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カリンと言う、地味に憎たらしい特殊な巨乳予備軍がいる世界【6】

 次の瞬間、私はカリンに向かって地を蹴った。


 同時にカリンが私の攻撃に迎え撃つ態勢を取る……否、ちょっと違うか?

 厳密に言うと、その隣に居たアリンも同じ形で私に対しての攻撃体制を取っていた。


 ほう……。

 こうして見ると……なるほど、確かに二人は双子なんだなと、今更ながら頷ける。


 互いに意図してやっているのか分からないが、同じタイミングで構え……そして、同じタイミングで私の鉄拳をかわして来た。


 まるで二人が同じ意思を持っているかの様に。


 ……ふむ。

 これは、双子だからこそ出来る芸当なのかも知れないが……思えば、アリンを操っているのはN65……つまりカリンだ。

 言うなれば、同一の存在が二人を器用に操っている。

 そうなると、何処かに互いの精神を繋げるパイプラインの様な物があるのかも知れない。


 ま、私としてはどっちでも構わないがな!


「パラレル! まずはソッコーでアリンを仕留める! いつでもリガーが居る場所に空間転移出来る様にしておいてくれ!」


 私は近くに居る変態パラレルへと、そう断言してから……。


 ドカッッッ!


 それぞれ左右からやって来た、カリンとアリンの鉄拳を防いだ。


 右腕と左腕、それぞれの方角からやって来た拳を、そのまま左右の腕でガードして見せたのだ。


 ……ふむ、なるほど?


 伝承の道化師から能力を得たと聞いていたから、その実力はいつぞやのアインと同等程度かと予測していたが……どうやら、そこは大きく凌駕して来る模様だ。


 試しに避ける事なくガードしてみたが……軽く手が痺れた。

 もちろん、戦闘が始まると同時に展開する自動技術オート・スキルの防壁は、あって無いレベルで簡単に崩壊していた。


 やはり、器の問題なのだろうか?

 道化師が、強引にアインへと自分の力を注ぎ込んだ時は、アインの許容を大幅に超過し……結果、道化師の力に耐えきれなくなってしまった肉体が崩壊してしまったと言うのに、その能力は当時の私を少し上回る程度の実力でしかなかった。


 もちろん、あの当時は笑えないまでの強さで……私も死を覚悟した物だが。


 だが、あの当時の私と今の私とでは、格段に能力の差がある。

 もはや比較対象にすらならないレベルだ。


 そして、カリンとアリンの二人なのだが……こちらは、互いに同じ程度。

 道化師の力を注ぎ込まれている分だけ、カリンの方がやや強い……かな? ぐらいだ。


 私の感覚からすれば、どちらも同じレベルに感じるな。


 強さ的に言うのなら、アインを超え……私の学園内で復活を果たした人工邪神と同じ程度の実力はあるだろうか?


 あの当時は、私やイリ、みかん達をはじめとした、そうそうたるメンバーが集結して倒した物だが……今にして思うと、恐らくみかん単体でも倒せたのでは無いか?……そう考えている。


 まぁ……あの当時の私単体では倒せなかったろうが。

 天使状態になったイリと二人で、やっと互角と言った所か?


 なんにせよ、スーパードラゴン呼吸法ブレイズのレベル1を主軸として戦っていた時代の私であったからこそ苦戦したレベルであって……レベル5まで上昇している私なら、文字通りレベルが違う!


 身体の負担が少ないレベル5を発動させる事が多い私ではあるが、頑張ればレベル6までなら、一時間程度は戦闘を保持する事が出来るし……更に死ぬ気で頑張ればレベル7を発動させる事だって可能だ。


 ただ、レベル7を発動させると、別の理由で問題が発生してしまうんだよな。

 ハッキリ言って、パワーが段違い過ぎる為……私達が住んでいる惑星……つまり、世界を壊してしまい兼ねない。


 強過ぎる力と言うのも、それはそれで問題なんだよ。

 

 しかしながら、今回に関して言うのならレベル5で十分だと考えている。

 何なら、4に落としても大丈夫な位だ。


 飽くまでも個人的な感想で物を語っているが、学園に復活した人工邪神を私単体で倒すには、レベルを3程度にまで引き上げれば互角……と予測している。


 前に述べたかも知れないが、このスーパードラゴン呼吸法ブレイズと言うのは、レベルが1つ違うだけで、別世界の能力上昇を得る事が出来る。


 よって、2で太刀打ち出来ない状態であったとしても、3になれば形成がひっくり返って圧倒出来る……なんて可能性も十分に考えられる話だった。


 よって、3から4に上昇したのなら、今度は耳糞をほじっても勝てる相手に変わる。


 今回は、更に一つ上の5なのだからして……もう、答えは出ているな?


「そろそろ分かったんじゃ無いのか?……カリン。否、N65パラレル。私の実力は、今のお前なんぞ片手で簡単に捻り潰せると言う事を」


 私は余裕の笑みを不敵に作りながら答える。


 事実、結果は見えていた。

 それだけの行動も見せていた。


 何故なら、さっきから私は一切攻撃をする事なく、二人の攻撃を全て受け止めていたのだが……それらの全てを余裕でガードしていたからだ。

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