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こうして私は無双する・リダVer  作者: まるたん
第三編・編末オマケ短編
219/1397

こうして実技試験は鬼門となった【15】

「リダさんは、心身共に御強いのみならず、人としての人徳にも優れています。いずれ一国の主として、多くの民衆へと己の愛を注がないと行けない私から見るのなら、これはとても勉強になります!」


「そ、そうか……よかったな」


 本当は色々と否定したい部分もあったんだが……この手の人種は、私が何を言っても耳を傾けない。

 まぁ……それに、一応の理解と言うか、私と言う人間を高評価してくれた訳だし、否定するのも悪い気がした。


 でも、肯定出来る程、私は人間そこまで図太くもない。

 ここは、適当にお茶を濁す辺りで終わらせて置きたい所だ。


 ……と、こんな事を考えていた時だった。


「それより、リダ?……特待生達が、地味にアンタへとライバル心を持ってたよ?」


 フラウが、いつになく真剣な顔になって言う。


「ライバル心?」


「ああ、そこは私も気になっておりました。リダ様が実はこの学園に通う生徒で、もうすぐ二年生になるだけの存在であった事が、強い競争心と言いますか……闘争心を生む切っ掛けになった模様です」


 キョトンとした顔で言う私に、ユニクスが続けて答えた。

  

「つまりあれか? 単なる二年生でしかない私に対し、順位的に下位であったとは言え、これまでの特待生が全く歯が立たないって事が気に入らない訳か?」


「うーん……近いかな? 単純に気に入らないと言うより、俺または私がアイツを倒してやるって風潮?」


 それは面白いな。


「あははっ! 良いな? 良いぞ? 面白い! それなら後半はもう少し気合いを入れてやってやろうじゃないか? 私を倒すぐらいの気持ちで、思いっきりぶつかって来るのなら、私も相応の態度を見せてやろう!」


 燃えて来たぞ!

 やはり、特待生と言うからには、その程度の意思を持ってくれないとなっ!


 思った私は、ついつい高笑い。


 そんな私を見て、


「リ、リダ様……高揚なされるも良いのですが、ホドホドになさって下さい」


 ユニクスは思いきりドン引きする形で口を動かし、


「そ、そうだよっ! リダが本気とか……特待生の子達、怪我所か死んじゃうからっ!」


 フラウは本気で特待生を心配していた。

 私って……一体。


「うーん……でも、そっちの方がリダらしいかな? ほら? 弱い相手でも容赦しないってトコがさ?」


 そこでルミがコロコロと笑って言う。

 私がいつ、そんな酷い真似をしましたかねっ!?


「っ! リダさん! そ、そんな……本当のリダさんは、そこまで無慈悲な方だったのですか!?」


「いやいやいやっ! 違うし! そもそも、ルミとかにも優しくしてるし!」


 フルフルと身体を震わせ……顔で信じられないと言ってたいたルゥに、私は必死で否定の声を張り上げた。


「そう? 私、こないだの剣聖杯で二回当たったけど、結構酷い目に遭ってた気がするんだけど?」


「遭ってないだろ! てか、その内の一回は私が何もしない内にお前が勝手に気絶して、事実上の不戦勝だったじゃないかっ!」


 もう……私、泣いて良いか?


「私……リダさんと言う方が、どんな方なのか、分からなくなって来ました……」


 怯える様に声を震わせて言うルゥ。

 ……いや、だからっ!


「私は本当に、一方的な暴力なんて、振るわないからなっっ!」


 こんな感じで、私の休憩は終わって行った。

 取り敢えず……ルゥとの誤解は少しだけ解けた気がするが、完全ではなさそうだ。


 後で、少しでも仲良くなれるように、ルミと三人でトウキの街を案内しようか……。

 ……くそぅ……なんか、納得行かない。


 地味に不満を抱きつつ、私の後半戦が始まって行くのだった。




      ◎○●○◎


 


 後半戦が始まった。


 案の定と言うか……フラウ達の情報通り、特待生達のやる気は満ち満ちていた。

 うむ! 良いぞ! 

 やはり、そう来なくてはなっ!


 後半戦の一人目……順位で行くと四十九番手だって特待生は、無手での勝負を挑んで来た。


 へぇ……。

 これまで、色々な武器や魔法を駆使して来た人物は多数いたけど、普通に武器なしの無手で挑んで来たヤツは初めてだった。


「はぁぁぁっ!」


 開始の合図と同時に、特待生は素早いフットワークで私の眼前にやって来る。


 ドンッッッ!


 ……お?


 素手とは思えない、強烈な一撃だった。

 防御壁には傷一つ付いてはいないが……恐らく、それはマクロ的な物だろう。


 簡素に言うのなら、外見上はヒビ一つ入っていないが……ミクロ的な尺図で見ると、ほんの少しダメージを受けているのが分かる筈だ。

 なんてか、これを同じ場所に何回も何十回も攻撃を続けて行けば、いずれヒビが生まれて行き……最終的には崩れて行くに違いない。


 そして、それを狙っているのだろう。


「はぁぁぁっ!」

 

 ドンドンドンドンッッッ!


 彼は、全く同じ場所を、寸分違わぬ正確さで打ち続けている。

 この正確さは武器だな。

 

「威力も高得点、早さもあり、なにより正確……と」


 特待生の猛攻を受けつつ、私はサラサラと評価を付けて行った。

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