リダさん、地味に正夢を見てから、何故か襲われる【12】
「リダ、この辺で激しいバトルが出来そうな場所って何処だ?」
ああ、やっぱりそう来たか。
「近所の河川敷かな......まぁ、あそこなら大体は大丈夫だ」
イリの質問に、私は素直に答えた。
多分、ここを素直に答えないと、明日は街に大きな被害が出ているだろう。
私としても、そこだけは本気で避けたい。
これ以上、変なトコで修繕費や慰謝料を請求されるのはゴメンだからなっ!
「OK......じゃ、案内してくれ」
「まぁ、そうなるだろうな......」
やれやれ。
コイツも仕事で暗殺者の賞金首を狙っているんだろうし?
私も私で、こいつら暗殺者の標的でもある。
当然、他人事な訳ではない。
「あんたらもそれで良いか? ここで始めても構わないけど、それはそれで近所迷惑だしな」
私は、軽く発破を掛けるついでに、それとなく聞いて見た。
これは飽くまでも予測なんだが、きっとこの二人は『近所迷惑』ってワードに反応すると思うんだ。
そして。
その予測が正しいのなら......。
「良いだろう」
「そうね......私も構わないわ」
......うむ。
やっぱりそうか。
これで一つ、謎が解けた。
どうして、この二人が一ヶ月もの間、一切私を狙わなかったのか。
イリ情報だと、クライアントに焚き付けられたと言う話しもある。
今頃になって本腰を上げていたのは、きっとここに理由がありそうだ。
逆に言うのなら、それがなかったら襲うつもりはなかった。
そうと、私は予測した。
ここに、ゴルゴンの里であるステアノで静かに暮らすだけで、元来ならその一生を終えた可能性すらある彼女......チズ。
全てのピースをくっ付けて行けば......ああ、そうかと一つの答えが導き出される。
まぁ、良いや。
「名前だけでも聞こうか?」
私は男の方に尋ねて見る。
「......ジャンだ」
素っ気ない返事だが、しっかりと名前を名乗った。
ジャン......ねぇ。
「分かった、ジャン。それじゃあ......決戦と行こうか」
私は不敵な笑みとゆったりと作りながら、ジャンへと答えて見せたのだった。
以下、次回!




