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学園祭と剣聖杯と勇者様【8】

 ……正直、さっきのルミが言った台詞を、クラス・メート達が聞いてなければ良いんだけど……と、妙に心配になってしまう様な台詞を、ロイヤル・スマイルで言っていたルミがいる中、予選はスタートして行った。


 一次予選グループは、全部で五つある。


 見る限り、ルゥ姫とアリン……そして、チャンピオンの三人は全員が別のグループに入った模様だ。


 ……ま、私としてはまずは良しと言った所か?


 一次予選は私の予測通りと言うか、なんと言うか……まぁ、アリン・ルゥ姫・チャンピオンが順当に全勝で一次リーグを突破していた。


「マム! 勝ちました! 全部勝ちました! 褒めて下さい!」


 一次リーグも後半に入ると、これまであった緊張や、ビビリな性質とかもなりひそめ……堂々とした立ち振る舞いで対戦相手を圧倒するルゥ姫の姿があった。


 予選での戦いっぷりを見て分かったのだが、ルゥ姫の魔法はやはり独特だな。

 なんと言うか、驚く程にスムーズだ。

 ともかく、魔導式を出すスピードが恐ろしく早く、次から次へとポンポンと魔法を発動させている。


 恐らく、いつぞやの魔導師クラブで提案していた、簡略文字を使った魔導式をもちいて魔法を発動させているのだろう。


 ……ふむ。

 これは、ちょっと驚いたな。


 魔法の使い方がマニュアル通りと言うか……きっと、教えられたスタイルを忠実に守って動いている結果、お手本みたいな動き方を無意識に行っているんだろうけど、そこらを含めて優等生って感じの攻撃を見せていた。


 私的に言うと、これが初実戦だったのかな?……って感じで、ちょっと初々しさを感じたりもしたが、その反面で末恐ろしさすら抱いた。


 だって、ルゥ姫って……まだ十三歳なんだぞ?

 

 この年齢で、ここまでの事が出来るなんて……未来は、どんな大魔導になるのか?

 私としては、ルゥ姫の未来が恐ろしいよ。

 それと同じ位、頼もしさも感じてはいるんだけどな?

 

「勝ったお、か〜たま」


 他方、アリンの方は……リーグ戦が消化されて行くにしたがって、ドンドンとテンションを落としていた。


 理由は簡素な物だ。


 相手が弱過ぎるからだ。


 三歳児なりに気合を入れて、頑張って勝って行こう!……って気持ちで臨んだ物の、その相手は右手の人差し指で勝ててしまう様な相手しかおらず、思い切り肩透かしを食ってしまった……そんな顔をしていた。


 私としては、アリンが体育館の中で、巨大怪獣染みたパワーを思う存分発揮されたらマジで困るので、テンションを抑えてくれる程度の方が、かえって楽だったりもするんだけどな!


 何にせよ、一次予選は特に大きな波乱もなく終わりを迎えた。


 


 そこから数日後に、続く二次予選が開始される。

 これも、少し前に述べてはいるけど、軽く述べておくと……二次予選は二つのグループから、五人一組に分かれて、総当たり戦を行う。


 こちらも、上位二名が勝ち抜けで、続く最終予選となる学年代表戦へと進んで行く。


 気になるグループ戦なのだが……ああ、これはマジで笑えないな。


 私は、二次予選のグループ・リーグを見て口元を痙攣ひきつらせてしまった。

 

 二次予選のグループAに、アリンの名前があったのだが……。


「うぁ……アリンちゃんとフェル君がぶつかちゃうね……」


 ……と、フラウが苦い顔をしてぼやいた通り。

 早くも恐れていた事が起こってしまった。

 

 一応、この可能性を加味した上で、私がかなり真剣に魔導防壁を張り巡らしてはいたのだが……


「……本当にならなくても良いのになぁ……」


 私は弱々しく毒吐き……天を仰いでしまった。


「どうやら、天は私に味方をした模様ですね」


 他方、ワンテンポ置いてから、ルゥ姫がルミと一緒にグループリーグ表を見に来て、安堵の息を漏らしていた。


 視点をルゥ姫にするのなら、この言葉は納得だ。


 ルゥ姫は、アリンともチャンピオンとも当たらない、グループBに組み込まれていたのだから。


 まぁ、ある意味……これはこれで不幸中の幸いと言える。


 仮に、アリンとチャンピオンとルゥ姫の三人が全部同じグループに位置してしまったのなら、そのグループはまさに死のグループと述べても過言ではないまでの激戦区になってしまったであろう。


「良かったね? ルゥ? これで、アリンちゃんとフェル君がそれぞれ同士討ちになってくれたら、私も次の最終予選で二人に当たらなくて済むから楽になるし?」


 ……だけど、地味に腹立たしいのは何故だろう?


 恐らく、大した悪気があって言っている訳でもないのだろうが……ルミがコロコロと笑いながら、縁起でもない台詞をしれっと口にしていた。


 きっと、ルミからしてもアリン達とは戦いたくないのだろう。


 最後の学年予選で、本戦出場が確定したとしても、学年何位で通過するかの選考が行われる為、そのままトーナメントが続いている。


 よって、ルミの場合は予選でチャンピオンかアリンのどちらか……あるいはその両方を相手にする可能性がある。


 つまり、ルゥ姫がどうのとかではなく、自分が戦いたくないのだ。

 お前ら、親子揃ってヘタレるんじゃないよっっ!

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― 新着の感想 ―
[良い点] せっかくこんな機能があるので使ってみようと思います 漢字とか言い回しが勉強になる 私実は文章を書くのが下手でして それでいろいろ小説を読み漁っているのですがまるたんさんの文章はしっかり構…
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