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加護と剣聖杯と勇者様【26】

 能力が急上昇した事により、ユニクスは段違いの身体能力を驚異的に見せて、その場から離れようとして見せる。


 このタイミングでユニクスを逃してしまえば、私の敗北は濃厚だろう。

 レベル9は、やはり今の私にとっては背伸びした能力上昇技で……エナジー消費が半端ないからだ。


 よって、ユニクスはこの場から自己最高の能力値を以て、全力で逃げ出せば自分の勝利が確定する。


 もちろん、逃がさん!


 逃げるユニクスを見た瞬間、私は即座に右手をユニクスに向けた。

 

 最後は、やっぱり私らしく。

 なんとなく、これでフィニッシュを決めると、またもや周囲の面々に『呪われしドーンテン一族!』とか言われてしまいそうで不満が爆発してしまいそうなのだが……しかし、やっぱり最後の技は、私の中ではこれしかないのだ!


 超絶エグジグリィ炎熱爆破魔法フレインダムド


「え? いや、リダ様? なんですか? それ?……いや、そんなの初めてなんですけど?……超絶? なんですか? や〜め〜てぇぇぇっっ⁉︎」


 ドォォォォォォォォンッッッッ!


 想像を絶する、強烈な大爆発が起こった。


 良く見ると、イシュタルが作っていた防壁に亀裂の様な物が生まれていた。

 ……う、うむ。

 ちょぉぉぉぉっと、私も頑張り過ぎてしまったかな?


「……リダさんは異端児ですね? あのドーンテン一族である事を考慮しても、尋常ではありません」


 その頃、少し離れた所で呟くイシュタル様がいたのだが……それは、どう言う意味かな?

 まさか、女神様も私の一族を、呪われた一族か何かと勘違いしている訳じゃないだろうな……?


 地味にそんな事を考える私がいる中、


 ひゅぅぅぅぅんっ!


 空から落ちて来るユニクス。


 完全に目を回していた。

 ……つか、普通に考えると、目を回す程度で済んでいるのだから驚きだ。


 私的に言うのなら、身体が完全に木っ端微塵となってしまっていても、なんら驚きもしないレベルの威力があったからだ。

 ……まぁ、ユニクスなら耐えられると思っての攻撃であったから、ある意味で私の予想通りではあったんだけどさ?


 何はともあれ。


「勝者、リダ・ドーンテン!」


 戦闘開始と同時に、闘技場の外へと避難していた審判が小走りにやって来ては、ユニクスの戦闘不能を確認してから勝利者のコールをして見せる。


 ワァァァァァァァァァッッッ!


 審判が勝者のコールを宣言した瞬間……周囲からは、割れんばかりの声が沸き上がっていた。


「ヤベェッッッッ! 剣聖杯で二連覇しやがったぞ!」


「流石は学園魔王リダ……奴に叶う冒険者なんて、この世界には居ないんじゃないのか?」


「リダ様……はぁはぁ……強くて可愛い……はぁはぁ……マジ神! 胸ないのも萌える!」


 だから、最後だけおかしいのが混じるのはデフォなのか?

 しかも、しれっと人の逆鱗に触れる様な事を言っていた様な気がするのだが?


 正直、後で爆破してやっても構わんのだが……今回に関しては許しておいてやろう。

 一応、私を称えてはくれている様子だしな?


 キモいけどっっ!


 ……こうして、今年の剣聖杯もまた私が優勝する事で、学生の大会で会長わたしが二連覇を果たすと言う、地味に大人気ない結果となって行くのだった。


 そんな所で、今回はここまで!


 次回に続く!


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