第23話 聖女 / 悪女
“ 私って やっぱり死んだんだ。1度でいいから外で遊んでみたかったし、恋人とデートもしてみたかった。思い返せば色々とやりたい事も合ったけど 生まれてから 1度として病院のベットから出る事もできないままに テレビの中の映像を夢見たり、異世界小説を読んでいる時が1番の幸せだったと思う。私が主人公に成れる時間でもあったから それでも1度でいいから外に出て見たかった。無機質な空気で無くて 空や大地の香りを嗅いでみたかった ”
「その願い、叶えて差し上げます」
「ふぇ? 誰?」
「私は、“ ティラミス神 ”異世界の女神です」
「神様、お願いします。わ・私を この無機質な世界から解放して下さい。お願いします」
「何を望みますか?」
「普通でいいです。農家の嫁でいいので 大地の香りや緑豊かな香りをかきながら生活を送りたいです」
" はぁ~~ また 普通かぁ~~! "
「この前の転生者は、王女様や賢者、その他諸々を言って来たから叶えてやったのに 転生して半数以上が早死にしてしまってな! 異世界の住人とは、それ程にも愚かな者だと思わなかったが まさかの普通か!
待てよ。1人、おったな! 農家を営もうとしている者が 確か!」
「その御方は、男性ですか。女性ですか」
“ はぁ~ アヤツは、ちと不味いなぁ~! 我等を嫌っておる ”
「おるには、おるのだが その者は、我等神を嫌っておってな! それに創造神様のお気に入りになってしまっておる。話を聞く事は可能だが 辞めて置いた方がいいと思うぞ! 色々な意味で厄災じゃ
この星程度なら壊しかねない程の力を持ち始めている。一様、男性だし 見たら分かるが飛んでも無い程の ・・・ 」
「何をしたのですか? その御方に?」
「その辺りは、我でも知らん。創造神バビル様がお決めになられた事だからな! 我々神の介入を許されなかったし、凄い見幕で地上に落とされて居った。創造神さまだけが笑っておって 相当な事をしたのだと思うがこんな事は、滅多に無い事なのに何をしたのやら 我等の知る由も無い事だ。
その者の名は、ランスロット・ゴアボイアと言い。嫁候補が今現在で3名おるが この先も増えるからお主が1人位はいる事も可能かもしれないな!
お勧めは、出来ないからな! 平穏な日常を歩く事が許されておらん」
「その嫁候補とは、人間なのですか? 何人いるのですか?」
「ちと、待て 調べてやる。・・・ はぁ~~なんじゃこりゃ~、済まない汚い言葉を出してしまって
今現在は、3人だな! 1人目の人間は、歴代賢者を超えておる。2人目の魔人も既に魔王の領域を超えているにも拘らず このままでいるみたいだな! そして3人目が魔王だ。オークジェネラルと言う変わった種族だが十分に厄災じゃ、人類にとっては
何をすれば、これ程の者が出来ると言うのだ! 殆ど神と変わらないぞ!」
“ 我ぐらいなら十分に超えやがった。異世界に来て13年で ”
「何か、凄い人もいる世界なのですね。この世界は!」
「何処かの平和で安全な場所にでも行って 平和に暮らすのもいいのかも知れないな」
“ さすがにこれを見た後では、こうなってしまうな! ”
「私をその御方の嫁候補に送ってください。いままでは、病院のベットの中しか知らなかった世界が この世界なら十分に世界を廻って農業も出来、充実した生活ができると思うのです。“ 人生を謳歌 ”したいと思います」
“ 本気か、本当に死んでしまうので無いのか ”
「ちと、呼んでみるか。この世界に コヤツなら問題がないだろう。創造神さまの加護を持ち、神々の加護持ちだからな」
「それって もしかして“ 使徒様 ”ですか?」
「そうなるな! ワシ等が言わなくても勝手に色々とやっているみたいだから問題がないと思うぞ! それに ・・・ まぁ~~いいだろう 」
「御剣 大河、元気そうだな! 良い嫁に囲まれておるな」
「ティラミスのババァ~か、何か 用でもあるのか。今度、ジジィを殴っておいてくれ」
「お主に頼みごとがあってな!」
「ヤダ、聞きたくない。お前達は、俺を何だと思っている。俺に平穏な暮らしをさせてくれ」
「そぉ~言うな! ワシからの頼みは、初めての筈じゃが いいでは無いか」
“ ・・・・・ ”
「話は聞いてやるが 女は要らないからな! 未だに増える一方だ」
「その女の話だ。もう1人、増やしてもいいだろう。いたいけな女性が此処のおる」
「川端 静と言います。よろしくお願いします」
“ 私は、この御方の姿を見る事もティラミス神を見る事も許されていないのに このランスロットさまは、普通に私も見えていて ティラミス神さまとも普通に会話が出来る御方が存在自体 神だと思う ”
「はぁ~~ 何を寝ぼけた事を言っている。俺にこれ以上、女を押しつけるなよ。1人で十分だ」
「安心しろ、これからも女は増える。私が保証してやる」
「それならば、条件がある」
「何だ。大抵の事なら聞いてやるぞ!」
「その者の名は、シズ! そして 聖女としてこの地に降りたたせろ。体力、魔力とも3人よりも更に上にあり、蘇生魔法に悪女のスキルまで付けるのが条件だ。当然、リル並みのスキルは、身に付けて貰わないと この先、すぐに死んでしまうぞ。それでもいいのか!」
「ランスロットよ。お主も面白い事を言ってくるよな! レベルは150位でいいよな! お主には、遠く及ばないが問題がないだろう。当然、我々の会話に対してのみ全てを消して置いてやる」
“ 何を言い出しているの わ・私が聖女ですって まさか 無理よぉ~ ”と 思っている最中に全ての記憶が消されてしまっていた。そして
「話は付いた。ランスロット・ゴアボイアの処に送ってやる。それと念のために言っておくが ランスロットから1キロ以上離れると聖女から悪女に変わるから気を付けろよ。
悪女とは、名ばかりで ただの厄災じゃ! 1週間後には、自分自身を中心に1キロメートルを砂に変えてしまうスキルじゃ! その後は、1日ごとに100メートルずつ拡がり、1ヵ月もすると大陸が砂に変わっておる。お前自身が望まない世界を創り出してしまうから気を付ける事だな!
アヤツも知ってか知らずか? おもしろい事を考える奴じゃな、常に我等を驚かせてくれる面白い奴かもな!」
「私がその御方の処に行ったら 普通の生活が送れるのですよね」
「まず無理だな! 聖女と言う称号がこの世界に存在していないにも関わらず、我が勝手に作ってしまったし 聖女と悪女などと言う物を取り付ける面白さが合ってもいいだろう。
それに ・・・ おもしろいから言わなくてもいいな!」
「ちょ・ちょっと待って下さいよ。最後まで教えて下さい」
「ランスロットの嫁候補と言わずに 彼自身の子を産んでやれ それだけでも十分に人生を謳歌出来ると思うぞ!」
「もっと色々と教えて下さい。私の最低でもステータスだけでも」
「地上に降りてからのお楽しみだ。その辺りもランスロットが全て把握しておるから心配する必要がない」
“ 多分、分かっていると思うぞ ”
「もう 会う事も無いが達者で暮らせよ。丈夫な子を沢山産めな! ランスロットによろしくと伝えてくれ!」
「ふぇ? ラ・ランスロットさまをご存知なのですか?」
と 言いながらも神界から 地上に降り立つのであった。




