表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1351/1397

魂の追憶【11】

「……あれ? 兄ちゃん達も来てたの? 凄い偶然もある物だねぇ〜?」


 私がユニクスに引っ付かれて困窮していた頃、またもや思わぬ角度から軽やかな声が聞こえて来た。


 ……ん? おっ⁉︎


 声がした方角を見ると……思わず二度見してしまいたくなるまでの美少年が!


 うむっ!

 これは、混じりっけナシの美少年!

 まるで天使の様な可愛い顔をした、ショタ系の美少年だった!


 きっと童顔!

 だって、普通に中学生ぐらいに見えるものっ!

 なんなら、小学生と形容しても良いんじゃないのかな?


 どちらにせよ、なんて私好みな顔をしているのだろう!


 そう思ったのも束の間……私はその直後に彼の背後に存在する守護霊オラを見てしまうのだ。


 グォグォとうねる様な暗黒色だった。

 闇より暗い闇とは、まさにこの事を言うのではなかろうか?


 もはや、禍々しいレベルと形容出来よう少年の守護霊オラに、私は思わず息を飲む……そして、


「あわわわ……」


 ルミが完全にパニックを起こしていた。

 つか、然りげ無く逃げる気満々だった割りには、まだ居たのね?


「むぅ……」


 他方、ユニクスも顔をしかめていた。

 ユニクスには守護霊オラを見る能力はなかった筈だが……恐らくは、勇者としての能力に目覚めた事で、第六感の様な物が働いたのだろう。


「これは……リダ様に近付けては行けない予感がします! 主に顔が危険です!」


 ……と、思っていた時が、私にもありました!


 どうやら、ユニクスが恐れていたのは、彼の外見だった模様だ。

 言いたい事は分からなくもない程度に可愛い顔をしているけど……私はフラウの様な節操ナシではない!

 少なからず、守護霊が暗黒色の時点で願い下げだ!

 真っ白だったら、ちょっとは考えたかも知れないけどなっ!


「あれ? リダ姉じゃん? こんな所で、何してるの?」


 程なくして、やや小走りで体育館へとやって来ては、私へと軽く声を掛けて来たのは……メイちゃんだ。


 メイちゃんは特進科の一年生……って事は、この子はやっぱり私の後輩に当たるのか。


 ぐ、ぐぅ……。

 クソォ……後輩かぁ。

 しかも、可愛い後輩かぁ。


 惜しい! メッチャ惜しい!

 

 こんな可愛い後輩が居たら、絶対に私的には可愛がってあげたい!

 そりゃもう、丹精込めて可愛がってあげたいではないかっ!

 でも、暗黒色の守護霊なんだよぉぉぉっ!

 もう、絶対に性格が捻じ曲がってるんだよぉぉぉっ!


 余りにも惜しい相手を前に、私は痛切な心の嘆きを心の中一杯に轟かせてしまった!


 そんな時だった。


「ふぅん? なるほど? この人がリダ・ドーンテンさんか? あはは! 美人さんだね! 良かったよ!」


 美少年は、朗らかに笑って言う。

 ぐはぁぁっ!

 なんて事だ! 猛烈に可愛いではないかっ⁉︎


 もう、心が闇色でも良いんじゃないのかな?

 やっぱり、ほら? 外見って大事だし?


「リダ様! お待ち下さい! あなたは何か悪い魔法に掛かっております! こうぅ……なんか、えぇと……ともかく悪い魔法です!」


 どんな魔法なのかな? ユニクスさんよ?

 美少年の笑みに、眼福と言う名の至福で心が満たされていた直後、ユニクスの顔面ドアップが……って、やめろぉぉぉっっっ!


「つか、ユニクス! お前はいつまで私に引っ付いている気だっ⁉︎ いい加減に離れろぉぉっ!」


「いやです! このユニクス! 死んでもリダ様を離しませんよ!」


「じゃあ、爆破してやろうか?」


「はい、離れました! これで良いですかっ⁉︎」


 右手をユニクスの顔面に向けた瞬間にユニクスはソッコーで離れた。

 本当に、こうでもしないと離れないからマジで困る。


「うん、やっぱり綺麗だね、リダさんは? これで、安心して言えるよ」


 他方、美少年が私の近くにやって来ては、眼福レベルの笑みを柔和に浮かべてから、再び口を動かした。


「リダさんは、僕のお嫁さんに相応しいと思った」


 ………。


 ……え? なんて?


 私はポケーっとなってしまった。


 え? えぇっ!


 こ、これ……って、つまり……告白っ⁉︎

 いやいや、告白をすっ飛ばして、プロポーズなのではないのかっ⁉︎


「貴様ぁぁぁぁっ!」


 直後、ユニクスが憤然とけたたましい怒鳴り声を美少年へと浴びせた。


 完全にいきり立ったユニクスは、憎悪の権化状態のまま美少年の胸倉を掴んでやろうとするのだが……


「待って下さいユニクス先輩!」


 ……と、そこでトンネル君が素早く間に入って来た。


「……どけ。ソイツを生かしては置けない」


 結果的にトンネル君の通せんぼを喰ったユニクスは、殺意の波動っぽい物を眼光に乗せる形で睨みながらも、トンネル君へと声を吐き出していた。

    

「だから、待って頂きたいのです。ユニクス先輩。弟のサービエがちょっと冗談めいた失言をしてしまった件については、僕からも謝ります……ですから、どうかこの場は穏便に済ませては頂けないでしょうか?」


 答えたトンネル君は深々と頭を下げた。


 うむぅ……。

 普通に、外見だけを見ていると、本当に出来た人間なんだけどなぁ。

 平和主義者の仲介者ピース・メーカって感じの立ち位置だ。


 だけど、守護霊オラは黒いんだよな?


 ついでに、もう一つ思った事がある。


 トンネル君は、どうしてユニクスの名前を知ってたのかな?

 私との会話から、ユニクスの名前を知ったと言う事なのだろうか?


 それにしては、最初から知っていたかの様にも見えたのだが……どうなのだろう?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ