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第20話 魔女は南国の島へ

 Numbers、セファルレギアの世界を時には救い、時には破滅に導こうとした12人の英雄達。


 お互いの本名を隠して古代語の数字で呼び合う変わった人達でしたね。


 その筆頭でありリーダーだったのが私のお師匠様だったファーストお師匠。そして、その側近の1人がティーンさんでしたね。


 Numbersはファーストお師匠様が居なくなった後に後継者争いで内部分裂を引き起こし、世界を滅ぼす程の争いに発展。


 私は人類生存派として人類破滅派のNumbersと戦い、未来のセファルレギアの為に全力で戦い勝利しました。


 その後でしたね。私は世界から万能の魔女などと称えられ始めたのはその位の時からでしたね。


《南国の国 アロハー》


「ティーンの氷漬けの死体か。アイツの身体まだ生きていたのだな」


「えぇ、身体だけですがね。ティーンさんの魂だけは私が完全に倒したのですが……まさか身体だけ残っていたなんて思いもしませんでした」


 アロハシャツを着た褐色肌の青年に見えるこの人は、数週間前に私が獣から人へと戻してあげたベヒーモスさんです。


 今回は南国のアロハー国のお姫様。リリムちゃんを故郷に連れて帰る次いでに、アロハーで暮らすベヒーモスさんの元へと訪れ。

 前回、雪の国でフリュデさんに見せてもらった氷漬けのティーンさんの事について相談しようと会いに来たのです。


「あの頃の世界は各地が荒れていた。俺はフィフスにはめめられ、ティーン同様に獣化の真っ最中だったからな。封印された後の世界の事は把握していないが……我と同様にNumbersの何人かが復活し始めているのかもしれないな」


「Numbersの復活ですか? それってもしかしてファーストお師匠様の仕業でしょうか? でもお師匠は私達の目の前でたしかに…」


「あぁ、ファーストの魂は未来を託して消えていった。我もその時の光景は今でも覚えている。だが肉体は奴の故郷に埋めたのを覚えているか?」


「え、ええ……ファーストお師匠の故郷のアブァロルの村のお墓に埋葬したのは私達ですから」


「そうだ。あの強靭は肉体は死して尚、腐る事なく保存されていた。Numbersのとある奴の魔法によってな。氷漬けティーンの死体の様にな」


「ベヒーモスさんが何を言いたいのか、いまいち分からないないんですが」


「セファルレギアは世界崩壊を起こしてから全ての世界環境が変えられた。古代の地球にはなかった魔法という概念が新たに生まれ、動物と言われた生き物は多種多様なモンスターへと変貌していたい……全ての自然の摂理やことわりは古代とは比べ物にならない程にねじ曲がった。そして、強力な肉体をった者は死して尚も甦る時があると聴いた事がある」


「死して尚ですか? それじゃあファーストお師匠の魂が埋葬された遺体に再び入って、活動し始めていると? それが最近世界中で起きている奇妙な時間に関係があると言いたいのですか? ベヒーモスさんは」


「憶測の1つだがな…現にティアラ王国の祠で封印されていた我が復活し、魔笛車ヴォルフガングにはテュエルブの思念体に会ったのだろう?………そして、氷漬けのティーンか。ファーストの復活も十分に考えられると思わないか? 過去の英雄達の復活が起ころうとしていると」


「ファーストお師匠様が復活? ありえませんよ。だってお師匠様は最後に私に色々な事を託されて去っていったんですから……絶対にありえません」


 そうです。ファーストお師匠様は自分を犠牲にして私を救ってくれて、生きろと言ってくれんですから。


「…………そうか。ならば奴が裏で何かしているかもしれぬ。人類破滅派の筆頭だった、ファーストとは相容れぬ関係だった奴が」


「奴ですか? いったい何方どなたなんですか?」


「何? 知らないのか? 始まりのレ……」


「セレンさ~ん! やっと父様からの許可が下りたよ~! 今日は私の帰還のお祝いで国を上げてのお祭りにするんだって~! 一緒に踊りましょう~!」


 ドスケベ踊り子衣装のリリムちゃんが笑顔で私達に手を振っています。リリムちゃんのけしからん大きなおっぱいがバルンバルン揺れてエッチですね。


「………話の途中で来るとは、セレンティシア。この話しはまた2人きりの時にする事にしよう。そのうち貴様の屋敷訪問を……貴様。何故、そんなに鼻の下を伸ばしてイヤらしい顔をしているのだ?」


「へぅ?! い、いえ、そんな顔していませんよ。していませんとも。アハハハ!」


「貴様。相変わらず可愛らしい女にばかり手を出しているのか?」


「はい? 何を驚いているんですか? そんなの当たり前じゃないですか。私は昔から可愛い女の子に目がないですからね」


「てっきり俺は、セレンティシアはナルカミ、シノメメ、アルトリアの誰かと結婚したのだと思っていたが……最後に俺と別れて以来、子供の1人でも作らなかったのか? あ奴等はどちら共に、お前を慕っていただろう?」


「はい? 皆さん、私にしつこく絡んで来るので、私が開発した女体化の薬でとてもとても可愛い女の子に変身してもらいましたよ。デヘヘ!! これが可愛いんですよ。皆さん。私と会う度に自分達が似合う格好で私に会いに来てくれるんです」


「(女体化の薬? 貴様、まだそんなものの研究をしていたのか? しかも成功してナルカミ達を女体化させた?……哀れな新世代達だな。好意を寄せている者に女体化されられるなど悪夢だろう)……とりあえず。ナルカミをさっさと男に戻してやれ。そして、早めにアイツの想いに応えてやることだな。アイツは口は悪いが貴様の事を本気で……」


「あ! それは無理ですよ。私、男体化の薬は開発していませんので」


「…………貴様は相変わらずとんでもない事をやらかしたのだな」


「な、何ですか? 私の頭をグリグリしないで下さいよ。めちゃくちゃ痛いんですけど」


 ベヒーモスさんは呆れ顔になりながら、私の後頭部を両手を握り拳にして痛めつけてくれましたよ。


《アロハーな城》


「いや~! 娘を助けてくれてありがとね~! 万能の魔女様。感謝感激ですよ~! 今日は国の上げてのお祭りにです。楽しんでいって下さい~! フォフォフォ!」


 王冠を被った褐色肌のおデブなおじさんが私に向かって労いの言葉を言ってくれましたね。


 とても人が良さそうな方なので、リリムちゃんの生活費と言って多額の出資費用を出してもらうのも良さそうですね。お金は腐る程もっていますが、無いにこしたことはありませんからね。


 リリムちゃんの帰還の為に開いたパーティー会場も豪華絢爛ですし、相当なお金をお持ちみたいですものね。フフフフフ!


「セレンティシア。貴様……この南国のアロハーの王リフトに何かしようものならば、我が黙っていないからな。我はこのアロハーの守護獣。この国に不利益な事が起これば我はそれに対象しなければならん」


 私の悪巧みを察知したのかベヒーモスさんが忠告してきましたよ。なんですかこの察しの良さわ? 私まだ企んでいるだけなんですけどね。


「あ、あれ? アロハーって、ベヒーモスさんの守護領域だったんですか? 全然知りませんでしたよ。アハハ……」


「……白々しい小娘が。惚けおって、世界の南側は我が監視する……今回、我に会いに来たのも裏切らない様に釘を指すためなのだろう? 姫を連れてわざわざ会いに来るなど回りくどい事をしたものだな」


「い、いえ~! 何の事でしょうかね? 私はただ純粋にベヒーモスさんにも会いたいな~!って思って会いに来ただけですけどね」


「ファーストに似て嘘が相変わらず下手くそだな。セレンティシア……何かを起こればちゃんと知らせよう。貴様には我を獣化から救ってもらった大恩があるからな。簡単には裏切れんのだろう?…貴様、我に刺したあの薬の中に女体化の薬も入っておったろう?」


「(ギクッ!)」


「やはりか。どうせ貴様の何かの魔法の始動で発動するのだろうな……例えば貴様に何か不利益が被った瞬間に我は女にされるとかな」


「(ギクッ!ギクッ!)」


「我は元々、ファーストの人類生存派だぞ。裏切るわけがない。そうだ! ティーンの奴ももし復活する様な事があるならば、完全に殺す前に話し合いをしてみるのも良いかもしれんな」


「……ティーンさんと話し合いですか?」


「あぁ、それで魂が本物の奴なのか。違う者が入ったのか確認もできる。ファーストと対峙した時の判断基準に使えるだろう……身体を何者かに乗っ取られ、我々に敵対するかしないかの判断基準にな」


「な、成る程……アドバイス助かります」


 ベヒーモスさんはその後も私に今後の対策なんかをアドバイスしてくれました。この人は本当に外見は怖いですが頼りになる元Numbersなんだと再確認できましたよ。わざわざ会いに来て良かったです。


《アロハー城 リリムの部屋》


「へ~! だから、私じゃなくてベヒーモス様とずっと一緒に居たんだ~! 私はせっかくセレンさんに私の故郷を案内してあげようと張り切っていたのになぁ~!」


「え、えっと……それは本当に申し訳ない事をしてしまいましたね。リリムちゃん……申し訳ないと思ってますので、せめて下着は着けて踊ってもらえませんか?」


「ん~? 何? 踊りに集中していて聞こえないかな~?」


「そ、それはですね…リリムちゃんの踊っている姿があまりにも過激過ぎるんですよ。ハァーハァー」


 私はリリムちゃんの踊っている姿についつい心を奪われて、鼻からは致死量の鼻血が出ちゃっています。


 今のリリムちゃんのお姿は布生地面積が少ない踊り子衣装のうえに、下着は履いていません。見えちゃいけない物が丸見えの状態です。桃源郷ですか? ここは?


「ん~? どうしたの? セレンさん……私と一緒に夜のランデブーを……一緒に踊ってくれないの?」


 妖艶な表情ですね。誘っているでしょうか? 現在、私はリリムちゃんに強制的に部屋へと連れて込まれて、リリムちゃんと同じ服を着るように言われて素直に着てしまったたのですが……この状況、大変ムラムラしますね。


 サキュバスの血のせいでしょうか?


「フフフ…部屋に炊いた媚薬のアロマが効いてきちゃったようね?」


「媚薬のアロマ?……まさか? これはリリムちゃんの罠ですか?」


「……知っててわざとかかったくせに何を言っているのよ。ほらほら。セレンさん。我慢は駄目よ。こんなにエッチな女の子がセレンさんを誘惑しちゃってるんだから、やる事は1つでしょう?……今夜は2人きりなんだから、セレンさんとクンズホグレズのランデブーをしたいんだぞ」


 私の耳元でリリムちゃんがそんなのイヤらしい台詞を吐いちゃいました。そして、その瞬間。私の理性はどこかへと吹き飛ぶのでした。


「ハァーハァーハァー……リリムちゃん……が悪いんですからね。私の人としてほ理性を吹き飛ぶしちゃうなんて……『蛸触手オクトスペル』」


 私は魔法でいつもよりも強力な触手を出しちゃいました。エッチに誘ってきたリリムちゃんの為に。


「あ、あれ? セレンさん。その触手いつもよりも粘液とかウネウネが凄くない? そんな触手で身体を巻き付けられたら、私正気でいられな……」


「リリムちゃん!! 今夜は可愛いがってあげます。朝明けまで激しい踊りを……ランデブーしましょう! 私のリリムちゃん!!」


「ひ、ひいぃぃ! セレンさん落ち着いて! ご、ごめん! 私、機嫌悪くてふざけて誘っただけなの。だから落ち着い…ンモモモ!!」


 理性を失った私は、リリムちゃんの理性が崩壊寸前まで、一緒に踊り狂いながら一夜のランデブーを楽しませてもらいました。


《次の日》


「アヘ…………私、セレンさんに汚されちゃった」


 目の光彩が消えてしていますが素っ裸で身体中粘液まみれのリリムちゃんがベッドでぐったりしていますね。何かあったのでしょうか?


 昨夜はリリムちゃんを弄んでランデブーする事があまりの楽しかて、途中からの記憶が飛んでしまいました。


 ………しかしリリムちゃんの今の状態なんだか凄いですね。素っ裸の状態でお尻を私の方に向けて謎の液体まみれなんて。今日はティファレントの屋敷に帰る予定ですのに、これでは帰るのが遅くなってしまいますよ。少しイタズラをして寝ぼけたリリムちゃんの身体を覚醒させてあげましょうかね。


「ほらほら。リリムちゃん、貴女のお父様のリフト王からはリリムちゃんの留学の許可を頂いたんですから、さっさと起きて下さい。ずぽっと」


「はにゃ?あ?! 何? この感触……ちょっと?! セレンさん。何をしているの?」


 ベッドに顔を埋めたリリムちゃんが恥ずかしそうに、体勢はそのままで顔だけ私に向けて来ましたが何を慌てているんでしょうか? 不思議ですな。


「ナニを何しているだけですよ。それよりもさっさと起きて下さい。もう朝ですよ。私の専属ドスケベメイドさん。グリグリグリグリです」


「ニャランパ?!……ま、待って! それ以上刺激しちゃ駄目……我慢の限界なんてとっくに超えているのに……そんなグリグリされたら私は、私はあぁあ!!」


「うひゃあ?! 何ですか? ここは南国で雨なんて滅多に降らない筈なのに大量の水がベッドを水浸ししちゃってます?! どこからこんな大量の水が溢れて……うわっぷ?!」


 リリムちゃんが無意識に放った水魔法でしょうか? その水が私とリリムちゃんに大量にかかり身体中がびしょびしょになってしまいました。とほほ……


 そして、リリムちゃんは何故か再び力尽きてベッドの上で足腰をガクガク震わせているのでした。無意識に水魔法を使った反動でしょうか? 心配ですね。



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