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こうして私は無双する・リダVer  作者: まるたん
第五編・最終章
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助け合える明日へ【14】

 そして、そんなつまらない事で悩む必要もなかったな!


 どちらにせよ、私は考えを改めてくれた山神様に、心からの同調をするのだった。

 こうやって、少しずつ……でも確実に友好の和が広がって行けば、争いの種がなくなって行くんじゃないだろうか?

 

 ともすれば……一度は和解しても、些細な事から再び争いを始める事になるかも知れないけど……でも、一度は気心が知れた仲であるのなら、話し合いで解決出来る可能性は高い。

 結局の所、仲良くやって行く事が出来るのなら……互いに協力する事が出来るのなら、とっても建設的な思考を作り出す事が出来るんじゃないかと思える。


 少なからず、顔を会わせれば殺し合いに発展する様な仲であるより、互いに協力し合う仲であった方がより合理的で平和的な日常を送る事が出来る。

 それだけは確かなのだ。


 今後は、魔狼フェンリルとの友好を皮切りに、他の野生モンスターとも和睦を深める事が出来たのなら、私が言う事は何もないな。


 飽くまでも私の願望が色々と都合良く含まれているかも知れないけど……きっと、この山の未来は明るいのではないかと思う。


 モンスターと人間との間に生まれた友好は、ここから始まるのだから。


「あ、リダ! ここに居たんだ?」


 山神様と魔導師組合との間に刻まれた友好に、思わず顔をほころばせていた頃、後ろの方からフラウの声が転がって来た。


 山神様の社に残ったフラウ達……上位魔導師の受験組は、単純に社の中で今か今かと敵を待ち受け……そして、誰も来ないまま終わった。


 最初の方は、かなり緊迫した空気が周囲にあったらしい。

 主戦力でもある私が抜けた事で、フラウ辺りは自分が頑張らないと! って感じで、かなり意識していたらしいのだが……結局はその緊張も、時間と共に薄れて行ったらしい。


 最終的には、誰も来ないんじゃないのか? って感じになってしまい、最終的にはルインとメイス……そして、セツナさんと四人で雑談するだけに留まった……らしい。


 フラウ達、上位魔導師受験組の視点から考慮すれば、見事な肩透かしと言うか……まぁ、そんな感じだったのだろうが、考え方によってはそれで良かったんじゃないかな?……とも思える。


 むしろ、フラウ達の社が襲われてる事態が発生していたとすれば、最悪の事態が発生していた可能性すらある。

 例えば、私が負けたりとかな?


 もし、私が人工邪神に殺されたと仮定すれば……この山は地獄絵図と化していただろう。

 社を守っていたフラウ達だが、成す術もなくやられていたに違いない。


 そこらを加味するのであれば、敵が社を襲撃する事なく、雑談してたら戦闘が終了してしまった……って感じの方が、色々と良かったんじゃないのかな? と思う訳だ。


 果たして、フラウは結果的にではあるのだが……棚ぼた状態になった。


 どう、棚ぼたか? 


 特にフラウの意思でそうなった訳ではないのだが、結果だけを見れば……ただ社で受験組と雑談をしているだけで、最終試験の合格を言い渡されたからだ。


 ……そう。


 最終試験の結果なんだが、魔導師組合の粋な計らいにより、今回の試験結果は満点通過と言う事にして貰えたのだ。


 魔導師組合いわく『今回の試験は得点を付けようがない』と言う判断になってしまったらしく『もう、満点と言う結果で問題ない』とか言う、地味に大雑把な回答をフラウ達に言い渡したと言う。


 この話を耳にしたフラウ達は、なんとも複雑な気持ちになったと言う。


 ……無理もない。

 実際にフラウ達がやった事なんて、社を襲撃しようとした族長精霊から防衛を果たし……そして、その社で雑談していただけだったのだから。


 正直、この試験は延期になって、後日再試験を言い渡される事になるのかなぁ……的な事を、かなり曖昧に考えていたらしいのだが、まさかそのまま合格になってしまうとは、やっぱり思わなかったらしい。


 まぁ、魔導師組合側も面倒臭かったのだろう。

 少なからず、面倒臭がりな連中が多いからな『再試験? いいよもう、世界救うレベルの凄い事してたし、面倒だから合格にして上げるよ』って感じなんだろう。

 本当に適当な連中である。


 しかし、粋な計らいと言う考え方も出来るし……何より、これから再試験とか言われるのは、私としても嫌だ。

 やっぱり面倒臭いし。


 …………。


 ま、まぁ……私も面倒臭いので、よしとして置こう。


 何はともあれ、こうしてフラウの上位魔導師試験は、見事合格と言う形で終了して行くのだった。


 そして、本日は上位魔導師になった証を授与される予定だったりもするんだが、


「そう言えばフラウ? 確か、上位魔導師の授与式ってもうすぐだったよな? 行かなくても良いのか?」


 ふと、私は思い出す様にフラウへと尋ねると、


「なんで他人事の様に言ってるのかな?」


 フラウは少しイラッとした顔になって私へと答えて来た。

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