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こうして私は無双する・リダVer  作者: まるたん
第七編・おまけ短編
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打倒! リダ・ドーンテン!【13】

 詳しく話すと……まぁ、無駄に長くなってしまうので、端折はしょって言うと……今から百年前に世界レベルの大戦が勃発したのだが、この時に大きな戦争の爪痕を世界の様々な所に残す羽目になってしまった。


 そこで、世界大戦が終結した後……この大戦の立役者となってしまった先進七カ国を主とした平和条約が制定されたのだ。


 この平和条約を簡素にザックリ言うと『世界大戦なんてのをやったら、世界規模で沢山の悲劇が起こるから、お互いにやらない様に約束しようね?』って感じの条約だ。


 これにトウキ帝国は調印している。


 そして、この平和条約の中に『軍隊を動かすのは最後の方法にして、簡単にポンポン動かすのはやめよう』とか言う項目が存在するのだ。

 平和条約を全部言ってたら日が暮れてしまうまでに長くなるので省略するが……ポイントは、この平和条約の中にある項目の一つ『よっぽどの事がない限り軍隊は動かしません』ってのが大きい。


 この条約に承認をしている為、トウキ帝国を含めた先進七カ国は、むやみやたらと軍を派遣したり動かしたりも出来ない。

 余談だが、軍事演習もそうだ。

 ちゃんと、演習をする場合は、条約を結んだ他の六カ国に『何月何日の何時から、これこれこの様な演習をしますよ』と言う予告をした上に、他国が納得出来る理由も添え……更にその理由に納得しましたよ? と言う認可を受けて、初めて軍事演習が出来たりもする。


 極論からすると、軍隊は基本的にこの平和条約のお陰で早々簡単には動く事が出来ない……と言うのが、昨今の世界情勢だった。


 そこで重宝するのが、世界冒険者協会の冒険者なのだ。


 軍隊とは違って、他国からの制限を受けない。

 つまる所が『国』ではなく『民間』と言うのが大きい。


 こんな事は、まず無いとは思うが……例えば外国の冒険者が他国で戦争紛いな内乱を起こしたとしても、責任があるのは冒険者協会と言う民間であって、戦争紛いな事をした統治国の人間が責務を負う事は無いのだ。

 よって、平和条約を結んでいても、国際条約を違反した……とはならない。

 結論を述べるのなら、国からしても都合の良い存在なのだ。


 また、元から小回りの聞く組織でもあった。


 世界戦争が始まる以前よりあった歴史のある組織でもあった為、古くから地域住民に親しまれている治安組織でもあった為、既にその意識が根付いている。

 冒険者と言うのは、地域のモンスターを討伐し、その街や村……一定の集落などなどから守ってくれる有料の民間団体……と言うのが、周知の常識になっている訳だな?


 協会へと頼む為に必要となる料金は、国によって違うが……先進国であった場合は最低でも7割は国が負担する為、実質3割の料金で厄介事を引き受けてくれる、便利な万屋よろずやだ。

 余談になってしまうが万屋よろずやとしたのは、基本的に大抵の事は頼めばやってくれるからだ。


 モンスター退治だけではなく、街や村にある道の舗装工事や掃除までやるぞ?

 先進国では、壁の補修やベビーシッターまでやってる。

 まさに万屋よろずやなのだ。

 よって、国も血税を協会にくれるのさ!

 そして、協会に7割も国が負担していると知っていても、国民は納得して税金を納めてくれてるのさ!

 ……多分!


 ……さて、無駄に長くなってしまった所で、話しを戻そう。


 この様に、地域住民に対して多角面に活動しているのは冒険者協会だけなので、地域のみんなに役立ちたい! と言う崇高な意思があるのであれば、冒険者になるのは的確な進路とも言える。


 会長としても、チャンピオンの様な真摯な意思を持つ若人わこうどであるのなら、喜んで協会に入って欲しいと思うぞ!


 だからして、


「ふむぅ……そうか、有能な人材が冒険者協会に入るのは素晴らしい事だと思うが……フェル君は株式会社・ベルゼブブに入社する予定はないかな? 私の目に狂いがないのであれば、フェル君は有能な社員としてベルゼブブで頑張る事が出来ると思うんだ」


 かなり真剣な顔をしながらチャンピオンを自分の組織へと誘うアシュアの台詞は、ソッコーで妨害してやりたい所だった。


 そもそも、お前はチャンピオンに何をさせるつもりだ?

 怪しいアイテムを作っているだけの組織じゃないか、お前らはっっ⁉︎


「すいません……やっぱり僕は、冒険者に魅力を感じてます。みんなの笑顔を直接みる事が出来る仕事って、素敵だと思いますしね?」


 偉いっっ!

 良く言った。


 なんだよチャンピオン……お前、マジで良いヤツじゃないか。


「そうか……残念だ。フェル君がウチに入社してくれると約束してくれたのなら、魔王リダに勝てるだけの劇薬……ゲフンゲフン! トレーニング方法を教えようかと思っていたと言うのに」


 そしてアシュアには、もう一発ばかり爆破おしおきが必要かも知れない。


 普通に劇薬とか言ってる時点で、怪しさが充満していた。 

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