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こうして私は無双する・リダVer  作者: まるたん
第七編・おまけ短編
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打倒! リダ・ドーンテン!【17】

「……では、行きますよ? リダさん? これが……『幾度もの生死の淵を乗り越えた』僕の集大成です!」


 ドンッッッッ!


 チャンピオンは、物凄い勢いで地を蹴った!


 は、速いっっ⁉︎


 一瞬で間合いをゼロまで詰めて来たチャンピオンは、


 ドスゥゥゥッッッッ!


 はぐわぁっっ!


 強烈過ぎる一撃を、私の腹部に入れて来た。


 一瞬、意識が飛んだ。


 ……あ、アホみたいに強くなっているなぁ……おいっ!


 同時に、アシュアの本気も感じた。


 簡素に言うのなら、私が地面に平伏ひれふした状態で『フハハハッ!』と高笑いしながらも、チャンピオンを私の彼氏にさせ、バアルから恋のライバルを一人脱落させると言う……私からすれば、そもそもここまで手の込んだ事をするまでもない些末な事を、超が付くまでにマジでやって来たと言う事だ!


 ハッキリ言って大迷惑極まるっ!


 バカだとは思っていたが……まさか、ここまでバカな悪魔だったとはっっ⁉︎


 その他、色々と悪態を吐いてやりたい気持ちは一杯あったのだが……その状況を許してはくれなかった。


 口から吐瀉物としゃぶつでも出て来そうなまでに強烈な一撃を見舞って来たチャンピオンは、再び追加で連撃を浴びせて来る。


 ドンッッ!


「ぶはぁっ……っっ!」


 うぁ、マジで死ねる位に強い……。


 再び腹部へと手痛い一撃を放って来たチャンピオンの攻撃を受け……私は後方に吹き飛んだ。


 厳密に言うと『自分から』飛んだ。


 こんなのをモロに二回も喰らった日には、マジで死ねるからな!

 後方に飛ぶ事で、威力を後ろに逃し……ついでに間合いを取る為に自分から真後ろへと飛んだのだ。


 この瞬間、私は悟った。


 レベル5じゃ、絶対に勝てない!……と。


 スーパードラゴン呼吸法ブレイズ レベル6!


 補助スキルのレベルを1上昇させる。


 これにより、私の身体にかかる負担は一気に上昇するが……反面、能力もまた比例するかの様に爆発的な上昇を見せていた。


 その一瞬後、チャンピオンが追いかける形で再び間合いを詰めて来ては、


 ゴォォォッッ!


 唸る様な鉄拳を放って来た。

 元来であれば、周囲に衝撃波が撒き散るレベルの剛拳なのだろう。


 この空間では、音速の壁を越える事で出現する衝撃波や爆風は発生しない模様だが。

 

 個人的にはちょっと不思議ではある。

 しかし……拳を一回振るう度に『ドォォォォンッッッ!』とか『ブォォォッッ!』とか、そう言うアホみたいな効果音と衝撃波が巻き起こると、鬱陶うっとおしくて仕方ない!


 そこらを考慮するのであれば、私にとって都合の良い空間と言えるだろう。


 ガッッ!


 そして、もう一つ気付いた事がある。


 レベル6まで上昇すると、私の能力とチャンピオンの能力が、ほぼ互角になると言う事だ。


 さっきまでは無駄に早過ぎて良く分からない動きが、今のレベルにまで到達するとしっかり見極める事が出来る。


 うむっ!

 楽観は出来ないが、これなら……行けるっ!


 チャンピオンの鉄拳を右腕でガードした私は、


 超炎熱爆破魔法フレインダムド


 ドォォォォォォォンッッッッ!


 カウンターで爆破魔法を炸裂させた。


「……っ! しま……っ!」


 超炎熱爆破魔法フレインダムドの一撃をモロに至近距離で喰らったチャンピオンは、ガードの体制すら取る事も出来ずに、直撃を受けてしまう。


 これは、効いたろ?


 そうと、心の中で呟き、少しだけ口元を緩めた私がいた時だ。


 シュッッ!


 ……なっ⁉︎


 軽やかなスピードで再び攻撃をして来るチャンピオン!


 なんてヤツだよ?

 レベル6超炎熱爆破魔法フレインダムドを、あれだけの至近距離で喰らっても、まだ大したダメージにならないって言うのか……?


 バキィィッッッッ!


 直後にやって来たハイキックをガードする私だったが……完全にパワーはチャンピオンの方が上だった。

 私は、ガードごと叩き潰される形でぎ倒されてしまう。


 ドコォォォォォォォッッ!


 地面に向かって薙ぎ倒された私は、そのまま地面に潜ってしまった。

 瞬時に、巨大なクレーターが周囲に生まれて行く。


 ……やべ。

 レベル6ですら、チャンピオンの方が強いぞ……オイ。


 ボンッッ!


 地面に潜った私は、その一瞬後にクレーターの中央から滑空魔法グリードを発動させて、飛び出した。


「フハハハハハッッッッ! どうだ! 我が社の開発した薬品はっ! 死にそうになればなるだけ、その時に薬を服用した『瞬間に』素早くパワーアップする、究極の薬剤! これぞまさに、不可能を可能にする会社! 株式会社・ベルゼブブ!」


 ああ、ウゼーっ!

 カラカラと高笑いのアシュアがいた。

 その右手には、チャンピオンのトレーニングに用いられた薬剤が握られている。


 全く、とんでもない物を作ってくれた物だ!


「………ん?」


 いや、まてよ?


「……なるほど」


 そこで、私は閃いた。 

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