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第7話  魔人


 ランスロットは、久し振りに王城に入場するのであった。リルターナは、そうでも無かったが半年前にも訪れており 懐かしい仲間達との会話を楽しむのであった。その時、ランスロットが来る事は無かったと言う。


「ランスロットさま、お久しぶりです。お噂、かねがね聞かせてもらっております」


「お久しぶりです。テルジさん、お元気そうで良かったです」


「わたくしとのお話もこの位にして 中にお進みください。皆様方がお待ちかねでございます」


「えっ!? そんなに集まっているの?」


「国中から 子爵家以上の方々がお集まりしております」


 “ はぁ~ マジかぁ~~ どれだけヒマ人が集まっているのだ。勘弁してもらいたいよ ”と 独り言を呟きながら リルターナと腕を組みながら王城の中を進むのだが誰1人として 指摘する者も無く、王宮の間まで来るのであった。


 王宮の扉が開かれると国王と子爵家以上の者達が勢揃いしており、ランスロットとリルターナを待ちかねていた。その中には、お母様と少し離れてお父様の存在もあった。国王の手前、5メートル程の処で片膝を付き、頭を下げるのであった。数分後、宰相様より“ 頭を上げよ ”と 指導が在る物のランスロットは、頭を下げているが テルミーナは、普通に頭を上げるのであった。


 些細な行為を見逃さず、国王自らがランスロットに近づき抱きしめてしまっていた。


「ランス、良くぞ。我が領民と兵士達を助けてくれたな! 感謝しているぞ」と 言い出すと宰相様が小さな声で“ このバカ王、王座に座れ ”と言い出す一幕もあった。が



 どうして この国の貴族達は、普通に抱きついて来るのとやら分からないでもいた。ランスロットは?


「褒美だが何が欲しい。我が娘、第3王女を妻に貰ってもらえないか。ガルムの処のリルを辞めて」


「僕は、いまでも十分に幸せな時間を頂いております。これ以上の“ 可愛い妹 ”などおりません。彼女だけで十分です」


「ちょ・ちょっと待ってよ。聞き捨てならないわ。“ 可愛い妹 ”じゃなくて 可愛い彼女とか、可愛い婚約者とか、可愛い奥さんでしょう。皆さんの前でハッキリ言ってやってよ」



 1人で大勢の前にして怒りだすのであった。リルターナが



「これ、リルターナ座れ。ランスロットのシャレに騙され追って この場にいる者、全てがお前達の事を存じておる」


 リルターナの顔が段々と赤々となるのと同時にランスロットの背中に顔をうずめてしまっていた。


「僕の彼女の御無礼をお許し下さい」


「可愛い妹だな!」


「はい、最愛なる彼女です」と ランスロットの言葉を聞いた途端に リルターナの全身が赤々となるのであった。ガルム・フォンフォード辺境伯も同様に赤い顔をしていた。


「本来ならば、爵位を与え男爵もしくは、子爵家の位を与えるのであるが ランスには、称号や加護を持ち合わしていない為にどうするか、検討をしている最中なのだ」


「それでしたら これから婿に成ります。お家に全てを差し出します。僕は学園を卒業と共に可愛い彼女との農業作業が待っておりますので それだけで十分です」


 リルターナは、ランスロットの背中の中で人前に出せる顔をしていなかった。とてもイヤらしく、顔の形が無くなるのではと思うほどに幸せな顔をしていたのであった。



 国王と宰相が困った顔をしているとランスロットの方から提案を持ち出した。


「今回の首謀者3名の内、1人 女の子がいたと思いましたが彼女の処分はどうなるのですか?」


「内情を知る事も出来ない為に処刑とする事となった。それが どうした」


「男性2人は、必要がありませんが 女の子を僕の奴隷にしてもらえませんか」


 国王が二ヤリと笑みをすると


「リルだけでは、物足りなくて奴隷も必要なら俺の娘のその仲間に入れてくれ 可愛がってもらえないか」


 宰相様が言葉を発する前にリルターナが怒りだしていた。


「はぁ~~何を訳も分からない事を言っているのよ。この国王は!」と 言い出すと 大人げない事を言い出した。


「勿体ないだろう。このランスロットが農家になること自体が どこぞのバカ男が勝手に勘当などさせおってからに もっと仕事に国の事も考えて貰いたいモノだ」


「ランス!」


「何でしょう。お母様」


「そんな娘を奴隷にして何がしたいと言うのだ?」


「僕は、学園を卒業と共にガルムお父様の処に行き、広大な土地を頂ける物でリルと2人では、無理があります。その為、数名の奴隷を使って生活の糧にしたいと思っております。手始めに処刑をされる女の子を引き取りたいと思いまして」


「それだけか」


「テルミーナさまとコフレーク騎士団長は、武器を携帯しておりますか」


 2人して、“ガッシャッ”と鳴らすと「それが答えです」


「そういうことか。それなら納得がいく」


 2人のみが理解をしており、周りの方々には理解不能であった。これから巻き起こる事態が分からないでもいた。



 そんな頃、王城の地下では 今回の首謀者の3人が牢屋の中に入っており、男性2人は普通に声を出して会話をしているが念話では、どうやって国王の処まで行けるかを模索している最中、女の子のみが これからの死ぬ事を理解するように 全身で震えていた。


 そんな時に限って震える女の子に呼び出す声がした。


「おいっ! 女、出ろ。国王様がお呼びだ」


 2人の男性の顔がニヤリと笑みが出ると


「ごめんなさい。怒らないで何でもしますから 身体が震えて身動きが出来ないのです」


 その後も全身の震えが取れないままに兵士に連れられて皆が待っている、王宮の間に通される事となった。兵士もいなくなった牢屋では、魔族の男性2人が姿を露わにして牢屋を壊し、2人仲良く会話をするのであった。


「最後の最後で役に立ったな! あのガキも」


「あの女も魔獣を使役できる程度のガキだからな 本来ならば、逃がして匿ってもらう予定がこの国を侮っていたな」


「まさか 俺達2人が捕まるなど思いもしなかったぞ!」


「これで 国王の場所が分かり、殺してしまえばいいだけだ。本来の力も使えるのだから存分に暴れるぞ」


「分かっておる。魔界の魔族の為に死を楽しむとするか」そんな下らない会話をしているのであった。全てがランスロットの手の中で動かされているとも知らないで



 未だに全身を震わせながら ランスロットの隣にへたり込むのであった。そんな姿を見たランスロットが彼女に対して 生活魔法のクリーンを掛けてやり、汚れのみを綺麗にしてやっただけで その女の子は何が起きたのかも分からないで自分自身が光っている事に不思議に思うのであった。そして 土下座をして国王の前に頭を床に付けるのであった。その際も震えだけは止められていない。



「君の名を教えてもらえるかな! 僕は、ランスロットです」


「私は、リルターナ! リルと呼んで」


 この2人の行動に対して不思議に思えた。貴族様や国王様が居られる場所で普通に会話をして来る事に 国王様が目の前にいる場所で周りには、武器を携帯する兵士が多く見て取れていた場所で 更に自分と年端も離れていないにも関わらず、平然と会話をして来る事が驚きである。と



「ら・ラムと申します」


「ラムに提案があります。僕の奴隷となって生きて行くか? 数日後に処刑をされるか、どちらがいいですか」


 “ この方は急に何を言い出すのですか? 奴隷に成るに決まっているわ。少しでも長生きをすれば、もしかしていい事が訪れるかもしれないし ”


「ランスロットさまの奴隷にさせて下さい」


「うん、わかった。首輪による奴隷と血の契約による奴隷、どちらを望むの」


 “ 奴隷って首輪による奴隷制度しか知らないわ。血の契約って何? ”


「無知な私に教えてもらえませんか。血の契約って何なのですか、お教え願いたいです」


「今現在、ラムの首輪が奴隷の証となのだけど、異界の者との契約には、血の契約を行うとこの世界で元の世界と同じ様に力も使える代わりに魂に呪縛を行う事で拘束するのと同時に 瘢痕の儀式を行い。更に魂の半分を主人に渡すのと その主人が死ぬまで仕えなければいけない。ただし 主人が死ねば、すべてから解放をされて魂と力の自由が自分に戻って来る。


 そして 何と言っても死ぬ恐れが無い事だ。2人一遍に死んでしまうと助からないけど主人が生きている限り、半年間は、アンデットとして生きる事になるけど魂の回復で半年後には、自分自身の魂が出来上がり普通に戻れて更なる力を手に入れる事ができると記されていた。


 今現在、首に付いている。首輪を外して新たに首輪による奴隷にするか。血の契約とどちらがいいかな! 当然、首輪による奴隷は、今回みたいな時には処刑をされれば死ぬし、首輪の取り換えをして新たなる主人を持つ事も可能だよ。そして ラムが長生きをして誰かに僕を殺させれば、血の契約をしていればその時点で すべてから解放されて自由を手に入れられるよ。どうする!」


「そんな事を急に言われましても ・・・ 」


「リル、ラムを守って」と 言いながら コフレーク騎士団長とテルミーナに目で合図をおくると 扉の外が騒ぎになっており。2人の男性が突然、乱入してきた。ラムの足元に魔法陣が出来上がると光に包まれてしまい。光の牢屋みたいな形となると ラムを守るようにしてしまった。リルターナもまた“うん”と うなずくのみだった。




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