精霊魔王・カワ子VS会長・リダ【25】
『ああ、そうだな! 一緒に頑張るかっ!?』
カワ子の言葉に、笑みで頷く私がいた時だった。
「待つんだおぉぉぉぉっっ!」
何処からとなく愛娘の声が転がって来る。
そう言えば、さっきから何処かに行ってた様な?
直後、私とカワ子の前にやって来たアリンは……何か右手に小枝を握っていた。
……これ、もしかしてあれか? 生存確認か?
アリンのマイブームなのかどうかは知らないが、私に爆破された連中の状態を確認するに当たって、最初は小枝でツンツンと突ついたりしていた。
私的に言うのなら、それをやる必要性が何処にあるのか分からないが……小枝で突ついた後にダメだと判明した場合は治療魔法で回復させてたりもしていた。
つまり、今までここに居なかったのは、
「リダ様ぁぁぁぁっ! 今度は私も共に戦いますよぉぉぉっっ!」
ああ、やっぱりか。
直後にユニクスの声がした。
みれば、その近くにバアルも立っていた。
「もちろん、リダ様の為なら自分も参戦します。なんなりとご命令下さい」
「分かった。じゃあ爆発しろ」
「わかりました! では早速爆発を!……いやいやいやっ! リダ様! なんで敵を前に爆発しないと行けないんですかっ!?」
「ん? ああ、えぇと……ほら、あれだ? 自爆して相手をやっつける……とか?」
「私は自爆テロのテロリストですかっ!? しかも、それ、今即興で考えたヤツでしょうっ!?」
ああ、もう、うるさいなぁ……。
『……そろそろ、茶番はやめにしないか?』
ほら見ろ! クリーチャーもバアルの馬鹿さ加減を見て、イライラし出したぞ!
『ああ、そうだな? それじゃあ……やろうか? 未来からやって来たとか抜かすクリーチャー野郎』
私の事を胸無しとかほざいてくれた、節穴の目を持つクリーチャーへと私は口を動かす。
お前には、冥土の片道切符と眼科の診療券をくれてやる! 覚悟して置けっ!
かくして、私達は思いも寄らないタイミングで西側諸国の研究所から生まれたのだろう人工邪神との激戦を繰り広げる事になって行くのだった。
……と言う所で、今回はここまで!
次回に続く!




