コレってアリですか?
俺は勇者アイギス、魔王を倒すために旅をしている。
困った人を見るとほっておけない
ん?なんだ?
路地裏からパシンとなにかを叩く声が聞こえた
路地裏の方を見ると、背の低いぽっちゃりした男とメイド姿をした高身長の美女たち4人がいた
ぽっちゃりした男は貴族なのだろうか華やかな服を着ている
「僕が買ってこいといったのはこれじゃない!、お仕置きだ!この!」
といいながらその男は黒髪ロング美女メイドの尻を叩く。
「んんっ」
尻を叩かれたメイドは悶絶する
他の3人のメイド達のは苦悶の表情を浮かべている
「レアスカ様、私が代わりに罰を受けます!」
褐色で灰色髪の美女メイドが強く主張した
「ふん、そんなにお仕置きされたいのなら存分にしてやる」
パシン、ぽっちゃり男は褐色メイドの尻を叩いた
なんだ、あの男は女性に手をあげるなんてゆるせない!
勇者として、それ以前に一人の男として彼女たちを助けなければいけないという思いが湧いてくる
アイギスは勇者にふさわしい心の優しさと人一倍強い正義感を持っていた
アイギスは貴族の権力など恐れない、勇者だから権力は恐れないなどではなく、たとえ一般庶民だとしても助けていただろう。
アイギスは路地裏に入りぽっちゃり男の前に立つ
「やめろ!彼女たちが嫌がっているだろう!」
アイギスは強く言う
「何だお前は?お前には関係ないだろ、向こうへ行ってろ」
ぽっちゃり男はめんどうくさそうに言った
「やめろと言っているのが聞こえないのか!お前には彼女たちの苦しむ顔が見えないのか?
可愛そうとは思わないのか?」
「何を言っているんだ、苦しくなければお仕置きにはならないだろう、しかも、こんないい尻、叩かれるためにあると言っても過言ではない」
男はさも当然のように言う
アイギスは、男の言葉を聞いては悔しげな表情を浮かべる2人のメイドたちを見て更に怒りの度合いが上がった、絶対に彼女たちをこの変態男から開放しなければならないと思った
「貴族には変態が多いという噂は聞いたことはあるがほんとにいるもんだな、俺がキレる前にやめたほうがいい、なにせこの俺は勇者だからな」
アイギスは、勇者の名前を出せば大抵の奴らは恐れていうことを聞くようになると知っていた
これで、彼女たちは救われると考えていると
「変態?」
という返事がかえってきた、そこが気になるのかよ!とアイギスは一人でのんきにツッコミを入れた。
アイギスはもうすでに、勝ちを確信して彼女たちを救った後に何をしてあげようか考えている
しかし、おかしな事に気づいた、男の声が急に高くなったような気がした。
事実、返事をしたのは男ではな黒髪美女メイドだった
「主様のことを変態扱いしたな」
「レアスカ様のことを侮辱したな」
「ご主人さまのことを悪く言ったな」
「私の愛すべきご主人さまに向かってよくも」
一斉に4人のメイドたちが怒気を孕む
アイギスは硬直した勇者であるアイギスは瞬時にここのメイドたちが今まで出会ってきた者の中で一番強いと理解した
今は勇者専用の武器である聖剣を持っていない、仲間もいない、自分ひとりだけの力では敵わない
否、仲間と力を合わせて全力を出し切っても敵わないかもしれないと瞬時に察した
しかし、力の差がありすぎて自分とメイド達の間にどれだけの力の差があるのかを測れないでいた
メイドたちがアイギスの方へ殺気を込めて踏み込む
アイギスが死を確信したそのとき、
「やめろ!」
ぽっちゃり男ことレアスカの一喝によってメイドたちは首輪に繋がれたリードを引っ張られたかのようにブレーキを掛け停止した
「おっ俺は少し注意しただけだよ、別にやりあおうってわけじゃない、勇者の名も脅しで使っただけだよ」
アイギスは敵対するつもりはないと伝えるために必死で、メイドたちを止めてくれたレアスカに弁明する
「ああ、僕も暴力で解決するのは良くないと思う。今回悪いのは僕だ、人目につきにくいとはいえ、外でお仕置きするのは他の人に不快な思いをさせるかもしれないしな、今後一切、外でのお仕置きをやめることにするよ」
『お仕置きをやめる』
その言葉を聞いて、メイド達はさっきとは比べ物にならないほどの殺気をアイギスにぶつける
瞬間、黒髪メイドが長い脚を使ってアイギスに蹴りを入れる、勇者であるアイギスにも目で追うことができなかった速さでくり出された蹴りによってアイギスは倒れ、気絶した
「やめろといっただろ!」
パシンッとレアスカが黒髪メイドの尻を叩く
「んんっ// 申し訳ございませんご主人さまどうしても我慢なりませんでした。わたくしはご主人さまの命令を聞けない未熟なメイドでございます、ですから、いついかなる場所でもお仕置きをしてくださらないとわたくし自身が成長できません、ご主人さまお仕置きをおやめにならないでください。」
黒髪メイドは懇願するようにレアスカに言う
「「「私も」」」
他のメイドたちも同じく懇願する
「うーん、しかし、その倒れている男に外でお仕置きはしないと言ってしまったからな」
レアスカの言葉を聞いて、メイドたちの視線がアイギスに集中する、その視線はこの世でもとも憎いものを見るかのような視線だった、こいつのせいで外お仕置きがなくなるかもしれないそんな気持ちをメイド達は抱いていた。
灰色の髪をしたメイドが倒れているアイギスに向かってつばを吐いた
パシンとレアスカが尻を叩く
「人に唾を吐くなんて、女のすることじゃない!僕はそんなふうに教えた覚えはないぞ!」
「ひゃうっ//」叩かれたメイドは恍惚の表情を浮かべる
それを見ていた他のメイド達は一斉にアイギスにつばを吐いた
パシン、パシン、パシンと続け様に音がなる
「お前たちぃ!そんなにさっき注意したばかりだろ!」
「ひゃうん//」
「あうう//」
「んんあっ//、申し訳ございません~、ですが私達はお仕置きされないと学べないのです~」
気持ちよさそうな顔をしながら金色の髪をしたメイドが答える
「いかん、つい癖でお仕置きしてしまう。まあ、お仕置きのことは後で考えるとしてこの倒れている男はどう片付ける?お前たちが何もしなかったらこんな事考えずに済んだのに」
レアスカに責められてメイド達は嬉しそうな顔をする
「別にこのままにしておいても大丈夫ですよきっと、勇者とか言ってたし」
茶髪ショートのメイドがこたえる
「そういえばそんな事も言っていたな、だが、一応人目につくところにおいておけ、早く買い物の続きをするぞ」
「「「「はっ」」」」とメイド達は返事をしてそそくさと片付けを始める
「次はあの店に行こうと思っていたのだ、さて、誰に乗ろうかな」
「私は先程の男を蹴り飛ばして気絶させました、あんなことをしなければご主人さまが悩む必要もありませんでした。どうか私にお乗りください。」
黒髪メイドのココティアはそう言いながら四つん這いになった
「そうだな、今回はお前が面倒臭くさせたと言っても過言ではないな今回はココティアに乗ろう」
レアスカは四つん這いになったココティアの背に乗る
「あ~ずるいです!」
金髪の髪のメイドのセレスが言う
「ムキーー!」
茶髪ショートのメイド、キャルルが悔しそうにハンカチを噛む
「帰りはわたしにのってくださいね!おねがいしますよ?」
灰色の髪をした褐色メイドのエルザは懇願する
「心配するな、お前たちには屋敷でたっぷりとお仕置きしてやろう」
その言葉を聞いてメイド達は盛り上がる
「そうと決まれば早く買い物を済ませましょう!」
とセレスが言う
「うむ、ならば出発しよう、あれ?ココティアなぜ動かない?」
四つん這いになったココティアの背に乗ったレアスカが問う
「本物の馬を意識しているので叩いてくださらないと動きません」
ココティアがはぁはぁの興奮気味に言う
「それは、なんとも愉快そうだ自ら苦しいお仕置きにするとはよほど反省しているようだな、今回のお仕置きは軽めにしてやるか」
「反省などしておりません!!」
即座にココティアが反論した
お仕置きがご褒美になっている事に気づいていないレアスカはココティアの心情が理解できなくて戸惑っている
「ん?まあ、何でもいいや、早く行くぞ、進め」
パシンと太ももや尻を叩きながら言う
それがお仕置きになっていないと気付くのはまだ先の話である