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第11話 元弟子に再教育を施します

《深夜 ティファレント家 お仕置き部屋》


 ここは私の趣味の部屋。プライベートルームです。今夜はその部屋に特別ゲストをお招きしています。その名も影盗賊ラニーちゃん。

 

 私の元弟子で、修行途中に私の元を去って、世界中で悪さを働いたとてもとてもいけない子です。


 今は吸盤型のヌメヌメ鎖で身体を縛った状態で椅子に座らせて、これまでの悪行を反省させたいるところなんですよ。


「ラニーちゃん。いい加減に私の元に戻る事を決断したらどうですか? 貴女には才能があり、私は貴女の教育に未練タラタラなんです。なので数ヶ月私の元で修行をしたら聖地に行ってシスターの修行をさせたいんですよ」 


「んおぉおおぉ……つっ! ふざけるんじゃないわよ。何で私が今更、アンタの言うことなんて聞かないといけないわけ? それに私はこれでもかなり強くなっているんだから、指図しないでよね」


「む! 何ですか? その反抗的な態度は? お師匠様である私に発言して良い台詞には全く聞こえませんね? 吸盤鎖の威力上げちゃいますよ。キュッ!キュッっと!」


「ま、待ちなさいよ! そんな事したら私の身体が耐えられな…いいいんん!」


 ブニョブニョの鎖がラニーちゃんの身体中を蠢いていますね。凄い光景で、私。少し興奮しています。


コンコンッ!


「おや? 誰か来たみたいですね。ラニーちゃん。丁度良いタイミングなので、ラニーちゃんの凄く淫乱な姿を他の人に見てもらいましょうか」


「んぉ?! ふ、ふざけんじゃないわよ。張り倒すわよ。セレンティシア!! んもおぉ?!」


 こんな素敵なお師匠様になんて口の聞き方をしたいるのでしょうか? 全く最近の元弟子ときたら言葉使いがなっていませんね。


(セレンお嬢様。お仕置き中失礼致します。お嬢様ご帰還後のミネルヴァ図書館の動きについてのご説明をさせて頂きまたいのですが、入っても宜しいでしょうか?)


 この声は真紅さんですね。ぜひぜひ入って来てもらいましょう。ラニーちゃんと話させてあげないといけませんしね。


「は〜い! どうぞどうぞ。早く入って来て下さい。真紅さん」


「んもぉ?! や、止めなさいよ。こんな光景。真紅に見られたら私、恥ずかしくて死んじゃうわよ!」


(はい。畏まりました。失礼致します。セレンお嬢様……)


ガチャッ!


「……………………凄い光景ですね。ラニーさんの身体中、粘液だらけで絵画の様な光景です」


「でしょう〜! 芸術点凄く高いと思いませんか?」


「ぶもぉ!! お、思わなくて良いからさっさと私を解放しなさいよ。鬼畜魔女〜!」


「思いますが……宜しいのですか?」


「へ? 何がでしょう?」


「セレンお嬢様は基本的にお弟子様には手を上げる方ではない筈です。それがこんな全身ヌメヌメさてしまうなんて、口にはあんな吸盤の様な物を咥えさせて……心は痛まないですか?」


「ラニーちゃんは私の元から逃げ出した弟子ですので、なんの問題もありませんよ。それに下のお口にはなんにもしていませんから、安心して下さい。全身ヌメヌメさせている触手も身体中を這いずり回っているだけですからね」


「ほっ! それならば安心しました。良かったですね。裏切り者のラニーさん」


「全然良くないわよ。アンタ等。揃いも揃ってサディスティックにも程があるんじゃないの? さっきからの会話も私をディスてる様にしか聞こえないし!………ンモモモ?!」


「よく喋りますね。ラニーちゃんは……頭が真っ白になって、無理矢理かけられている洗脳魔法が解けるまでモゴモゴしていましょうね」


「……あぁ、この触手の鎖は洗脳系の魔法を解く為のものでしたか。私はてっきり卑猥な物かと思って、少々、セレンお嬢様にドン引きしておりました」


「影の国の洗脳なので、なかなか強力なんですよ……それよりもミネルヴァ図書館の件について教えて下さい。真紅さん」


「……ラニーさんの前で話しても宜しいのですか? 聞かれたら面倒なのでは?」


「ンモモモ!!」


「大丈夫ですよ。眼の光彩も消えてますしお口から唾液を出して昇天していますから、私達の会話なんて聞いている余裕はありませんからね」


「……たしかににそうですね。では……今回のラニーさんの侵入の件を重くみたセレス国は、ミネルヴァ図書館を浮遊島に建物を移動させるとの事です。それと所在地め今後は秘匿状態にし、警備兵も駐屯させるとか」


「妥当ですね。ミネルヴァ図書館はこの世界の秘密な一部が集まる場所。簡単に場所が分かっては、私も困りますのもの。ラニーちゃんの様な優秀な子が、また現れて侵入しちゃうかもしれませんからね!」


キュポンッ!


「ぷはぁ!! アンタ、ぶち殺す! いくら私を拾ってくれたセレンティシアでも、許さないんだから! 私の全身をリップした事を一生恨むんだから!」


「セレンお嬢様。ラニーさん……まだまだ凄くお元気ですね」


「ええ、本当に再教育しがいがある子です」


 ここまでヌメヌメなお仕置きを喰らっても、元気だったなんて矯正しがいがありすぎませんか? ゾクゾクするんですけど。


「昔から才能はありましたからね。忍耐力もですが……だだ飽き性なので、セレンお嬢様の修行も嫌気がさしたのでしたよね?」


「ですです。それがずっと放っておいたら、世界的な盗賊さんになっちゃってたのでビックリしましたよ。逃げ足は早いのでなかなか見つかりませんしね。ですので今後は私の監視の元、1から鍛えて上げるつもりですよ」


「シオン君の方はいかが致しますか? いくらセレンお嬢様でも、同時に2人も弟子を育てながら通常の仕事をするのは困難なのでは?」


「チッチッチッ! 逆ですよ逆、ラニーちゃんが私の弟子に再び戻れば、私は今のよりも動き安くなるんです」


「ンモモモモゴモゴ!!」


「………そうには到底見えませんが」


 ラニーちゃんが凄い事になっていますね。上手く表現できませんが、凄く凄く凄い事になっています。


「元弟子のラニーちゃんには私の魔法体系の基礎を身体に染み付くまで教え込んでありますからね。それを私の不在の時はシオン君に教えてさせるのです。兼護衛役として……その為にラニーちゃんには、腕には契約の腕輪を、魔力門をお腹に塗り塗りして、私の保護下にある全員の言うことには逆らえない様にしましたから」


「素晴らしい…完璧な鬼畜の所業。感服致しました。セレンお嬢様……これでラニーさんは馬車馬の様に働いてくれるのですね。良かったですね。ラニーさん。1度裏切ったお師匠様であるセレンお嬢様に拾われて、再指導して頂けるなんて、素晴らしいです」


「ごもむ……何も素晴らしくなんて無いわよ。今、頭が真っ白で何も考えられないんだから……いつかやり返してやるわ。馬鹿師しょ……んぉ?!」


 真紅さんが感動のあまり涙を流していますね。そして、私に逆らう気があるラニーちゃんには引き続きヌメヌメお仕置きで心を入れ換えてもらう事にしましょうか。


 私の反抗心がバキバキにへし折れるまで。フフフ!!

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