第17話 またやらかしちゃいました。えへへ
《ティファレント家 屋敷》
「数週間。帰ってこないと思ったら、またやっちゃたんですか? セレンお嬢様」
真紅さんがブチギレれていますね。とてもとても怖いですね。
「は、はい。御手付きしちゃいましたね。皆さんが凄く凄く可愛らしい方々だったので、皆で楽しんじゃいましたよ。エヘヘ」
「エヘヘではありません!……旦那様の許可無しにまた新しい女の子達を連れ来るなんて、怒られるのは私なんですよ。セレンお嬢様」
「だ、大丈夫です。真紅さん。お父様は上に行ったら数十年に1回位しか帰って来ませんからね。多少、屋敷に人が増えてもバレませんよ」
「……そんなわけないのですが。まぁ、起こった事をいつまでも言っていても仕方ありませんね」
ふぅー、なんとか真紅さんをなだめることに成功しましたね。良かったです。
「旅に出ます。探さないで下さい。なんて置き手紙を残して居なくなったと思ったら、何であんな可愛い娘達と帰ってきてるのよ。しかも肌ツヤツヤだし……それにあの娘達どっかで見たことあるんだけど」
「まぅ!」
「セレンティシア師匠は色々な種族の血を引いている混血種だから、大変なのよ。色々とね」
「色々で美少女達をお持ち帰りされても困るんだけど……あの娘達もこれから私達と一緒に働くのよね?」
シェリー、シオン君、ラニーちゃんが私と同行して来た可愛い娘ちゃん達を見詰めていますけど何かあったんでしょうか?
まぁ、そんなことよりもあの娘達に早くメイド服を着せてあげたいですね。侍らせたいです。
「ここが新しいお家……西洋風の建物なんやね。和服とは大違いやぁ」
「可愛いらしい方々ばかりですね……北国とは大違いです」
「過ごしやすい国ね。南国は常に暑かったけどさぁ」
「………ここが世界最高の魔女の屋敷? なんか普通ね」
私の新たな弄び要因……ではなく、新しく働くメイドさん達は屋敷内を見渡していますね。その動作だけで絵になりますね。そして、私はこの娘達の全てを見ちゃってるんですよね。
背徳感ヤバイですね。フフフ。
「何を気持ち悪い表情を浮かべているんですか。セレンお嬢様……あの方達。恐らくヒノ国、雪国の国、南国の国、聖なる国の姫様達ですよ。各国が今、血眼に探している本物のプリンセスです。大切な要人ですよ。変な事やあんな事はしていませんよね?」
「はい。だから御手付きしちゃいましたよ。あの娘達と過ごしたかけがえのない日々は楽しい事ばかりでした。その時の写真も何万枚もありますけど見せてあげませんからね。これは私の大切な思い出……ヘブゥ?!」
ドゴオオンン!!
し、真紅さんにいきなり腹パンされちゃいました。そして、いつぞやの時の様に壁に激突しちゃいましたよ。
「痛たた!! な、何するんですか? 真紅さん」
「痛たた!!じゃありません! 他国の姫様達を御手付きにしたなんて、隣国に知られたら国際問題になるですよ! 分かっているのですか? セレンお嬢様」
「あん! 喧嘩はアカンよ。セレンちゃん。大丈夫なん?」
「セレンさんを苛めないで下さい。この人は私達を救ってくれた女神様なんですから」
「そうよ。何度も何度も楽しい時間をくれて……恥ずかしかったけど。最初がセレンで最高の思い出になったんだから。夜もずっと私とランデブーしてくれたんだから」
「プレイスタイルは変態だけど。私達が抱える借金を無くしてくれたし、新しい行き場所もくれた恩人なの。セレンを傷つけないで!」
繁華街ランデブーから連れた来た美少女達が私を庇ってくれています。夢の光景でしょうか? ここは天国?
「あ、貴女達……良いですか。貴女達はこの世界でも有数の国々の姫なんですよ。それをその変態に御手付きにされて構うなんて……恥ずかしくないんですか?」
真紅さんが怒っていますが、そんな事は今はどうでも良いですね。
「み、皆さん。そんなに私の事を大切に思ってくれていたんですね。そうですよね。毎夜毎夜、あんな濃厚なクンズホグレズを体験すれば私にメロメロになっちゃいますよね……ではではお店での続きを私の部屋で行いましょうか。『瞬間移動』」
「へ? またなん?」「えっと……今、お昼ですよね? セレンさ~ん!」「ま、また。腰が踊らされちゃうの?」「セ、セレン。見境が無さすぎるわよ!」
「セレンティシア様と4人が消えたわ」
「あぅ!」
「……放っておいた方が良いわよ。あの状態のセレンティシア師匠は欲望に忠実なだけの変態ですもの。近付いたら巻き込まれて、触手でヌメヌメにされちゃうわ。シオン、今日の魔法の修行を始めましょう」
「まぅ!」
「……気配はセレンお嬢様の隠し部屋ですね。急いであの4人を助けないと国際問題に……セレンお嬢様! これ以上の醜態は晒さないで下さい!」
「……真紅先輩も大変ね。色々と……」
◇
《セレンの特別な部屋》
「セ、セレンはん。添い寝するだけやないの? 何でウチ等を裸に剥いてるん?!……それに何やのん? このイヤらしい触手は?」
「セレンさん……真っ昼間! 今は真っ昼間ですから。自重して下さい~! シャア!! お腹の下に魔法の触手がぁあ! 雪国よりも冷たいです!!」
「ちょっと、セレン。踊るだけじゃなかったの?
な、何? この変な粘液は……セレン?! ンモモモ!!」
「くっ! セレン。調子にノリ過ぎよ。いくら貴女が私達の恩人だからってこんな……最初はもっと優しく…んんん?!!」
「……駄目ですよ。聖なる国のお姫様のシュミレンちゃん。その可愛らしいお身体全部堪能してあげますからね……お覚悟を! フフフ」
「ぷはぁ! ちょっといきなり接吻して、口を封じるなんて何するのよ……てっ! 何よその……大きい何かは? や、止めなさいそんな物私に向けて駄目! ラメええ!!」
ガチャ!!
「セレンお嬢様。今、シュミレンお姫様の叫び声が聴こえた様に思いますが……手遅れでしたか。残念です」
この日。私の屋敷に、私専属メイドさん達が働く事になりました。
今の世界でも有数の国力を持つ国々のお姫様達で、各国が血眼に探し回っているとか。
……まぁ、私には何の関係もない話ですし、今後もこのお姫様達とのランデブーを楽しませてもらう事に致しましょうか。
「「「「イヤ~ン!」」」」
◇
《ヒノ国 帝都》
「ヒノ国1の美少女だぞ! 絶対に探しだせ!」
「「「はっ!」」」
《雪の国 氷の城》
「雪国の妖精と言われる程のお方です。絶対に探し出しなさい」
「「「イエッサ!」」」
《南国の国 天島》
「世界最高峰の踊り子じゃった! 必ず見つけよ。俺の娘を」
「「「了解!」」」
《聖なる国 サイレント》
「次代の聖女候補です。何人たりとも穢されさせるわけにはいきません。世界中を必死に探すのです」
「「「畏まりました!」」」
その時の私は知りもしませんでした。この美少女達を発端に色々な騒ぎが巻き起こるなんて、その時の私には知るよしもなかったのです。
「プハア……セレンの馬鹿……もう駄目」
「フフフ、シュミレンちゃん。よく頑張りましたね。ご褒美をあげますよ」
「はにゃ?ア?! だからもうそこは駄目って言ってるのよぉぉ!!」
「セレンお嬢様!! シュミレン姫様に、どこに何をしているのですか……お止め下さい!!」




