した。だがどこにも見つからない
帥丙はもう近くのオタクっぽい人に騎士道スナックという店はどこか質問した
「なあ兄ちゃん」
「ん?なんでござるか?」
「騎士道スナックってどこにあんの?」
「BBAの店へ向かおうとしてるのか!?そなたは勇者でござるな!?お主ギュライアックス山の神殿の儀式で選ばれた賢者の者か!?」
「ふざけた事言ってねえで騎士道スナックはどこだっつってんだろ。プレス処分されてえのか?」
オタクっぽい人は帥丙の乗ってるゴミ収集車と同じ方面に指を刺してこう言った
「承知!このまま真っ直ぐ行けば赤い鎧の看板が見つかるでござる。その看板には7階建てビルにつながっており、そのビルの一階にBBAの住み家があるでござる。無事、幸運を祈る!帰ってきたら奥さんと幸せにな!」
帥丙は「気持ち悪」と小声で呟いた後、お礼も言わずアクセルを踏んで前進した。その1秒後にプレス機構の後ろにある吉田の下半身一体が地面に落ちる。オタクっぽい人は恐れずにそれを拾い、何かの大人のグッズかいやらしく調べた。
するといきなり停止したように止まり、ゆっくりと携帯を取り出して友達から電話した
『おう鳥田氏!どうしたんだい僕に電話して!』
「今すぐ商店街に来るでござる。小学生の下半身がゴミ収集車に大量に!」
商店街方面道路
小学生と思われる少年2人と少女1人が歩きながら怖い話をしていた
「なあ、こんな話知ってるか?電車で轢かれた女の子が死んだのと知らずに自分の下半身を探している話」
「テケテケだろ?」
「あたしそういう怖いの苦手・・・・」
「そのテケテケってさ、俺のお父さんの話だと実際には存在しないらしいよ。誰かが作った作り話だって」
「え?うっそだー!いるよいるよ俺見たもん!」
「止めてよ後藤くん!往生際が悪いよ!」
「いや本当だって!昨日お父さんと車に乗って帰ってるときに下半身の無い女の子がステンドガラスに乗っかってそのまま通りすがって行ったもん!」
少女が耳をふさいで高い声で叫びだした
「へえ~じゃあ本当にいるんだなテケテケって」
「親が全て正しいとは限らないからな。先週お父さんのベッドの下にある女の人のスッポンポンのビデオをお母さんに見せたら包丁持って外に出てお父さんを探しに行った後、包丁の事を爪切りって言ってたよ」
「何か怖くなってきたなテケテケ。親も」
「ね・・・ねえもうやめようよ!怖くなってきた!」
「そっそうだな、テケテケって噂するたびに現れやすいからな・・・・」
「もうこの話はお開きにしよう。本当に出てきたら洒落にならない」
その時だ、3人の隣から下半身のない吉田がテケテケのように現れた
「きゃあああああああああああああああああああ!!」
少女だけが叫び尻もちをついた
「あ、吉田じゃねえか。また商店街泥棒してきたのか」
「うるさいわね!それどころじゃないのよ!切り離した奴のポケットに財布が入ってたから急いで取りに行ってるだけよ!」
「おまえドジだなあ」
「黙れ!」
吉田はその三文字の言葉を最後に言って3人のそばから去った
「え?なんともないの?あんたらなんともないの?」
「何が?」
「テケテケだよね?あれテケテケだよね?半身なかったよね?」
「馬鹿お前?あれ吉田だよ。吉田がテケテケなわけねえだろちゃんと見ろよ」
商店街 4番通り
「なんか後ろ騒がしくないっすか?」
「言われてみれば騒がしいな。なんだ?」
30代の男性が窓を開けて顔を出し、後ろを向いた。後ろには大量のオタク達がごみ収集車に目かげて追いかけていた
「何だ!?」
何かをほしがりそうな真剣な顔つきだった
「止まってほしいを希望~!」
「今北産業!」
「止まれ!俺はチミ達に用がある!!」
30代の男性は顔を引っ込めて帥丙のほうに顔を向け、急いでいるようにこう命令した
「スピードを上げろ!」
「は!?」
「上げろっつってんだろ!大量のオタッキーがイノシシのようにこっちに向かってる!!」
帥丙は言われたとおりにアクセルを思いっきり踏んだ。ゴミ収集車はさらに加速してオタク達から遠ざかって行った
「あ!逃げていくでござる!」
「あの速さじゃあ追いつけない!このままあの神様が作ったマッサージ器は処分されてしまうのか・・・!」
走っても追いつかないと知ったオタク達は諦めて走るのをやめた
「あきらめるな我が兵士たちよ!まだE・TA・SYA作戦があるではないか!」
「は!その手があったか!」
「そうだ!その手だ!一刻も早くE・TA・SYAに乗車して、あの秘宝豪放をわが手のものに!行け!勇気ある兵士たちよ!戦闘準備だ!」
兵隊のような格好をした男がそう叫ぶと全員敬礼して後ろの遠くにある立体駐車場へ急いで向かった
商店街 入口
「絶対大丈夫だよね?ばれないように警戒して侵入すればあいつらには見つからない・・・と思う」
吉田は商店街の入り口の門に戸惑っていた。何やら妙な気配がしたからだ
「・・・・・気のせいかな?何か入ってはいけないような感じがする。・・・・まあ気のせいだね。何も心配することなんて・・・・」
気のせいだと思って門をくぐった。その時だ、いきなりサイレンが鳴り出し、門の上から頑丈なシャッターがギロチンのように大きな音を立てて素早く閉まった
その時、床の扉が扉のように開く。トラック並みの大きさだったそれに気づいた吉田は素早くジャンプして後ろに避けた
開いた床の底は、壁がなくすべて針山だった。落ちたら確実にお陀仏だ
そのサイレンの音で店員たちが店から武器を持って出てきた
「やったあ!うざばらしタイムだ!!」
「やっぱ落とし穴は駄目だったか」
細川はそう言って黒いリモコンを取り出して落とし穴を扉を閉めるようにゆっくりと閉じた
「覚悟しろトカゲ野郎!今まで負担した利益をそのままお前にぶつけてやる!致死量になる程度でな!!」
ラーメン屋
なにやら店の中でサイレンらしき音がビービー鳴っていた
「何や?」
すると店の店長の顔が憤怒の顔に変わった
「やっときたか!あのいまいましいくそやろトカゲめ!チャーシュー50枚の恨み思い知らせてやる!!」
そう言ってシンプルなリモコンを取り出してボタンを押した。すると壁が上にスクリューして違法と思われるような銃がたくさん飾られていた
「おまえら!早く銃を取れ!今すぐあのイモリを殺しにいくぞ!」
「ニーハオ!」
店長と店員たちは壁に飾られている銃を取り出した。店の店員全員銃を手にした後、壁はゆっくりと閉まりすぐに店の出入り口から飛び出す
するとさっきの中国人が全員のほうに向き、こう伝えてきた
「はい皆さん。すみませんけどこの最新型のカメラを見てくださいネ。この黒い所に集中するアル。はいチーズ」
そう話しているときに中国人が黒いサングラスのようなものを取り出して自分の両目につけた後、銀の棒のような物の黒い所が白く光り出した
光が収まった後、中国人はサングラスを外した
「ちょっと私たちはチャーシューの具を買いに言ってくるネ。食べ終えたお客さんはレジのところにお金を置いとくアル。食い逃げするなヨ」
中国人は客にそう伝えた後、店から出て行った
「僕たちの台湾ラーメンは?」
商店街 入口
酒屋のおっさんが最初に銃を取り出して吉田に発砲した。だが吉田は華麗に左に避け、左のビルに掴まり蜘蛛のように上へ逃げた
「上へ逃げたぞ!」
「へい!」
細村はポケットからリモコンを取り出し、吉田に目かげて5のボタンを押した。吉田がちょうど乗っかってるビルの窓が爆発した
「ぎゃあ!」
吉田は窓が爆発した衝撃で吹っ飛ぶ。吉田は隣のビルにぶつかった直後、右手を壁につけて休む暇なく右方向へ逃げた
「どんだけ必至だこいつら!」
「逃げたぞ!追え!」
商店街の店主たちは銃を発砲しながら吉田を追いかけた
細村が走りながらリモコンを操作してビルを爆発しているときに、ポケットから黒いリモコンが出てきて地面に叩きつけられた
商店街 5番道路
オタク達から逃げきれて遅い速度で運転していた
「なんだったんすかあれ?」
「俺にもよくわからん。ただ何か真剣な目だったのは確かだ」
「薬やってるんじゃないすか?」
「そうかもしれないな」
30代の男性は椅子にもたれてバックミラーを見た。バックミラーには少女が描かれている車がこっちに追いかけてきている
「何だ?」
状況が理解できなかった30代の男性は窓を開けて後ろを向いた。大量の痛車がごみ収集車に向かって追いかけてきてる
「またあいつらか!」
すぐに顔を引っ込めて窓を閉めた
「バイト!また奴らが来た!もっとスピード上げろ!!」
「え!?また!?」
「轢き殺されるぞ早くしろ!!」
帥丙は言われたとおりにアクセルを重く踏んだ。すると前にはたくさんの痛車が止まっていた。警察ドラマを見ているようだ
「は!?あいつら何が目的だ!?」
「しっかり掴まってろバイト!高速突破だ!」
30代のおっさんは勝手にハンドルを握りアクセルを帥丙の足ごと思いっきり踏んだ。30代のおっさんはハンドルを後ろに引っ張り、車を30度上げた。痛車に乗っかり飛び越えて前へ逃げた
「何!?」
「ひるむな!行け!」
オタク達は複数の痛車に乗りこみごみ収集車に向かって再び走り出した
商店街 1番道路
「あっちへ逃げた!!」
酒屋のおっさんが銃を乱射して吉田を狙い続けた
中には手りゅう弾を投げた奴もいたがその手りゅう弾は特殊な奴で当たると即爆発するのだ
「あの野郎!ちょこまかと逃げやがって!」
「細村さん!あいつ6番道路に逃げ出すつもりですぜ!」
「6番道路を起動しろ!あれで奴らを蜂の巣だ!!」
「おう分かった細村さん!」
肉屋のおっさんは細村の言われたとおりにポケットからリモコンのようなものを取り出して6番と書かれたボタンを押した
商店街 6番道路
ゴミ収集所は走り続ける。すると眼の先の道路から黄色の壁が下から現れた。突破しようとしたがぶつかって再起不能になってしまった
黄色の壁は天井までふさがった
中にいた二人はエアバックが作動して無事だったが、ゴミ収集車はエンジンが黒い煙や火をだして動かなくなった
「な、なんだなんだ!」
二人は車から降りてエンジンの様子を見た
「エンジンがバカになった!」
30代のおっさんがそう叫び、後ろを振り向いた。痛車でいっぱいだった。二人はオタク達に絡まれたのだ
「おいおいこいつら俺たちに何の恨みがあるんだよ・・・・」
「ネットの掲示板荒らしたからか・・・・?」
帥丙はそう自白した
その時、痛車から黒いオーラを出したオタク達が現れて、こっちに向かってきた
「何だよなんなんだよ・・・・ネット掲示板荒らしただけでそこまで俺たちを追いかけるか?」
「俺の個人情報を違法ジャックで取得しやがったのか・・・・!?」
オタク達が二人のほうに目かげて走ってきた
「きっ来たあ!!」
「来るなああああああ!!」
するとオタク達が二人の前で土下座をした
「その豪華なラブドールをください!!」
「・・・・・・あ!?」
「その車の後ろにある下半身の山を僕たちに売ってください!お金はいくらでももっている条項!」
「・・・・・・・荒らしのことで追いかけて来たんじゃないのか?」
その瞬間4分の1の人数のオタク達はほかのやつらとは違う要求でこう叫んできた
「俺たちはな!その理由でお前らを一週間前から探してきた!今こそ殺す時が来た!!」
そいつらはSMの用具をバックから取り出して二人を襲ってきた。すると4分の3のオタク達に強引に止められた
「なっ何するんだ!邪魔するなああああ!」
「おまいらが邪魔するなぁぁぁぁぁぁ!おまいらが荒らしだぁぁぁぁぁ!!」
オタク達はそいつらの前でタコ殴りを開始した。タコ殴りを開始しない半分の人数が50万円を取り出して二人の前に差し出して敬礼した
「どうか!この金額で後ろの下半身を!」
「・・・・先輩。こいつら宝石箱だ。全部売りましょうよ」
「何言ってやがるバイト。俺この仕事辞める!!」
30代のおっさんはその50万をすばやく受け取った
「よおおおおおおしお前ら!後ろのゴミ買いたい奴は有り金すべてよこしやがれ!!50万以上だ!所持金0になったら一つだけ好きなもん持っていきな!!」
30代のおっさんは狂ったようにそう叫び、金目当てでオタク達にそう宣告した。オタク達は暴れ牛のように30代のおっさんに突進してきた。素早く50万円以上30代のおっさんのポケットに忍者のようにぶち込み、ゴミ収集車の後ろの下半身を一体ずつ取り出した。数人には二体も取り出してるやつもいた
「おい!なに二体取り出そうとしてんだデブ!」
「僕は100万手渡したお!」
「オッケー!!」
100万手渡したことを感知し、2体の手渡しを招致した
帥丙は落ちてる万札を拾ってネコババしているときにふと上を向くと、テケテケのような少女がビルにしがみついてこっちに追いかけていた
「何だありゃあ?」
よく見ると、テケテケの後ろから小型ロケットのようなものが大量に追いかけている。テケテケは次第にゴミ収集車のほうに近づき、上に乗った
「ほらゴミだ始末しろ!」
少女はそう叫ぶ。ロケットがギリギリの距離に近づいたときに少女は素早くゴミ収集車から離れた。ロケット達はゴミ収集車にぶつかり大爆発した。
「わあああああ!」
オタク達は吹っ飛び下半身も少数はばらまかれたが、オタク達は何事もなかったかのようにきれいに着地し、巨体系とは思えない速さで下半身を回収した
「化け物かよ・・・・!」
オタク達の怪的な行動を見ていた帥丙はあるものを見つける。30代のおっさんの作業服だった。あの爆発の中であの男だけが助からなかったのだ
帥丙は辺りを見渡し警戒して、その作業服の中に入っている大量の万札を取り出してこっそりとTバック少女の痛車の中に入った
エンジンのキーは指したままでコードを切らずに済んだ。キーを回してそのまま車の運転を開始した
携帯を取り出してバイト先に電話する
「もしもし、水人君どうしたの?」
「俺、バイト、やめる!」
豪華な船に乗った気分で商店街の脱出を試みた。すると黒い車が横切る。帥丙は気にしない
その黒い車の上からカメラが「ウィン」と音をたてあらわれる。左右キョロキョロ見渡す
車の中
映像の中にはカメラが映してる風景が映されている。外の状況はオタク達が幼女の下半身を回収している。前進して進んでいると、吉田を見つけた。吉田は下半身のポケットを探って探していた。財布は見つからなかったそうだ
商店街 6番道路
『ターゲット発見。攻撃モードに移行します』
「これも入ってない。くそ!あのキモオタ共どうして私の足を持ち帰ろうとしてるの?」
その時危険を察した。異変を感じたほうへ顔を向くと大量の銃を構えた黒い車が吉田をターゲットに打ってきた
吉田は両手を雲のような形になって映画のヒーローのようにジャンプして避けた。黒い車は吉田を追って撃っている。一人のおたくを蜂の巣にしてしまっても吉田を狙うのをやめない
そのおたくが離した下半身が空へ飛び、ポケットから財布が出てきた。吉田は偶然その財布を見て素早く右手で取って口ではさんだ
「くそ!なんて素早い野郎アルか!」
「あわてるな。まだ手法はたくさんある」
黒い車はUターンして、吉田を追いかける前に上から黒い横線の薄黒い物体を出し、白い光を出した。散らばった吉田の下半身をかき集めていたオタク達がいきなりピタリと止まり黒い車のほうに顔を向けてきた
黒い車はそのまま吉田を追いかけた
ラーメン屋 入口前
松沢と勝谷が不満そうな表情で出入り口から出てきた
「いつまで待てばいいんだよ。もうラーメン伸びてるんじゃないの?」
「さすが中国人ばい。自分勝手ですぐにほったらかしにしゅるとよ。二度っちこぎゃん店きんしゃーか!」
そう言って店から離れて行った。すると痛車が横切り窓からオタクが「幼女ラブドールイヤッハー!!」と叫んでそのまま去って行った
「痛車ってさ、この街で見かけるよね」
「そげな話きよったくなかわちゃ。痛車なんて見るだけで恥ずかしか。いんた持っちると?引くわ」
「持ってるわけないだろ。免許も持ってないのに。そもそもそういう系の奴なんて興味ないよ。帥丙君だってかち割るのに」
するとTバックの少女がエロく描かれた痛車が二人の横に止まり、窓が下へと開いた。運転席には帥丙が座っていた
「ようお前ら!この商店街でテロが起きた!ゴミ収集車も先輩もチリになっちまった!助かりたきゃ早くこの車に乗った方がいいぞ!」
二人は痛い人間を見るような目で帥丙を見た
「おめえなんだその顔ケンカ売ってんのか?」
「・・・・・あーすんません。誰すか?」
「あ?脳みそぶっ飛んだの?帥丙。帥丙水人だよ。テロ起きてるっつってんだろ乗るの?乗らないの?」
「頭イカれた男の名前は知らんたいそれじゃ」
二人は磁石と同じ極のように早歩きで距離を離れた
「あっそ!おめえらそんな態度とるなら俺一人で出て行くわ!」
帥丙は不機嫌になって窓を閉め、アクセルを踏んで出口まで向かった
商店街 7番道路
黒い車が猿のように逃げている吉田を打ち続けている
「くっそ!腕が疲れる!」
車の中
「なんてやつアル!奴はチンパンジーの血が流れているのカ!?」
「あの先行くと一番道路の出口だ!絶対に逃がすんじゃないぞ!殺せ!」
「言われても分かるガネ!」
中国人はレンズをのぞき、手元にある赤いボタンを連打した
商店街 7番道路
今度は車の上からレーザーガンのような機械が現れ、吉田を狙って短いレーザーを連射的に打った。だが華麗に避けているため当たらない
ついには肉屋の家が穴だらけになって崩れてしまった
「あ!肉屋さんの店がつぶれたアル!」
「うちの店じゃなけりゃセーフだ!!それ以外の店は壊滅的になっても構わないからあの猿を殺すことだけを集中しろ!!」
中国人は店長の命令を受け入れて射撃に集中した
吉田はその射撃を左右やジャンプして避けるが、5発目に右腕がかすった
「痛!」
吉田は思わず、くわえていた財布を落としてしまった。下に落ちていく財布に気づき、ビルの壁から手を放して財布を取ろうとした
一回目は手を滑ってしまったが、勢いをつけて重力を重くして両手でキャッチした
「隙あり!!」
黒い車のレーザー砲からレーザーを出した。吉田に直撃確定だ。危険を察した吉田は断面をビルの壁にくっつけて左にジャンプしたが、うまく避けれたがレーザーがビルの壁に当たったおかげで巨大な瓦礫が吉田に直撃した
吉田はその瓦礫の勢いに負けて吹っ飛んでしまった
商店街 1番道路
「よし!奴が現れたらその強化モードで乱射開始だ!かわいそうなリンゴの芯みたいにしてやれ!」
細村は商店街の店員たちにそう叫んだ
「強化モードって、どうすればいいんだ?」
肉屋のおっさんがそう細村に言うと、いきなり白いリモコンを取り出して「←」と書かれたボタンを押した
店員たちが持ってた武器がトランスフォーマーを起こして性能のよい形になった。肉屋のおっさんが上向きで試し打ちしてみると、爆発した音が響き天井に大きな穴が空いた。目玉のように太陽が小さな瞳孔を表しているようだった
「うわぁお」
「商店街も蜂の巣になるが、やつをしとめるにはそれしかない。吉田の糞ガキが見えたらビルもろとも吹き飛ばせ!」
細村が軍人のように叫んだ時、うしろから痛車が現れ、全員その痛車の方に顔を向けた
「なんだ?」
「構え!!」
肉屋のおっさんが銃を構えながらそう叫んだ。みんなもつれて銃を構える
「窓を開けろ!!」
車の窓が開けられ中から見知らぬ人が現れた。金髪の青年だった
「おい待て待て待て!!俺が何したっていうんだ!!」
「・・・・・なんだあのガキじゃないのか」
「そんなことよりこの商店街、テロ起きてねえか?さっきゴミ収集車も破壊されたし黒い車が攻撃してきたり」
「黒い車・・・・・?」
細村が黒い車に疑問を抱えた
「ああ、ラーメン屋の奴らだと思う。たしか映画や技術をパクって宇宙組織みたいになってる所」
酒屋のおっさんが知ったかぶりでそう言った。するとほかの店員たちも分かったような表情でその話に乗っかった
「ああ、それはテロじゃないよ。吉田という万引きクソボケ少女を追っているラーメン屋だ」
「分かった。それより出口を教えてくんねえか?帰ってゲーム買いてえんだ」
「ああ、それならあの道をまっすぐ進んだら曲がり道がある。そこを右に曲がったらすぐだ」
「そうかありがとう」
帥丙は細村の言われたとおりにアクセルを踏んでそのまままっすぐに進んだ
「シャッター閉まったままじゃなかったっけ?」
「ああ大丈夫だ。シャッターにはカメラが付いている。開くのは自動ではないけどな。開くにはこの黒いリモコンを・・・・」
細村はポケットに手を突っ込むと、焦ったように全部のポケットを探し始めた
「どうした?」
「ない!!黒いリモコンがない!!」
商店街 入口
吉田が力尽きそうな状態で荒い息を繰り返して出口へ向かった。当然出口にはシャッターが閉められている
「くっそ・・・!」
「おい!こいつ力尽きたアルか!?」
「よしチャンスだ!銃をしまえ!!このまま強行突進だ!タイヤにとげを生やせてミンチにしてやれ!!」
その後、タイヤから鉄のとげが生えてすごい速さで突進してきた
「・・・・小学生に手を出すあんたら・・・・・最低・・・・・・!」
吉田がシャッターにもたれかかった後にそう呟いた。当然黒い車には聞き取れるはずがなくスピードを落とさずに突進してくる
商店街 曲がり道
「えーと確か、ここを右だったよな?」
帥丙は右へ曲がろうとハンドルを右に回して進む。すると何かを踏んだ。「バチュ」と電気のような音がした
「ん?何だ?まあいいか」
帥丙は気にせず右の道へ進んだ
帥丙が踏んだのは黒いリモコン。踏みつけられた紙コップのようになって火花を散っていた
商店街 入口
いきなり吉田の目の前に落とし穴が開き、黒い車がすっぽりと落ちた
「うあああああああああああああああ!!」
中国人たちはそう叫び続けたが、鉄と肉が串刺しにされた音が鳴った後、その叫び声は響かなくなった
吉田は何が起きたか理解できなかった。すると今度は後ろのシャッターがゆっくりと開きだした。くぐれるような幅になった後、急いでくぐって商店街から出た
シャッターが全開になった後、痛車が目の前まで着いた。痛車から帥丙が下りてきて落とし穴を見た
「これじゃあ車が通れないじゃねえか。ここから歩きで帰れってか?」
帥丙は車の中のお金をかき集めて落とし穴をよけて出入り口に向かった
吉田の家
「た・・・・ただいま・・・・」
吉田が疲れきったように玄関のマットを横になる
「あら、また何か盗んできたの!?」
「違う。勝手に奴らが襲いかかって来た」
「まあ、どうやって謝りに行こうかしら・・・・」
「ほら財布、取って帰って来たよ。早く風呂へ入りたい・・・・!」
吉田は財布を母の足の前に置いた。そしてお化けのようにおどろおどろしく遅く進んで風呂場へ向かった
母は財布を取り出して財布の中身を見た。すると何か違和感を感じた目になりながら吉田の方に顔を向けた
「ねえ呂南」
「なに?」
「これあんたの財布じゃない。渡した財布じゃないわよ?」
「・・・・・・・あ!?」
商店街の入口前
「ん?」
帥丙は吉田の下半身一体を見つける。うつぶせ状態になっていてポケットから財布が突出していた
後ろを見てみると、商店街の入り口の門の上には大きな隙間があった
「あそこから出てきたのか?」
帥丙はその財布を取り出して中身を見た。コンビニの会員カードと1000円しか入っていなかった
「かわいそうな財布だな。札束を入れておくか」
帥丙はポケットに入っている大量の札束を数十枚ほど取り出し、その財布の中に入れた。そしてコンビニの会員カードを捨て、自分のポケットにしまう
「札束が落ちそうで困ってたんだよ助かった~」
夕日に向かって歩いて行った
第3話 終わり
この小説を投稿した後の数ヵ月後、初めてとある魔術のインデックスのフレンダという人物を知りました
設定が少し似てるなとは思いましたが、決して参考にはしていません
この小説をラノベ大賞に投稿したあとに知りました