女神と加護と勇者様【21】
……つまり、あれだ。
普通の人間が不可能と、匙を投げたら……私達の出番だと言う事だ。
「随分と……私達を買ってくれるな……」
私は、誰に言う訳でもなく呟いた。
その時だった。
「……っ! か〜たま! 大変だおっ!」
アリンが、ハッッ! っと気付いた顔になって叫んでいた。
一体、何が起こったと言うのか?
「このページを見るお、か〜たまっ!」
間もなくアリンが取り出したのは……タブレット?
シズ1000がくれたタブレットを取り出したアリンは、画面の中にある何かを指差していた。
その上で答えた。
「もう、このページで21ページ目なんだお! ページ的に章が終わってしまうんだおぉぉっっ!」
……いや、待て。
アリンはかなり真剣な顔になって叫ぶ。
そうなんだけど、そうじゃないだろ……アリンちゃんよ。
「どうしよう、か〜たま! 本当なら、この章で剣聖杯が終わりゅ筈だったのに! 優勝者が決まるぞ! って事を、か〜たまがどや顔で公言してたのに! 終わらなかったおぉぉぉぉぉぉっっ!」
「やめてアリンちゃん! 実は私もちょっと気にしてんだから!」
必死の訴えを見せるアリンちゃんを見て、私は顔を真っ赤にしながらも叫び返していた。
……くっ!
そうなんだよ!
本当は、この章で剣聖杯が終わる予定だった!
だけど、なんか……そのぅ……色々とやってたら、ページ的に無理になってしまったのだ!
………って、これ……変なコメントが入ったりしないよ……な?
大丈夫……だよね?
小説家になろうさんのユーザーは優しいから大丈夫!
……大丈夫……大丈……夫?
ちょっと不安ではあるけど……こ、今回はここまでっ!
次回こそ……次回こそ、ちゃんと剣聖杯が終わるぞっ!
今度は嘘じゃない……かなぁ……多分!
よし、余計な事を言いそうだから、もうこれ以上は何も言わないっ!
そんな所で、次回に続くっ!




