異常報告書 ノアの密書
この報告書は、この世界における様々な異常を、理の外にある未知を書き記した1冊の本である。元々は代々生物学者を生業とするノア一族により紡がれてきた密書であった。
だが、13代目ノア…異端と呼ばれた彼は未知とは既知になるべくあるという自身の信念のため、これを公表。世界は未知に恐れ、色めき立った。
公開から50年、しかし未知は未知のままであった。様々な国がノアの密書に記されたものの確認のため、隊を編成したが、ついぞ見つかることはなかった。
故、ノアの密書は偽書と判断され、いつしか記憶が、恐れが、未知への探究心が人々の心から薄れていった時、それは見つかった…。
ノアの密書は再編の後、現在は中央大陸の国家共通大図書館である【叡智の箱】に所蔵されている。閲覧には5つの国により許可が必要である。
このノアの密書、内容の確認と再編を行ったのが、
15代目ノア ヴィンセント・ノア・ハイヌダル
特殊個体調査員 リニ・テンダーバント
地質学者 バン・ハゲット
環境学者 ザナリアン
冒険者パーティー 未知の導隊
である。
彼らには最大限の敬意を表し、名をこの本に刻む。
ノアの密書、その内容をここに記す。