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こうして私は無双する・リダVer  作者: まるたん
第三編・最終章
204/1397

輝いた明日へ。ゴグゴグマの巨人【21】

 ……かくして。


「またな、アウロス族長! コーモランやブランダーにもよろしくと言っておいてくれっ!」


 私は快活な笑みを作って、みかんが召喚した魔法の絨毯じゅうたんに乗ってみせ、


「お世話になりましたアウロス族長。また、遊びに来ますね」


 ユニクスが淑やかな笑みを作りつつ、アウロス族長にペコリと頭を下げてから魔法の絨毯に乗って、


「アウロス族長! ニムロドとインケールとスカジによろしくって伝えて下さい! あ、あと、シャルルに今度はお姉ちゃんがアップルパイの作り方を教えるからと伝えて下さい! えぇと、それと……」


 最後にフラウが里にいる子供達の名前を次々と上げて行った。

 いつぞや、里の防備を固める作業をしていた時、子供達の世話役をしてた事が切っ掛けで……今や、里のお姉ちゃんになっていた節があるフラウ。


 だからして、色々と言いたい事があったんだろうとは思う……思うんだけど、長いぞ!


「てか、お前だけでも残るか? まだ春休み期間中だし……」


「ううん! ルミのピンチと聞いたら、私だってぼけっとなんかしてれられないものっ!」


 フラウは気合いを入れて叫ぶ。

 そこから、ルミ達が乗っていた飛竜にまたがった。


 みかんが召喚していた魔法の絨毯も、結構な人数が乗ってしまったせいで、地味に乗るスペースが少なくなっていたからだ。

 

「フラウ……ありがとう!」


 全く迷う事なく、親友のピンチを助けようとしていたフラウを見て、ルミは少しだけ涙ぐんでいた。

 何だかんだ言って、この二人は良い好敵手であり、良い親友でもあったのだ。


 ある意味で、とっても良好かつ素晴らしい関係と表現出来るかも知れないな。


「みなさん! また遊びに来て下さい! 巨人の里は、いつでも貴女方を歓迎しますから!」


 魔法の絨毯と飛竜が高度を上げ、飛行船へと向かって行く中、アウロス族長は最後まで律儀に手を振りながら、私達を見送った。



 『ありがとう!』



「……?」


 その時、何処からとなく声がした。 

 誰の声だったのかは、結局最後まで分からなかった。

 けれど、多分……なんとなくだけど、思う。


 私にありがとうの言霊を飛ばしたのは……きっと、島だ。


 この世界における全ての巨人……その祖先に当たるらしい、大巨人。

 長い長い時の果て……悠久の中に埋もれる形で、寓話だけが現在の世に名残で残っているだけなのだが、その島は大巨人の身体で出来ていると言う。


 故に、巨人達の聖地となっている。


 ふと、島を見た。


 もしかしたら、ただの聞き間違いだったのかも知れない。

 もしかしたら、偶然、ありがとう! と言う言葉に似た音が聞こえただけだったのかも知れない。


 けれど、私は言った。


 島に向かって。


 こちらこそ、ありがとう!


 楽しい思い出……里のみんなとの出会いをくれた大巨人の島に、私は心からのありがとうを捧げつつ、私は巨人の島・カウルを去って行くのだった。


 








                                          -第三編・了-






 《追伸》



 …………あ、パラス忘れた。

 ま、まぁ、ヤツも地元で楽しくやるだろう!


 ……と、言う事で、この話の完全なる続きはイリVerの第二編の後半辺りで始まると思う。

 まぁ、気になった人は見て貰えたら嬉しい。


 多分、この時点では、イリ本編でそこまで進んでないと思うがなっ!


 何にせよ、次のページからは恒例の編末・おまけ短編になるぞ。


 感想・評価などなどは、いつでも待ってるぞ! よろしくだっ!


 そんな所で、以下次回!

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