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こうして私は無双する・リダVer  作者: まるたん
第四編・編末オマケ短編
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リダさん親子の平凡な一日【21】

 私的には、ルゥの感覚に対して、幾分かの不本意な感情を抱いてしまう部分もあるが……敢えて何も言うまい。

 どの道、私から生まれた後世の人物がいたとするのなら、間違いなく調和と平和を大切にするだろうから、争うと言う意思を持つ事もないだろう。

 それならば、わざわざ反論するまでもない内容でもある。

 ……でも、私は大魔王ではないからな?


 話を戻そうか。


 華麗なる三人抜きを果たしたアリンが、次なる四人目と対峙する事になるのだが、


「すいません……負けで良いです」


 四人目は棄権して来た。

 …………。


 もう、きっと……対戦相手はアリンをただの三歳児とは見ていなかった。

 むしろ、三歳児の皮を被った魔王的な視点で見ていたのかも知れない。


 どちらにせよ、教えた覚えもない私の必殺補助スキルをも展開されたのなら、相手には万が一にも勝機はない。

 賢明な判断であると言わざる得ないだろう。


 むしろ、アレを見て戦いたいと考えるお馬鹿さんは、コッチ側の面子にだっていないと思う。

 試しに聞いて見るか。


「なぁ、フラウ? お前……アリンと戦って勝てるか?」


「え? それは……私に死ねと?」


 誰もそんな事は言っていない。

 割りと本気で私に言ってたフラウ。

 取り敢えず、勝敗以前の問題だと表現したいんだろうなぁ……と言う事にしておいた。


「まぁ……言いたい事は分かったよ。んじゃルミは?」


「無理、絶対に無理、てか無理スペシャル」


 正直過ぎて笑えない返答がやって来た。

 てか……無理スペシャルってなんだよ?

 特別な無理って、言葉的にもおかしいからなっ!?


「そうか……じゃあ、ルゥは……」


 どうなんだ?……と言おうとしたが、


「聞く前に分かるのでは?」

 

 ピシャリと真顔で言って来た。

 とっても優秀なルゥらしい回答だな……てか、少しは悩んで欲しいんだけど。


 何にせよ、これでお開きになるのかな?

 四人目の棄権を確認した所で、私は終了の整列をする為に立ち上がる。


 対戦結果がどうあれ、終了後にはお互いに整列して一礼。

 それで合同訓練が終了する事になっている。

 ……いるんだが。


「まだ、勝負は終わってませんよっ!」


 ババーンッ! と言う感じのド派手な声を大きく放つ無謀な乙女が一人いた。

 

 叫んでいたのは、特別学科チーム最後の砦にして、一学年全体で成績首位を独壇場で誇る、天下の拳聖様だった。

 正確に言うのなら、拳聖見習いではあったんだが。


 将来は、歴代拳聖の中でもトップクラスの実力を秘める烈椀の少女……メイは、


「私が相手です! さぁっ! どこからでもバッチリ! 正々堂々と勝負しましょう!」


 キリリッ! っと、顔を思いきり引き締めてからアリンへと叫んで見せた。


 ……程なくして。


「メイ……幾らメイでも、相手が悪いよ……」


 次鋒で戦った、精霊使いの少女がメイへと耳打ちする。

 そこから、巨漢の男が頷いて、


「そうだぞ……見た目はアレだが、やっぱり先輩だって思い知らされたし……」


 メイへと助言する形で口を動かしていた。

 巨漢の男は、もしかしたらアリンを外見は三歳児だけど実年齢は自分より上の二年生……と言う印象を持ったのかも知れない。

 勘違いも甚だしいが……誤解を解くと、もっと面倒な事になりそうだから、敢えて聞き流して置く。


「情けないなぁ……ほら? 見なよ? あんなに可愛いチビッ子だよ? 本当なら、私達が色々と教えたりしないと行けない様な相手だよ?」


 メイは嘆息混じりに、精霊使いの少女と巨漢男に言って見せた。


 二人は苦い顔になった。


「メイこそ……さっきの戦いを見てなかったの?……アレ、どう見ても普通のチビッ子じゃないよ」


「だよな……あれは、絶対に見た目で相手を騙す為のフェイクな格好だと思う。今日の俺は一つ勉強させて貰ったぜ」


 二人は口々にメイへと答える。

 特に巨漢に関して言えば、新たな教訓を胸に刻んだ様子で何よりだ。

 こうやって、色々な経験を積む事で、様々な判断材料を得る事になるのだろう。


 そう考えると、今回の訓練は身のある有意義な物であったのかも知れないな。


 他方、メイちゃんはと言うと……。


「そんなの、やってみないと分からないじゃないのっ!」


 うん、そうな……やってみないと分からない部分はあると思うよ。

 何事も、やりもしない内に諦める事が、一番やっては行けない事だ。


 ……しかしながら……ねぇ?

 私的な視点で言うのなら、それには限界と言う物があってだ。

 そして、時には身の丈と言う物を配慮しないと行けない時がある。


 現状が、まさにそれだ。


 ……やれやれ。


「アリン……まだ、やれるか?」


 これはきっと、実際に現実を見ないと、メイちゃんは納得しないだろう。

 思った私は、既に近くにやって来たアリンの頭をやんわりと撫でながら尋ねて見る。


「うん! やれう~っ!」


 元気な返事が、花丸笑顔とセットでやって来た。

 ……ヨシ。


「それじゃあ、最終戦と行こうか」


 私は笑みで答えた。

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