表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
664/1397

借金完済目指し、黄金島【8】

 余談続きで申し訳ないのだが、爆破されたユニクスは上下白のビキニだった。


 どちらも色々と攻めすぎて異性には見せられない格好と言えた。

 こんな格好を公の場に晒す事の出来るユニクスの精神状態は異様と言える。


 ただ、それだけの事が出来るだけのプロポーションがあると述べても過言ではなく、特に胸元のラインとウエストのラインが、あたかも何処其処のモデルさんであるかの様に美しい曲線を描いていた。


 そして、私へとこれ見よがしに見せ付けて来るのだが……ハッキリ言ってヘイトが溜まるだけで気分が上がる事はなかった。


 まぁ、ユニクスだけのプロポーションを誇っていれば、多少セクシーな水着を着ても絵になると言うか、むしろ見ろ! 位の勢いを誇示する事が出来るかも知れないが、私の様に色々と寂しい身体……い、いや! べっ別に私の身体は寂しくなんかないし!


 てか、何回も言っているかも知れないが、今の私はまだ未来のある体躯でもある! 

 実際に成熟した体型と言う物を知ってはいるし、頑張ってもユニクスみたいな体型にはならないと言う事も熟知してはいるのだが……って、違う! そうじゃない! こ、これから未来は変わるかも知れない!

 ともかく、自分でも何を言っているのか良く分からないまでにグダグダな状態になってしまったのだが、人にわざわざ見せ付けてくれるユニクスの態度は、ハッキリ言って私のヘイトが無駄に溜まるだけに終わっていた。


 挙げ句の果てに、


「所でリダ様? どうですか? 私の水着は? こうぅ……ぐぐっと来る物のがありませんかっ!?」


 なんて事を言って来る始末。


 やっぱりアレか?

 私、綺麗でしょう? 凄いでしょう? 誉めて誉めてっ!?……って事を言うタイプの目立ちたがり屋タイプの人間なのか?


 ズバリ言うが、自意識過剰なんだよ!

 こっちはお前の腹みて羨ましいとか思わないんだよ!

 お前の足を見て『ほっそぉ~い! しかも長いっ!』とか、思わないんだよ!

 お前の胸を見て『でっか! しかも形も綺麗だし……』とか思わないんだよ!


 ちょっとしかっ!

 

 羨ましい気持ちは確かにあるんだが、あたかも己の肢体をこれでもかと言うばかりにアピールされると、こっちとしても腹立たしさの方が先を行ってしまう。


 くそ……どうせ私は、お前の様なモデル体型にはなれないよ!

 どっちかと言うと庶民的な体躯をしているよ!

 なんなら、ウエストだってそこまで綺麗なくびれとかないよ!


 でも、デブじゃないからなっ!?


「リダ様、何とか言って下さいよ? ねぇ? どうです? どうですかぁぁぁっ!」


 私の中にあるヘイトがグングン上昇して行く中、ユニクスは軽くかがみながらもバストラインを強調する様な体勢なんぞを取ってみせた。


「やかましいっ! お前のプロポーションが凄いのは最初から分かってたんだよ! 水着姿になって『ほら? 私って着痩せするタイプだから?』とか言って、無駄に胸を強調するバカと同じ様なアピールするんじゃないよっ! 私に喧嘩を売ってるのかっ!?」


「……はっ! そ、そんな……違うんです! 今回に限って言うのなら、リダ様の平らな胸元を嘲るつもりがあっての態度ではありません! なんと言うか……一言で言うのなら、私を見て欲情して欲しかったんですっ!?」


 ドォォォォォォンッッッ!


 ユニクスは再び爆発した。

 今回は、いつもよりも魔力を加えてやった!

 

「はぐわぁぁぁっっっ!」


 結果、ユニクスは爆風に吹き飛ばされて行く形で、ひゅるるるぅぅぅ……っと、青空に向かって飛んで行く。


 ……全く、本当に……人を馬鹿にするだけではなく、欲情させたかったとか……私はお前と違って、同性にそんな興味なんかないからなっ! むしろ気持ち悪いわっ! 頼むから私にレズの気持ちをそのまま押し付ける様な真似をするんじゃないよっっ!?


 普段よりも魔力を強めて爆破してやった為、ユニクスは海岸の果てまで飛んで行ったまま戻って来る様子がない。


 まぁ、ユニクスだし……死にはしないだろう。

 何にせよ、これでしばらくは静かに娘と海水浴を楽しむ事が出来るな。


「リダ様っ!? なんですか、その水着はっ! そんな水着は自分が許しません! そう……そうです! こんな最高のバケーションがあると言うのに、自分のオカズ……いや、リピドー感を際立たせる最上の水着を身に付けないで良いと思っているんですかっ!? いや、ダメだ! ダメ過ぎる! そんな事は、世間が許しても自分が許せない! よって、用意させて頂きました! 燃える様な赤い赤い、紐パンのビキニをっっ!?」


 ドォォォォォォンッッッ!


 そして、前触れなく涌いて来た変人その2が見せる魂の主張が海岸へと響き渡った所で、私に爆破される。


 つか、お前まで来てるのかよ、バアルッッ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ