絶望的状況
初っぱなから
「うがっ…っ」
それほど時間は経っていない気がするが何時間も経った気がする
「……ま、じ…か…」
起き上がろと右腕を動かそうと右側を見て絞り出した最初の言葉がそれだった
右肩の皮膚一部がなんとか繋がっていた
どう見ても助かるには今すぐ病院にみたいな状況
「が……」
左腕は無事だったので起き上がったが左足に感覚がない
恐る恐る見てみると
太ももの半分くらいから切れていた
「…………」
何でとその視線の先に見て納得した
建物が崩れた際に鉄骨や鉄板などが刃物となり運悪く左足が犠牲になったようだ
「───や──」
「こ───く」
「いぎゃァァァァァァ!!!!!!」
その声に気付き上を見上げ───
頭落ちて来た
半分になった
理解ができない
いや頭が追い付いていなかった
この状況に
そして影が射した
そこにいたのは
────竜────
「じょ…だ…」
満足に言葉も出せなくなってきていた
足に腕から血が出りゃそうなる
「お父さん!!お母さん!!」
「由仁逃げて……」
「早く逃げろっ……」
「かふっ、由仁様!!」
その声に気付き、顔を向けた瞬間
《スキルを獲得しました》
まるで機械の音声のように声が聴こえそして目の前に
ステータス画面が出た
はい?
絶望的状況……
ってオッサンしぶといね