第34話 ジャイアント族
リルターナとラム、ローザとオルガ達が戦闘を始めた頃にアスカが子供の泣き声に気が付くのであった。
「旦那さま、森の中から子供の泣き声が聞こえます」
「魔力量が余りにも少なかったから気がつかなかったよ。アスカ! 助けてやってもらえないか」
「分かりました。行ってまいります」
アスカが湖の上を走って行くと 同時に森の中からワイルドウルフが姿を現すも様子がおかしい事にシズが気が付くのであった。
「ランス、あれって妊娠よね。お腹が破裂しそうよ」
「あれは多分、出産を忘れて戦闘をしていたか? 出産場所を探していたか かな! それにしても仲間達のケガもおかしいなぁ~」
「助けて上げよう。ランス! 息を吹き返して敵になったら狩り取ったらいいだけでしょう」
「分かったよ。シズ!」
母体のワイルドウルフを錬成空間の中に入れてしまい、ランスロットの元まで連れてくると そのまま乳首の中心部分を切り裂き中から 子ワイルドウルフを取り出して洗浄までしてやると息を吹き返すも1匹だけが栄養が足りないのか、動く事が出来ないでいた。その1匹を取り出して錬成空間を作り出して中に入れると そのまま母体も同じ様にして切り裂いたお腹を治療してしまい。シズにより、もう1度 回復魔法で完全体へと戻すのであった。
「ヒールで回復したけど シズがもう1度、回復を行ってくれ念のために それと杖は、なるべく使うように」
“ やっぱり私達の旦那さまは凄いわ。何でも出来てしまう ”
「はいっ! 旦那さま!」と 言いながらも杖を使い。回復を試みるのであった。
その間、1匹の子ワイルドウルフに対して 錬成空間の中に入っている事をいい事に全身の骨を粉砕してから また元に戻すといままでは、黒かった毛並みが白くなり明らかに進化を遂げだしてしまっていた。
“ はぁ~まさか、こんな事でも進化をするものなのか! ”
ランスロットは、知らなかった。全身の骨を粉砕して作りなおす行為は、神の創造であって人が行っていい事では無かった事などだ。そして この世界の人達にそこまでの想像も有り得ないのであった。その後も錬成空間の中で回復まで行ってから
「シズ、こちらにも回復魔法を」
“ えっ? 何これ? さっきまでと色が違うのだけど ”
「分かりました。旦那さま」と 不審に思いながらもランスロットから渡されて物に対して回復を行うと錬成空間が光り輝きだしてしまい。シズとランスロットが驚く羽目になるのであった。
「シズ、何をした?」
「回復魔法を行っただけよ。それでも安心したわ、ランスでも驚く事があるのね」
「僕にも知らない事は十分にあるからね。それよりも進化させてしまったみたいだ。どうしよう」
「問題が無いわ。敵対行為をするのであるならば、狩り取るだけなのでしょう。旦那さま」
“ 女は、強か ”
「それでいいな! さっさと片付けてしまい。昼ご飯の用意でもしますか」
“ やっぱり、リル達の行動パターンが分かっているわ。それにしても手際が良すぎるわ! この異世界って凄い処なんだわ ”
シズも知らなかった。この世界が凄いので無くて ランスロットが凄い事を
母体も安定をして 子ワイルドウルフ達も母体からミルクを飲み始めると 何を思ってか、シズが突然、母体の口の中に魔力水を注ぎ入れ出した。それも大量に
「シズ、何をしているの?」
「だって この母親の体力が持つか心配になってしまって ダメだったかな?」
「それは、構わないけど! 多分だけど リルやラムみたいに規格外に成っても知らないからね。僕は」
「えっ? どうして?」
「だって 幼児体で魔力を含んだミルクを飲むって行為は、明らかに魔法が使える子供を作り出す行為だと僕は、おもうからさぁ~!
人間であっても魔力量の多いい母体から生まれてくる子供に限ってだけど 普通の人よりも明らかに魔力量が多いいとされていたと書かれていた記憶があったよ」
「そうなんだ、ランス!」
「何?」
「3日ほど、滞在してくれないかな! 母体の安定を見てみたい」
「その辺りは、僕に権限は無いよ。皆と相談してみないと」
「それもそうだね。それなら私が皆にお願いをするわ」
「それならば僕も一緒にお願いしてあげるよ」
“ 確定ね。旦那さまからのお願いなら確実に聞き入れてくれる筈 ”
そんな場面もありながら 母体の脇にオークの肉の塊りを置き、その脇では 数十名の冒険者達が気を失っており 森からワイルドウルフ達が出て来て ランスロット達を取り囲むみたいに寝転び出してしまっていた。安心したのか、中には寝てしまう奴もいる位だった。
その頃、アスカは! 気配を消したまま子供に近づいてしまい驚かしてしまっていた。
「どうしたの? どうして森の中にいるの?」
驚きのあまり、声を出す事もできないまま アスカを見つめていると
「おねぇちゃん、だぁ~れぇ~?」
「私、アスカっていうの!」
「ワタチは、“ チロロ ”っていうの」
「チロロは、どうして 森の中で泣いていたの?」
「お腹が減ったのと 盗賊に捨てられてしまってどうしていいか、分からなかったから」
“ それにしても大きな子供よね。私と体格が変わらないなんて ”
「私は、野菜しか持っていないけど食べる?」
「うん!」
アスカが自分自身のアイテムバックから トマトを1つ、取り出すとチロロに手渡すと手に持ったトマトを眺め出し
「これって ワタチが知っている。トマトと違うわよ」
アスカが取り出した。トマトの計上は、30センチ程にも育っていた物をチロロに与えていた。
「これって私達が育てた野菜なの 甘くて美味しいから食べてみて」
「うん!」と 言いながらも ためらいながら丸かじりをしてみると 口の中に甘さと酸味が拡がりを見せて 気が付いた時には全てを食べきっており、口の周りと服が赤色に染まる程であった。
その後、アスカの生活魔法“ クリーン ”で綺麗になって話を聞いてみると驚きの展開になるのであった
「ねぇ~ねぇ~チロロ、私達の旦那さまが湖の反対側にいるけど行ってみない、それともここにいる」
「おねぇちゃん、今“ 達 ”って 言ったよね。おねぇちゃんの他にも奥さんがいるの?」
「大勢、いるわよ。それがどうしたの?」
「そんなに大勢いて 寂しくないの?」
「だって みんなと家族でしょう。寂しいなんて思った事ないよ。返って毎日が面白いくらいよ」
「そう言えば この辺りって盗賊の人達が言っていたのだけど オークの集落とゴブリンの集落があって戦争をしているみたいなの? 何か知っている?」
「それなら問題が無いわ。彼等なら肉と魔石になって回収済よ。今頃は、旦那さまの元に戻っていると思う」
「アスカの旦那さまって それほどにも恐ろしい人なの?」
“ 何を急に言い出すのかしら あれ程に優しい旦那さまに対して ”
「どうして?」
「だって 女に働かせて自分は、のんびりと寝ているのでしょう」
その時、山が切り裂く音と共に滑り出す音が鳴り響くとチロロが突然、震えだした。
「ちょっと待っていて すぐに戻って来るから」
「私を置いて行かないで さっきの音は何? 何かを切り裂いた音がしたのだけど?」
「あれは、多分だけど! 山ごと切ってしまったのよ。冒険者達を連れてくるからもう少し待っていて」
チロロの目の前にいた。アスカの姿が消えると不安になるも 数十分後には、チロロの前に現れていた。その間、チロロは、泣く事しかできないのであった。“ おねぇちゃん、何処に行ったの! ”と 泣きやむ事も無かった。アスカが姿を現すまで
「おねぇちゃ~ん、何処に行ったのぉ~私を1人にしないでぇ~」
「お待たせ、旦那様の処に戻ろうか。私が担いでしまっても構わないわよね。その方が早いから」
「ワダチって おねぇちゃんよりも大きいし、重たいわよ」と 言いながらも軽々とチロロを持ち上げると その場で上空に飛びあがると木の先端を踏み台にして湖の方に走り始めるのであった。途中で浮遊している。魔法陣も拾って 森の木の上を走り抜け、湖の上までも走っていると
「おねぇちゃん って もしかして勇者様なの?」
「私、私は、普通の魔人よ。それ程にも大それたものでもないわよ。それに仲間内で1番、弱いし」
チロロは、アスカが言っている事に理解が出来ないのであった。チ
ロロ達、ジャイアント族にとって 木の上を走るとか、水の上を走る事など出来る物が存在すらしなかったのだ。その前に その様な事ができる存在自体が少な過ぎてしまい。迷信扱いの類いとされていた。
「これって 魔法陣よね。凄いわ、それに水の上を走れるなんて思わなかった」
「この魔法陣は、旦那さまに教わった物よ。それに 今は、チロロと冒険者達がいるから 空を飛ばないだけだし、もし 落してしまったら大変でしょう」
“ 何を言っているの アスカおねぇちゃんは? ”
「人が空を飛ぶなんてありえないわ。アスカおねぇちゃん」
「そうなの? シズなど滅多に地上に足を付けないけどね」
「へっ? そんな人がいるの? アスカおねぇちゃんの家族には?」
「だって 聖女様よ。この世界でただ1人の使徒様だもの」
「へっ? 使徒様まで仲間内にいるの?」
「シズも旦那さまの奥様候補の1人よ。それは、建て前であって本来は、皆がランスロットさまの嫁で確定している事なんだけどね。内緒よ」
「へっ? シズさまって女性なの? 普通の使徒様なら男性なのでしょう」
「その辺りの事に関しては、私に聞いても解らないわ。本人に聞いて」
チロロと話をしている最中に湖畔に付くのであった。付いたと同時にランスロットの錬成空間が光り輝きだして チロロが目を丸くして驚くのであった。冒険者達は、草むらの上に寝かしつけおき、静かにランスロットとシズの行動を伺うのであった。
「アスカおねぇちゃん、あれって ワイルドウルフでしょう。大丈夫なの?」
「問題が無いわ。敵対行動を取った地点で狩り取って終わりよ。それだけ!」
「アスカおねぇちゃん達って とんでも無い程に強いの?」
「どうかしら? 分からないわ。それなりに強いと思うけど」
「ふぅ~ん! そうなんだ!」
“ そんな物なのかしら ワイルドウルフって? ”
ランスロットがアスカに気が付き近づく時、チロロと目が合っただけで チロロの何かが弾け飛びランスロットを見る目がハートマークに成るのであった。
「アスカ、また 大きな子供を連れ帰ってきたわね」
「ジャイアント族だろう。見る事が無いから分からないけど 彼女のステータスには、巨人族となっているよ」
「そんな者まで存在するのね。この世界は、不思議な世界よね」
「アスカおねぇちゃん、私を紹介して アスカおねぇちゃんの旦那さまに」
「どうしたの? 顔が赤いけど熱でもあるので無くて?」
「大丈夫だから 私を紹介して」
「本当に大丈夫? 言葉使いまで普通になっているけど?」
チロロに急かされるままに ランスロットにチロロを紹介するのであった。




