表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こうして私は無双する・リダVer  作者: まるたん
第一編・編末おまけ短編
60/1397

会長、勇者の導きにより合コンに参加する【5】

 なんて事だ。

 

 こんな身近な所に、私の知らない未知のトワイライトゾーンが存在していたとはっ!


「リダさん見たいな綺麗な人と、僕なんかが一緒の席で良かったのかな?」


 良いです! てか良いに決まってます!


「大丈夫ですよ。むしろ、私なんかで良かったのか、私が心配です」


「はは、そんな事はないよ? リダさん。貴女はとっても魅力的だから」


 おぅふ......。

 ヤバい、なんか脳みそがおかしくなる様な、可愛くて格好良い笑顔を満面に浮かべるショタ君がいる。


 そういえば、自己紹介した時に名前聞いたんだけど、また忘れてしまった。

 どうも私は、人の名前を覚えるのが苦手な気がする。


 こないだの剣聖杯で見た時のショタ君の名前も聞きそびれてたしなぁ。


 ま、いいか。


 取り敢えず、ショタ君で。


 このショタ君が私と良い関係になったら、その時にもう一回聞こう。

 ......名前を。

 

 なんとなく、今更とか言われそうな気がするが、その時は素直にごめんなさいと謝る事にして。


 他方を見ると、ユニクスは友達のトモヨさんだったか? まぁ、その子と一緒に楽しく談話していた。

 合コンはどうした勇者ビッチ


 もしかしたら、ユニクスこそ男との経験値が少ない女だったりするんじゃないのか? とか、妙な疑念が私の胸中に浮上した所で視点をフラウに変えた。


 フラウの所には......うぁ。


「フラウたん、かっ可愛いねぇ......はぁはぁ!」 


 彼女の隣には、凄いモンスターが座っていた。

 デブで眼鏡の凄いヤツだった。


 まぁ、しかしだ?


 世の中には、デブが好きな女だっているし、眼鏡が理知的だと思うヤツもいる。


 身体的な好みよりも、精神的な好みで相手を好きになる女子は多いのだ。


 しかし、物には限度がある。


 これら二つが両方結合し、なおかつオタクっぽい雰囲気まで醸し出してしまうと、これはもうモンスターだ!


 この要素のどれか一つだけでもかなり濃厚なインパクトがあると言うのに、三つ全てを忠実に再現しているモンスターは、流石の私も口元が引き釣った。


 今回の合コンメンバーを見る限り、驚く程にイケメンばかりと言う奇跡が起きている。


 だがしかし。

 その奇跡の最中、もう一つの奇跡が起きていたのだ。


 なんだ? アイドルの養成学校か何かと合コンしてるのか? とか言いたくなるばかりの美男子が結集している条件下で......しかし、その中に潜んでいたモンスターに声を掛けられると言う奇跡に遭遇していた。


 凄い確率だ......絶対数からすれば、イケメンに声を掛けられる可能性の方が圧倒的だと言うのに。


 その確率を乗り越え、唯一のキモオタに声をかけられると言うダブルミラクルを引き起こしていたフラウ。


 そこにビックリしか出来ない私がいた。

 まぁ、しかし......だ。


 フラウは少し夢見ガチだ。

 特にさっきは少しお花畑の少女になっていた。

 あれは危険だ、危険過ぎる。


 きっと、現実と言う物を受け入れられなくなるだろう。


 ここで、一度現実を知るのには丁度良い荒行になったのかも知れない。


 まぁ、ほら。


 特に危害を加える様子はないし。

 何より、面白いし。

 取り敢えずは放って置こう。


 フラウが想定外だろう苦行の道に突き進んでいた頃、ルミ姫様はと言うと......。


「ルミさん......俺、ちょっと本気になれそうな気がする」


「本気? 何を本気になるんです?」


「君に夢中になれそうな気がするんだ」


「夢中ですか? 良く分かりませんが、夢中になれる事は良い事ですねぇ。あはは~」


 何やら、全然噛み合っていない会話とかしていた。

 もう、天然ボケが思いきり炸裂していた。

 これを計算でやっていたとしたら凄い策士かも知れないが、当然ルミ姫様にそんなオツムなど、あろう筈がない。


「そんなヤツは気にするなよ、ルミ。俺なら、お前の事を色々と楽しませる事が出来ると思うぜ?」


 そこでもう一人のイケメンがルミに声を掛けていた。

 奇しくも、フラウの妄想染みた状態にルミがなっていた。


 まぁ......な?


 確かにルミは姫様だけあって、可愛くて綺麗で気品とかあって、ロイヤルな笑顔を標準装備してる超乙女なヤツではあるんだけど、だ?


「楽しませる? あはは~。今、すっごく楽しいから、私はそれで十分かな」


 上手く言葉を避けてるっぽい台詞を言ってるが、実はただの天然だ。

 ある意味、相手を手玉に取ってるぞ......。


 そんな、天然姫を傍目で見ていた私だが、


「どうしたの? 友達の事が気になる?」


 少し不安気に、自信なさそうな顔をして......でも、精一杯の笑顔なんかを作ってくるショタ君がいた。


 ぐぁっ!


 こ、これは反則だろう!

 何? この、愛玩動物にだって真似出来ないかまってオーラはっ!


 ああ、ダメだ。

 この顔は反則過ぎる!


 私の精神は地味におかしな所に向かっていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ